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皆さんは、中途入社や新入社員の人材育成を行う際にどのようにカリキュラムを行っていますか?
研修センターに集め、時間と経費をかけて会社のイロハを教えたり、部署別の業務内容を伝達することに終始していませんか。
こんな方法は、無駄でありむしろ配属先でOJTを行い業務を経験しながら指導を行う方がよっぽど有意義な研修となります。
ここでは、入社してくる人材の育成方法についてご紹介します。

本社主導の研修体制は役に立たない?

新入社員が入社して初めて行う業務といえば、新入社員研修になります。

ここでは、入社した会社での企業理念や人事制度、将来のキャリアプランなど会社のイロハを伝えることで社員の働く意義や目的を明確化し仕事のやりがいを感じてもらうことが主となっています
他にも、入社した企業で必要となるビジネスマナーに関する教育を実施することで、社会人としての意識を持って振る舞うように促すなど、これから働くものとしての心構えに特化した内容を中心とした研修が組まれています。

これらの研修内容を考えているのは本社にいる人事部の方々であり、人材の育成は会社における最重要任務であることから一生懸命考え出されて組まれた内容となります。

しかし、ここで大切なことは実際に研修を受けた社員の感想になります。

人事部の方々が考えた内容には決して悪いところはありません。人材の育成を見据えて、精神面に特化した内容を教え込むことは大切なことなのですが実際に研修を受けた人の中で印象に残るものは研修の中で行われた「えっ?」と思うような会社の考えになります。

「えっ?」と思うときは、新入社員の各々が持っている働くということに対する認識の違いであり、会社とのギャップを感じた時に感じた時に発する印象となります。

つまり、研修でいくら精神面について力説しても研修を終えて新入社員の心に残るものは、「めんどくさいな」と感じた研修内容であったり「この人何いってるんだろう」と違和感を感じた内容など、ネガティブなものだけが強くイメージに残りやすいということです。

研修で教えたことが全て伝わっているわけではないことを認識する

研修を行った側からすると、各研修で発した重要な内容はしっかりと聞き手に伝わっていると思い込んでいる場合が多くあります。しかし、誰でも経験があることですが言われた側としては研修中にいろんな話を聞くわけなので、全てを理解ししっかりと記憶に残しているというのは難しいことになります。

一度言われたから全て認識し、業務を行える人はほとんどいません。つまり、聞き手は重要なことを「聞き流している」ということも想定しておかなければいけないということです。

一度言ったことが何でもできるなら社員であればとても有能であり、みんながみんなそんな人材ばかりではないことを頭だけではなく研修会場にきている全員の表情を見て判断し、時には理解してほしい内容や言葉はあえて繰り返してみるなど伝える側の自己満足にならないように参加者を育てるためのカリキュラムなのでしっかりと参加者と向き合って実施するように心がけましょう。

人材育成において効果的な方法とは?

では、人材育成を行うにあたって効果的な方法をいくつか挙げていきます。

  • 参加型の研修内容を中心とする
  • 厳しいではなく丁寧な研修内容を心がける
  • 自分で考える癖を身につける課題を与える

他にも人材育成において効果的な方法はありますが特に重要な心得は上記の3つとなります。

研修を受ける側にとっては、研修で学ぶことを一生懸命理解する姿勢は大切です。ただ、研修を実施する側にも、時代の変化に合わせて入社してくる人材が受けてきた教育方針が自分たちの時代と異なっていることを認識し、「毎年この内容を行っているから実施する」という単調な理由で研修内容を決めることは控えましょう。

明確な理由を持ち「なぜこの研修を取り入れたのか?」と聞かれた時にはっきりと答えられる自分なりの答えを常に持っていられるように心掛けてカリキュラムを組むようにしてください。

参加型の研修内容を中心とする

社会人の誰もがこれまで研修を受けてきた経験を持っていますが、常に受け身となっている印象をお持ちではないでしょうか。

研修を受けている間は、背筋を伸ばしとにかく話を聞いてメモを取ることに終始して研修を終えることが少なくありません。はっきり言ってこのような「受け身」の研修は、何も身になりません。むしろただの精神修行でしかなく、長時間イスに座って講義を聞いているようなものになります。

話を聞くだけならまだしも話し手が退屈な場合は、聞いているだけでストレスであったり眠気を誘うだけであったりするなど重要なことは何一つ頭に入ってこないまま時間だけが経過してしまうこともあります。

このような無駄な研修を行わないためには「グループワークを通じて役割を与えること」がオススメです。

聞くだけではなく、自分たちで答えを導き出しながら伝えたいことを理解してもらう。伝えたことを理解してもらう方法としてただ話すのではなく、実際に課題を通じて理解を深めてもらうことが大切となります。

グループで競わせることで他のメンバーの回答を参考に、新しく気づいたことが自分の中に生まれ、成長のきっかけとなる機会を与えることもできます。

厳しいではなく丁寧な研修内容を心がける

研修といえば、厳しく指導して研修参加者の心構えを正すという意味を持ち合わせています。もちろん厳しくすることは大切であり、緊張感を持った研修時間を過ごす上では必要なことなのですが、厳しさの限度を間違えてしまうと途端に研修に耐えきれず「退職」を選択する人もいまの時代は少なからずいます。

将来を期待し採用を決断した社員が研修だけで退職となってしまった時には、人事担当者としてショックが大きいことです。
いまの時代にあった研修としては、厳しさの中に、しっかりと研修生をフォローする心遣いが心の支えとなることがあります。できたことを褒めてあげることでやる気を伸ばし、人材育成においても有意義な結果を導くことができます。丁寧とは、甘やかすのではなく一人一人を気にかけていることを伝わる対応を取ることになります。

自分で考える癖を身につける課題を与える

研修で最も重要なことは、自分自身で成長をすることです。

言われたことでできなかった業務ができるようになり、成長を実感することもあります。ただ、答えを聞けば教えてくれる先輩に頼ってばかりでは、自分で考えるくせや方法を理解しないまま年齢を重ねてしまうことになります。
その場では短期間に業務内容を習得し即戦力として貢献できますが、将来的には自分で何も考えることができない社員となり、新しい事業を始める際に「やり方がわからない」と思わぬブレーキとなることがあります。

これからの時代、大切なことは自分で考える力になります。考える力を養うためにも、課題を自力で調べる研修内容を組むことが大切となります。
まとめ

研修で重要なことは、ただ会社の仕組みを教えてりビジネスマナー指導するだけで時間を割くのは勿体無いことです。

目的である人材育成を行うために必要な能力は「自分で考える力を養うこと」になります。

会社に降り注ぐ課題に対して、どのように対処するのか?答えをそれぞれの社員が持ち、最適な方法を実施できることこそが会社で活躍する上で重要な能力となります。

座学だけではなく、参加型の研修を行い自主的に学ぶ機会を与える研修内容を取り入れて人材育成に励んでいただければと思います。


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