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コカコーラと言えば、すっかりお馴染みの飲料メーカー。これまで発売されたドリンクの種類は数知れません。

そんなコカコーラが初なアルコール飲料を発売します。

「檸檬堂」という商品の販売に踏み切ったコカコーラのマーケティング戦略とは、どんなものか今回は迫っていきます。

リアルマーケティング考察。コカコーラ初のアルコール飲料発売①【九州から全国へ】


企業にとって、これまでの実績にとらわれることなく新たな分野へチャレンジすることは、少し先の未来を考慮すれば、必要なことです。

そん中、飲料メーカーであるコカコーラが新たなジャンルに1歩踏み出したチャレンジを展開しています。

それがアルコールドリンクへの参入です。

これまでコカコーラと言えば、主力商品であるコカコーラをはじめ、様々なドリンクを世に送り出してきましたが、アルコール飲料のメーカーではありませんでした。

既にアルコールメーカーは、いくつも存在し、ニッチな分野ではありませんが、なぜ既存の分野にコカコーラは、あえて挑戦したのでしょうか。

今回のコカコーラのアルコールドリンクの販売については、緻密な計画とマーケティング戦略の上で発売に至ったのです。

コカコーラが手掛けた初のアルコール飲料となるのが、「檸檬堂」です。

2019年10月28日に全国展開となるこちらの商品ですが、全国展開に先駆けてこれまでは九州限定販売でした。

「檸檬堂」は、その商品名が示す通りレモンサワーであり、コカコーラのレモンサワー専門ブランドとして新たに立ち上がったのです。

コカコーラと言えば、これまで数多くのドリンクを発売してきましたが、ヒット商品を生み出すマーケティング戦略としては、商品のブランド化を徹底してきたことです。

新商品を発売するにあたり、商品のコンセプトを明確化し、商品を緻密なマーケティング戦略により育てるというブランディングを行ってきたのです。

今回もこれまでの商品と同じく「檸檬堂」のブランディングを行い、戦略的にまずは九州地区限定での先行販売としたわけです。

現在、アルコール飲料は様々なものが発売されており、中でもレモンサワーも各メーカーから既に様々なタイプが発売されています。

飲みやすく人気の高いレモンサワーと、今回コカコーラ初として発売するアルコール飲料の「檸檬堂」との違いは、いったい何なのでしょうか。

「檸檬堂」のポイントは、まさに居酒屋で出てくるようなクラフトレモンサワーが缶で手軽に味わえるということです。

既存のレモンサワー分野の中でも、他にはない差別化をはかったのがポイントとなります。

リアルマーケティング考察。コカコーラ初のアルコール飲料発売②【マーケティング戦略】


既に存在するマーケティングに新規参入し風穴を開けることは、新参者としては、並大抵のことではありません。

しかし、新参者だからこそ、既存のセオリーにとらわれない新しい発想を生み出すということも十分にあり得るのです。

コカコーラは初のアルコール飲料投入のコンセプトが決まってからブランドネーム、パッケージなど、具体案をいくつも出し、形にしてきました。

その後、どのようなアプローチで商品展開していくかを決定します。

テレビCM、デジタルマーケティング、インストアなどでの営業戦略を緻密に練り上げていきます。

コカコーラのマーケティング部門を中心に、R&D、デザイナー、PRなど様々な専門チームを立ち上げプロジェクトとして実行していきます。

缶チューハイとしては後発ブランドとしてのポジションを認識し、消費者にどう商品を認識してもらうかを念頭においたマーケティング戦略を行っていきました。

「檸檬堂」の具体的なマーケティング戦略に基ずく3つのキーワードがあります。

  1. ストッピングパワー
  2. ホールディングパワー
  3. クロージングパワー

これらの3要素をポイントとしての販売戦略を行います。キーワード1つ1つが、力強い印象を与えます。

それぞれについて触れていくと、まず「ストッピングパワー」は、パッケージの存在感です。

商品イメージを決定付けるパッケージデザインは、顧客に対し、ダイレクトな印象を与えます。

見た目が命と言うように、消費者と商品をコネクトさせる重要な要素となります。

ここでも既存の缶チューハイとの差別化をはかったデザインが考慮されました。

「檸檬堂」で採用された缶のバックカラーは、なんと紺色でした。

既存の缶チューハイは、どちらかと言えば、メタリック色が多い中、あえて落ち着いた紺色は、かえって他の商品と比べ目立ちます。

次に「ホールディングパワー」です。

「檸檬堂」は全部で4種類があります。

「鬼レモン」「塩レモン」「定番レモン」「はちみつレモン」と全てレモンなのですが、味やアルコール度数が異なる微妙なアプローチの変化により消費者の興味をひきます。

上記2つのアプローチから消費者に買ってみたい、飲んでみたいと実際に買ってもらうのです。

これが「クロージングパワー」と言われるものです。実際に飲んだ後、前評判通りに美味しければ顧客はリピーターとなるわけです。

リアルマーケティング考察。コカコーラ初のアルコール飲料発売③【コカコーラの強み】


飲料メーカーとしての実績十分なコカコーラが「檸檬堂」を最もプッシュするポイントはやはり「」ということです。

他商品との差別化をはかる為、果汁が通常のレモン缶チューハイよりも多く既存のレモン缶チューハイとは製法も異なるようです。

そのような商品開発への自信から飲んだ時に感じるのは、既存の缶チューハイとは全く違うテイストだということです。

缶なのに、居酒屋で提供されるようなレモンサワーをそのままという美味しさです。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「リアルマーケティング考察。コカコーラ初のアルコール飲料発売」というテーマで詳しく解説致しました。

飲料メーカーとしての強みと緻密なマーケティング戦略により満を持して発売されるコカコーラ初のアルコール飲料。

その味の違いを実際に体感してみてはいかがでしょうか。


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