世の中には、様々な仕事、そして職種が存在しますが、その全てを把握するのは、なかなか難しいことです。
特に進化の激しいIT業界においては、新たな職種が次々と現れます。
というわけで今回は「新たな職種、エバンジェリストとはいったい何か？」について詳しく説明致します。
新たな職種、エバンジェリストとはいったい何か？①【エバンジェリストとは】
「新たな職種、エバンジェリストとはいったい何か？」というテーマで1つ目に取り上げるのは「エバンジェリストとは」です。
時代の変化と共に価値観は変わり、ニーズも変化していきます。
それに伴い様々なプロフェッショナルな仕事が存在するわけですが、まだまだ知られていない職種があります。
特にIT業界においては、新たな職種が登場しています。
横文字表記やカタカナ表記のポジションや職種もあり、何がどんな役割を担い、どのような仕事をするのか非常にわかりにくいこともあります。
そんな変化の激しいIT業界において近年、注目されている新たな職種として「エバンジェリスト」があります。
皆さんは、この「エバンジェリスト」という職種を知っていますか？
今後、様々な分野において、この「エバンジェリスト」という職種が必要とされますので、今からしっかり認識しておきましょう。
とにかく進化の速度が激しいIT業界では、様々な職種があり、専門性の高い仕事があります。
そんな高度化、複雑化するIT業界の技術やスキル、知識をユーザーにわかりやすく伝えていくのが「エバンジェリスト」の役目なのです。
エバンジェリストとは、ITトレンドを顧客(ユーザー）にわかりやすく解説します。
エバンジェリストの存在により、最新のテクノロジーが広がることで、その活用性を高めていこうとする専門的人材です。
常に新たな技術や仕組み、アイデアが誕生し、利便性は高まったとしても、その存在を知ってもらい活用してもらわなければ、意味はないわけです。
特にIT分野というのは、これまでにないような革新的な技術やアイデア、サービスを提供するわけですから、理解してもらうには、それなりの時間を要するというわけです。
またIT分野は専門性が高く独自性が強いことから、一般大衆を対象とするわけではないからです。
企業の専門分野の担当者にまず伝え、そこから徐々に広めていくのです。
エバンジェリストの存在は、マーケターの役割と非常に近いところがあります。
現代ビジネスにおいて、マーケティングの必要性は高まるばかりですが、マーケティングの役割は、顧客のためであります。
顧客ニーズを満たす製品やサービスが存在していたとしても、その存在に気づいてもらわなければ全く意味はありません。
それらの存在を知ってもらい活用されてこそ、はじめて意味をなすのです。
そういった意味でも、顧客に製品やサービスを戦略的にアピールし周知していくマーケターとIT技術を広めようとするエバンジェリストの存在は、近いところにあり、どちらも重要なボジションと言えるでしょう。
情報社会の現代だからこそ、その情報を上手く集約し顧客に対して、よりよく伝えられるような人材というのが今後は必要とされるのです。
「エバンジェリスト」は「テクニカルエバンジェリスト」と呼ばれることもあります。
では、そんなエバンジェリストが登場したのは、どのくらいのことになるのでしょうか？
エバンジェリストの登場は1984年Apple社がはじまりと言われています。
Apple社が戦略的に一般ユーザーにパソコンの必要性や他社との優位性などを広げるために登場しました。そのポストとして「テクニカルエバンジェリスト」を新設したのがきっかけとなります。
時代背景的に言っても1984年という時代は、まだ「パソコン」そのものが全く浸透しておらず、パソコン自体が何ができるのか？というのを、まずは理解してもらえる必要がありました。
さらにパソコンは存在していたものの、今のようなノートパソコンのようなスペックのものは、当然存在せず値段も高価だったことから、一般大衆に普及するには、その後数年が必要でした。
しかし、そのようなパソコンの普及を裾野を広げるという活動を行うことが必要で、徐々に多くの人に知ってもらい認知してもらう必要が当時はあったのです。
今でこそ、１人一台というスマートフォンの普及率をほこり、デジタルデバイスが必要不可欠な時代ですら、技術の伝道師は必要とされるということなのです。
Apple社の後を追うように、マイクロソフトもエバンジェリストのポストを設置することになり、これによってエバンジェリストの認知度はさらに高まったといえます。
エバンジェリストが「肩書」として認識されるようになったのは、IT元年と言われた2000年以降からとなります。
新たな職種、エバンジェリストとはいったい何か？②【エバンジェリストが注目される理由】
「新たな職種、エバンジェリストとはいったい何か？」というテーマで2つ目に取り上げるのは「エバンジェリストが注目される理由」です。
これだけの情報社会となって、あらゆることが効率化、合理化され、システマティックに進む現代において、エバンジェリストが注目を集めている理由についてふれていきましょう。
前述している通り、IT技術の進化というのは非常にスピーティーに進んでいます。それだけに様々な分野において技術は活用されているのですが、その一方で理解度というのは低いのです。
専門的な技術的な理解というのは、一般的に見れば非常に高度なのです。
やはり、IT技術をしっかり学ぼうと思えば、それなりのIT知識が必要となります。知識のない方が、はじめから理解しようとするのは、無理があるのです。
言ってみれば、専門家以外は理解するのは困難な面もあります。
しかし、だからと言って企業は、最先端の技術を欲しがりますし使いたがります。そうすることで企業の判断スピートを早め、他社より優位に立てるわけです。
このような取り組みは企業の積極的な企業努力の現れのひとつと言えるでしょう。
競争の非常に激しい現代において、他社との差別化というのは非常に難しいわけです。そのような競争社会の中で、新たな情報を取り入れ、良い物があれば活用するということも、既に競争のひとつと実際になっているのです。
IT企業としては、自社の技術を提供したいという目的は前提としてありますが、それと共に技術を知ってもらいたいという認識があるのです。
またIT業界全体としての業界の方向性やトレンドを指し示していくという狙いもあるのです。
ユーザーの認知が深まれば深まるほど、ビジネスチャンスは当然広がっていきます。
新たなIT技術の認知や定着というのは、業界全体、社会全体の発展に繋がる存在として注目を集めるようになったのです。
新たな職種、エバンジェリストとはいったい何か？③【エバンジェリストの役割】
「新たな職種、エバンジェリストとはいったい何か？」というテーマで3つ目に取り上げるのは「エバンジェリストの役割」です。
エバンジェリストが企業において求められる役割とは、具体的にどのようなものでしょうか？
まず１つ目としてあるのが顧客(ユーザー)に対しての正しい情報の伝達です。
ITに関する知識やスキル、最新トレンドなどの豊富な情報を持つエバンジェリストは、顧客に理解できるように”わかりやすく”説明する必要があります。
ユーザーに理解を促すことにより、テクノロジーそのものをユーザーが正しく使うことができるのです。
実際に活用するユーザー自身が正しく技術を理解していなければ、いくら優れた技術でも有効活用することができないとうわけです。
単純に自社製品を紹介するだけが求められている役割ではなく、技術の価値観や世界観など、その背景的な部分も説明していく必要があるのです。
２つ目としてユーザーの課題を解決してあげるということもあるのです。ユーザーの抱える課題を解決するためのソリューションを提供します。