現代社会は、情報社会。企業、団体、個人を問わずデータは常に提供し続けられており、これまでの蓄積データを含めても膨大なデータが存在します。
というわけで、今回は、これらのビッグデータの活用とマーケティングの関連について考察してみます。
情報の渦の中、今、この情報をどう使うべきか?
電車に乗っても、街に出掛けても、食事の最中でもいつでも、どんな時でも「スマホ」をいじる人の姿は、もはや当たり前。
スマホには、個人によって様々な使い方があり、アプリをインストールしデータを格納し、ユーザーベースにカスタマイズされています。
人々は生活の中で情報を取得し、発信しています。情報のインプット、アウトプットがいとも簡単にできてしまうことは、より多くの情報を作り出します。
今や誰もが簡単に情報活用できる時代となっています。
日々アップデートされ蓄積されたデータを有効活用しない手はありません。特に企業においては、経営戦略、集客、営業戦略、マーケティングを知る意味でのデータ活用は重要な仕事となります。
これらの膨大なデータのことを「ビッグデータ」と言います。このビッグデータには様々な活用方法があり、未来の予測や確率を導き出す要素となります。
ビッグデータとは?
そもそもビッグデータとは、なんでしょうか?
ビッグデータとは、次の5つの要素を満たす高レベルの情報のことを言います。
1. 量
2. 速度(発生頻度)
3. 多様性
4. 変動性
5. 複雑性
企業のマーケティング部門におけるビッグデータの活用は、あらゆるビジネス状況を他者より先に把握する為には、取り組むべき課題とされています。
ビッグデータの活用と一言で言っても、いったいどのように活用すればよいのか抽象的なところでもあります。
具体的には、ビッグデータの活用法は次のようなものになります。
- ビッグデータの取得
- ビッグデータの保管
- ビッグデータの分析
- ビッグデータの出力
- ビッグデータの閲覧、表示
- ビッグデータの検索
- ビッグデータから新たなデータを作成
など、実に様々なデータ活用方法があります。
いわゆるデータベース操作とも重複すること点もあります。
上記のように様々な活用ができるビッグデータですが、なぜこれほどビッグデータが重要とされるのでしょうか?
ビッグデータを活用する為に、まずはじめに行うべきことは、ビッグデータを入手することです。
リソースとなるデータそのものが、手元に無ければ何も始まらないからです。
ビッグデータ入手後なのですが、ただ入手しただけではオートマチックにマーケティングが改善されるわけではありません。ビッグデータは、マーケティングを知り、改善する為の材料を手に入れたにすぎないのです。
そしてこれらの材料は、メインの材料としても、隠し味としてのスパイスとしてもなりえる存在というわけです。
ビッグデータの重要性
使い方次第で存在価値が変わるのがビッグデータの特徴です。
そして、勘違いしてほしくないのは、実は「ビッグデータそのものが重要なわけではない」ということなのです。
最も大切なのは、ビッグデータを材料として「物事を判断する洞察力と決定力」なのです。
つまり、ビッグデータというのは、単なる「材料」に過ぎません。
最終的には、最高・最善の意思決定をすることが重要となるのです。
最終的な決定は、機械ではなく人間となります。人間の意思決定をする為にビッグデータは、非常に優秀な素材となるのです。
何の分析や情報もない意思決定は、言ってみれば単なる「勘」となります。時と場合によっては、AかBを判断するのにも、直感的な閃きが必要な場合があります。
しかし「勘」は、あくまで「勘」。何の理論も、裏付けもありません。その為、説得力もありません。企業間同士の取引や経済活動においては、裏付け、つまりデータ収集・分析が必要です。
これは相手(顧客)を納得させる為には、必要なのです。何の根拠も裏付けもないことに、信頼は生まれないからです。
マーケティングを動かすにも、データ収集・分析・判断というとは非常に大切なものとなります。
「勘」だけの交渉や営業では、顧客を納得させることは出来ません。目に見えるデータ分析などの資料やデータを見せられることにより、顧客は納得し交渉事は進んでいきます。それがビジネスというものです。
またデータ分析など全く根拠のない判断では、確率的な信頼も全く出来ません。例えば株価などがあります。投資家が株式投資で利益を得るのは、様々なデータ分析に基づいていることが一般的です。そして最新の情報を取得し景気の現況や動向を知った上での判断が重要となるのです。
投資家と同様、企業の営業戦略や交渉事ひとつにとっても最適な判断をすることがビジネスチャンスを獲得するかどうかの瀬戸際となるのです。
このようにビッグデータは一つの判断材料であり、有効活用次第では企業にとっては大きな武器となります。今存在する無数のビッグデータから企業に必要とされる情報をピックアップし、正しい経営判断に役立てることができます。