今年に入り、特に気になるのが物価上昇です。
日々の生活にダイレクトに影響を及ぼすことになるリアルな現状と市場の動向は、実際のところどうなのでしょうか。
というわけで今回は「物価上昇でいったいこの先どうなる?リアルな現状、市場とは」について詳しく説明致します。
物価上昇でいったいこの先どうなる?リアルな現状、市場とは①【値上げの動向はどうなっている?】
「物価上昇でいったいこの先どうなる?リアルな現状、市場とは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「値上げの動向はどうなっている?」です。
私達の日常に大きく影響を与えることになるのが物価の上昇。
様々なところで大きな影響を及ぼす物価は、2022年4月の消費者物価指数(CPI)としては、前年比+2.1%と上昇しています。
原材料価格や物流コストの高騰などによる影響がダイレクトに反映されることにより、食料品、日用品、公共料金といったものへの価格として表面的に現れはじめています。
消費者としたは、日常の中の本当に身近なところでの値上げが特に影響しているのです。
消費者にとっては、非常に身近なところに感じられるものとして、食品や飲料などの多数の値上げがありますが、物価変動の実態の要因を明確にすることによって消費者としても、どのように対応していくべきかを検討することができるのではないでしょうか。
今起きている「値上げ」に対するリアルな現状から目を反らさずにすることが何よりも大切になるのです。
食品や飲料という日常不可欠な用品に対しての値上げというのは、やはり一般消費者に対しての影響は非常に大きいのです。
値上げラッシュが顕著となった2021年1月~2022年4月からの値上げをカテゴリ別にわけると食品、飲料のカテゴリが158に対し値上げのカテゴリは92ありました。
全体の約58%が値上げ対象という結果となりました。
さらに分類を詳しくみると、食品: 約57%、飲料: 約63%というコテゴリになっています。
商品、飲料のいずれかで値上げを実施済みまたは、値上げ実施予定となっています。
食品や飲料というのは、普段から消費者がよく購入するジャンルとなり、幅広いカテゴリでの値上げがあからさまに進んでいることがわかります。
実際に、これらの値上げは、じわじわと私達一般消費者には、影響を及ぼしているわけですが、どのようなペースで、そして形で進んでいるのでしょうか。
2021年12月までは緩やかな増加傾向で進み2022年に入り各カテゴリー単位やメーカーでの値上げは、急増加することになります。
その多くが食品、飲料の値上げということなのですが、この勢いがさらに加速することになります。
品目別の値上げ実施回数でみると、小麦粉か27回てトップとなり、サラダ油などの油類が24回となっています。
これらの値上げの要因が原材料価格の高騰となっています。
カテゴリーによっては複数回値上げされているのです。
現在でも値上げが如実に行われているカテゴリーがありますから、消費者は値上げへの対処か必要となります。
物価上昇でいったいこの先どうなる?リアルな現状、市場とは②【物価の動きと動かす要因】
「物価上昇でいったいこの先どうなる?リアルな現状、市場とは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「物価の動きと動かす要因」です。
一般消費者に与える値上げの影響が、物価というものの1つの基準の変動がどのように変化しているのでしょうか。
物価の変動を見るには物価指数を見ることにより、把握することができます。
物価の変動の要因というのは、実に様々な要因がありますが、物価の動きを業態レベルやカテゴリーレベルで捉えた変動要因を次のように分類することができます。
- 新商品の投入によるもの
- 容量単価変更によるもの
- 商品入れ替えによるもの
- 既存商品の価格変更によるもの
- 既存商品間での購入によるもの
- その他の要因
上記のように分類分けすることができます。
これらの変動要因を分析するのに使うのは、POSデータです。
POSデータの特徴をいかに活用するかというのがポイントとなります。
データを集計し分析するには、一定の特徴を活かすのは、物価指数の視点から見るには、構造的な観点が少し違います。
POSデータを理解していなければ、直接的な物価上昇の要因を見極めることなどできないのです。
例えば、見方によって異なるのは商品単位の容量単価情報であったりするのです。
容量単価指数のインフレ率の公式というのは、次のようになります。
上記式の各内容についての説明は下記となります。
- 価格変化効果: 既存商品の価格変更
- 代替効果: 既存商品間での購入
- 商品交代効果: 新商品の投入や容量変更、商品入れ替え
具体的に事例を上げて説明すると新商品が発売されたものが、翌年に値上げとなると既存品の値上げとなります。
つまり、「価格変化効果」ということになり、それに比例して容量単価指数がプラスとなります。
その反面、値上げにより購買量が減少することにより、値上げ対象の商品を基準とした安価な商品への購買量が増加するわけです。
これが代替効果であり、代替効果によりマイナスとなった場合は、容量単価指数も マイナスとなるわけです。
物価上昇でいったいこの先どうなる?リアルな現状、市場とは③【物価の動向と構造変化】
「物価上昇でいったいこの先どうなる?リアルな現状、市場とは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「物価の動向と構造変化」です。
物価の動向と構造変化について説明していきます。
値上げの構造を見る時に容量単価指数にフォーカスして見ていきましょう。
値上げが顕著な食品、飲料カテゴリー含め日常で日用消費財とする雑貨や消耗品など全カテゴリーを対象とした容量単価指数の動きを見ていきましょう。
転換期となったのは、2020年4月となります。
この時点を基準として明らかな物価上昇へと転じているわけですか容量単価指数そのものの基本的な動きとしても明確にプラスに推移しています。
2020年4月頃の伸びがポイント的に非常に大きくなっており、確実に世の中が変化してきたということがわかります。
その要因の1つとうのは、新型コロナウイルスによるものです。
近年としては、非常に大きな影響を与えたパンデミックによる影響というのは、私達の生活においても相当な影響を及ぼしました。
これまでの常識や概念さえも大きく変わることになります。
特にこれまで以上にニーズが高まったのはマスク需要でした。
2020年4月頃にコロナに対応しきれていない時点では、極端なマスク不足に陥り、どのお店を訪れてもマスクの在庫がないという状況でした。
一気にマスク需要が増加したことにより各メーカーがその需要に応じようとしマスク製造に参入してきました。
需要と供給のバランスが完全に崩れたことにより、価格帯としては、メーカー主導の値段となっており、価格帯としては、非常に高めで設定されていました。
マスクの需要増による極端な例を見れば、新商品が投入という市場効果は非常にわかりやすいものとなります。
商品交代効果、価格変化効果も顕著にプラスに転じていることがわかります。
新商品の投入という市場サンプルを見るには、マスクの需要例は非常にいいサンプルとなっているのです。
新規商品の値上げの要因は、わかりやすいのですが、既存商品の値上げに対しては急激な上昇は見られませんでした。
値上げに対する構造的な観点に視点をうつすと見えてくるのは、消費者の購買行動の変化になります。
急激な上昇によって、消費者の買い物行動は、抑えられていると言えます。
物価の上昇と消費者行動、購買意欲の変化による購買行動というのは連動していることは、当たり前のことであります。
物価が人々の行動を変え、行動が物価を変えていくのです。
いずれにしても、今、時代は確実に変わっているというわけです。