国内の人口減少や産業構造の変化に伴い国内の様々な地域がそれぞれが直面する課題解決に向け、独自の取り組みを行なっています。
というわけで今回は「地域活性化と一極集中化への対応。地域ブランディングとは」について詳しく説明致します。
地域活性化と一極集中化への対応。地域ブランディングとは①【地域ブランディングとは】
「地域活性化と一極集中化への対応。地域ブランディングとは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「地域ブランディングとは」です。
地域活性化という言葉を近年よく耳にすることがありますが、地方と呼ばれる地域に関しては、それぞれの特徴を活かした活動が行われています。
特に近年においては、少子高齢化という社会構造の変化による顕著な問題が我が国日本にはあります。
明らかに子供の数が減少し、高齢者の数が増加していることなどが明白です。
さらに首都圏一極集中化というように集中的に人口が集中さている傾向も高まるばかりです。
その理由として教育機関や文化施設、政治拠点なども東京を中心とした関東近隣県に数多く存在しているのも、その理由の1つでもあります。
例えば大学の数で言えば、東京をトップとして神奈川、埼玉、千葉の近隣エリアにおいては、日本でも集中的に存在しています。
その他の地域で言えば、大阪府、愛知県名古屋など、都市部に集中しているのです。
大学のみではなく、多くの人々企業も都市部に集中しているのです。
都市部となれば、施設や機関のみならず人も多く、交通網も発達しておりますので、当然と言えば当然であり、優秀な人材もそれに導かれるように集まってくるのです。
人口が多い分、様々なサービスが展開されビジネスも活性化されてきます。
人口だけでなく様々な取り組みが行われ、変化の激しい現代社会を形成しリードする都市部ですが、その一方で全国の大半を占める「地方」においては、様々な問題を抱えているという事実もあるのです。
進展する高齢化、跡継ぎ問題、空き家の増加、過疎化、廃校の増加など様々な問題点が存在しています。
地域によっては、生活しにくい地域も存在しているのです。
また地方を訪れると気づくことがあるのですが、どこにいっても同じような地方都市があることに気がつくのです。
全国チェーンを展開するショップが立ち並び、どこに行っても同じような風景だなと感じることもあるのです。
例えば都市部から地方に遊びに出掛けて、都市部のように全く変わらないような風景では、なんの面白みもないというわけです。
地方には地方の良さがあり特色を出していく必要性がありますし、それだけのリソースが数多く存在しているわけです。
だからこそ、地域活性化を活発に行い、個性を打ち出していく必要があるのです。
居住者の減少、高齢化、観光客の減少、既存産業の衰退、次世代リーダーの不足という、その地域がそれぞれに抱える問題というのは、数多く存在しますが、そんな地域が抱える課題を解決すべく様々な角度からアプローチし地域を活性化するのが地域ブランディングです。
都市一極集中化が叫ばれる一方で近年では、働き方改革やリモートワークなども増加し、より自由七生き方というのが増加しており、都市部に生活拠点としてこだわる必要がなく、地方へ移住するという考え方も広がりつつあります。
そのような地域への見方が変化する昨今において、地域ブランディングが非常に注目されているというわけです。
地域活性化と一極集中化への対応。地域ブランディングとは②【企業ブランディングと地域ブランディング】
「地域活性化と一極集中化への対応。地域ブランディングとは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「企業ブランディングと地域ブランディング」です。
ブランディングというのは、企業におけるマーケティング活動として認識されることが多いものではないでしょうか。
マーケティングにおけるブランディング。そしてそれらによる結果として目指すべきところがブランド化であり、多くの企業か1つの事業活動の成果としてゴールとしているのです。
ブランド化することにより、企業にとっては様々なメリットがあります。ブランド化は売り手のみではなく、買い手と共に形成していくものですが、ブランド化することにより、世の中に認知されるわけですから、その時点で基盤は既に出来上がっているのです。
つまり何もしなくとも売れる環境というのか整っていることになるのです。
買い手と共に作り上げるポジショニングこそが、ブランド化なのです。
地域ブランディングとは、企業ブランディングとは、異なるものです。しかし、企業ブランディングのノウハウというのを地域ブランディングにも活かせるのです。
そもそもブランディングとは、なんでしょうか?
ブランディングは、企業や商品、サービスの価値観やイメージなどを向上させることになります。
市場においての独自のポジショニングと、他との差別化をはかることを言います。
このブランディングの定義を地域にあてはめて考え、他の地域とは異なる、その土地ならではの良さを引き出し、地域のイメージを向上させることが「地域ブランディング」なのです。
前述した通り、地方には地方なりの多くの課題を抱えていますが、まず行うべきは、人を呼び込み注目されることです。
やはり街を作るのは「人」であり、多くの人を呼び込むことが地域活性化に繋がるのです。
地域ブランディングと一言でくくることは簡単ではありません。
それぞれがそれぞれの独自の取り組みを行っているからです。
地域ブランディングでまず基本的に考えることは、他との違いとなります。簡単に真似ができてしまうことでは、ブランド化とは言えません。
地域ブランディングは必然的にその地域の独自性、個性を考え、打ち出していくことになります。
地域活性化と一極集中化への対応。地域ブランディングとは③【目的を明確化する】
「地域活性化と一極集中化への対応。地域ブランディングとは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「目的を明確化する」です。
地域ブランディングを成功させるために最も大事なことは、ブランディングを行う目的を明確にすることです。
地域ブランディングのプロジェクトがスタートする段階で、メンバー全員が最終的なゴールを明確にしておくことです。
プロジェクトそのもののゴールを明確にしておくことで、最終的にどこに向かって走っていくのかを明確にしておくことが必要となります。
地域ブランディングにおいてプロジェクトメンバーの意識統一として「スローガン」の作成です。
企業で言うところのスローガンとは、合言葉であり、企業理念を明確に示したものとなります。
企業の考えや存在価値など、企業が進むべき方向性を明確に示したもので、企業の指針となるような方向性を示すために言語化したものとなります。
ゴールを明確化するスローガンというものがあれば、プロジェクトメンバーのまならず、その地域に暮らす住民に対しても知ってもらうことができます。
特に地域ブランディングというのは、企業が独自に打ち出す商品やサービスをフューチャーする作り上げるブランディングとは異なり、そのベースにあるのは、あくまで「地域」であるからこそ、周りの協力というのが必要なのです。
そのため目指すべき方向というのは、あまり多くのことを盛り込み過ぎず混乱を避ける必要があります。
地域に住む人の意見というのは、一つ一つを取り上げれば、様々な意見がありますので、あまりに様々な意見が多く、まとまりかまなくならないように、やり過ぎないことが必要です。
そうなった時に基本にたち戻れるような軸となる目的が必要なのです。
例えば、プロジェクトへの新たなメンバーが参加する場合にも、わかりやすいスローガンであれば、スムーズにプロジェクトに参加させることもできますし、プロジェクトメンバーの理解がスムーズであれば、地域住民にも伝わりやすいことになります。
また地域ブランディングに興味を持ってもらうのは、できるだけ多くの人を巻き込む必要がありますから、作ったスローガンを大々的に公表しても構いません。
地域ブランディングプロジェクトチームのベクトルを示すことでも非常に重要になります。