新型コロナウイルスが世界的に拡大しており、既に1年半が経過しており、各国においての取り組みやコロナに関してのスタンスが変わってきました。
そんな中、苦境に立たされる数多くの業界の中で観光業も大きなダメージを受けた1つです。
というわけで今回は「ピンチはチャンス!観光業のビジネスモデル転換!」について詳しく説明致します。
ピンチはチャンス!観光業のビジネスモデル転換!①【観光をリスクとして考える】
「ピンチはチャンス!観光業のビジネスモデル転換!」というテーマで1つ目に取り上げるのは「観光をリスクとして考える」です。
ビジネスにおける「コロナ禍」という状況に向き合うことは、る企業の経営戦略として変更せざるをえない状況と言えました。
この状況の変化は日本国内に留まらず、全世界において大きな影響を与えました。
デジタル化が進みグローバル社会となった現代では、全ての業種、業界への影響が高まったのです。
「ウィズコロナ」という新たな時代に応じて各企業は、今後の方向性をそれぞれでしっかり見極めなければならないのです。
様々な業種、業界が非常に大きな影響を受ける中、特に大きな影響を受けたのが観光業です。
人の動きを制限された世の中において、人の動きを促す観光業は、いったいこの苦境の時代にどのように向き合っていったのでしょうか。
ダイレクトに観光業に影響を与えたのは、「緊急事態宣言」でした。
この「緊急事態宣言」という国をあげての取り組みは、近年では稀に見る異常事態であり、現代に生きる私達のほとんどがこれまで経験してきたことがないような取り組みとされていました。
緊急事態宣言は、「強制」というわけではありまさんが、規律を重んじる日本人の性質と情報社会による常識的な感覚の位置づけが、半強制的に行動を制限し人の流れや動きを停滞させました。
宣言発令によって都道府県をまたぐ移動を「自粛」という形で制限されました。
当然これにより、観光業もまた停滞せざるをえない状況となったのです。
言ってみれば緊急事態宣言中の期間は、観光業そのもののニーズが無いという状態でした。
顧客ニーズがない状況であれば、ビジネスは成立しません。
ニーズがないという状況は、感染防止を第一優先としたことによる国による方針であり、作られた状況と言えるのです。
自粛を求められたことにより、近隣への短距離旅行にシフトせざるをえなかった旅行業界ですが、それ以上あえてこの時期そもそも旅行に行く人が少なかったのです。
近距離旅行は県内や隣接する隣りの県への身近な旅行となります。
例えば人口の多い首都東京で見てみれば、「箱根」などが身近な観光スポットとして典型的であります。
国内のどこを問わず沖縄や北海道であれば、観光業を県内の需要だけで支えること自体が成立しなくなります。
観光業にとっては、もちろん近隣や地元の顧客を大切にしたいというところは当然ありますが、現実的にビジネスとしては、それだけでは成り立ちません。
また顧客にとっても、やはりせっかくの「旅行」となると。いつでも行ける近隣よりも、やはりまだ訪れたことない未開の地の方が楽しいに決まっています。
そもそも旅行というのは、非日常を感じ、様々なことを体験したいのが多くの旅行者が望むことであり、そこに「発見」があるのです。
手近な旅行では物足りなさを感じ、飽きてしまうものです。
旅行業者としては、様々な広域から顧客にきて、楽しんで体験してもらうことが大切になるのです。
ピンチはチャンス!観光業のビジネスモデル転換!②【感染リスクという条件】
「ピンチはチャンス!観光業のビジネスモデル転換!」というテーマで2つ目に取り上げるのは「感染リスクという条件」です。
「コロナ禍」ということで、そもそもの観光業本来の姿というのをすっかり忘れてしまったような期間もあったのも事実となります。
2020年より今日まで、これまで全く気にしなくてもよかった「感染リスク」というものがあります。
ここが、考えられなくては、観光業が成り立たない、そんな時代になってしまいました。
旅行者の「移動距離」が短いマイクロツーリズムを強化することで、感染症リスクを低減させるのも考えの一つですが、
では、これまで考えもしなかった感染リスクとは、いったいなんでしょうか?
それは、「移動」、「距離」、「時間」、「密」という、こららの属性であり感染症リスクを抑えるべき考え方の基本となります。
例えば「時間」で考えるならば、一泊と二泊では感染リスクという観点では変わってきます。
顧客の滞在時間を考えてみても、利用者によって大きく異なりますから、ホテルとしては、長く滞在してもらったほうが利益は高まるのです。
また、団体旅行と家族旅行という観点から見ても明らかに家族旅行のほうがリスクは少ないわけで、家族間感染ならば、他者に迷惑をかけるわけではないことから、最小人数での旅行を選択するはずです。
団体旅行というのはコロナ後、全く意識されない旅行形態となりました。
単に団体であるか、家族であるか、または個人であるかという属性で区分けして比較してみても、感染リスクという意味で、顧客の意識も随分変わるわけです。
旅行の形態と属性そのもののニーズと価値観が変わるという、制限がある中での観光業は、これまでと全く同じパターンでは通用しないのです。
ピンチはチャンス!観光業のビジネスモデル転換!③【ビジネスモデルの改革】
「ピンチはチャンス!観光業のビジネスモデル転換!」というテーマで3つ目に取り上げるのは「ビジネスモデルの改革」です。
観光業が収益を上げるのは、いかにして顧客が長くその地に滞在してくれるかによります。
時は金なりというように、その土地に顧客がいてこそ、お金は使われるわけで、顧客がいなければ、お金は入ってきません。
1人の顧客がどれだけ長時間滞在してくれるのかがポイントになるのですが、長時間滞在自体がリスクとなり、宿泊施設にとっては、非常にハードルが高くなってしまったのです。
いわゆるリゾート地であれば、一泊二日の温泉旅行と異なり、比較的長期でのヴァカンスを楽しみたいところです。
連泊が標準パターンとなっており、非現実の連泊がリゾートの魅力そのものでした。
宿泊施設としても連泊ならではの、サービスを顧客に提供していたはずでした。しかし、この魅力自体をアピールすることができないという状況は、ピンチそのものであります。
では、このようなピンチをどう切り抜ければよいか?
観光業にとって、このピンチこそチャンスに変える必要があるのです。
顧客にとって、最もわかりやすいアピールとしては、やはり「価格」です。
待っていても、どうせ顧客がやってこないならば、顧客になんとか、振り向いてもらえるような策をこうじるしかありません。
ピンチをチャンスに変える手段の1つとして宿泊代金の徹底したスリム化を行う必要があります。
旅行者にとっての魅力であるのが「連泊」です。
1週間は、リゾート地で何もし考えずただ楽しみたいと思っている方は、多いと思いますが、一般人にとっては「連泊」は夢だったりします。
なぜなら、連泊にはコストがかかるからです。
では、平常時であれば実現不可能な宿泊代金をどれだけスリム化して、顧客に体験価値を与えることができるかに考え方をシフトしていきます。
これは、顧客を呼び込む手法の他に、未来に対しての投資となります。
異常な事態だからこそ、少しでも多くの顧客に「お得感」を感じてもらう思い切った料金設定をすることによって体験価値を与えるのです。
柔軟な宿泊プランを設定し、さらにコスト面から連泊のハードルを下げることにより、顧客を呼び込むのです。
コロナ禍により、観光業というのは、市場構造的に非常に大きく変わったことは間違いありません。
コロナが収束したとしても、ビジネス的には、元に戻るという保証はどこにもありません。
ビジネスモデルとして、今後どうすべきなのか最善を尽くす必要性があります。