買物は楽しいもの。小売業にとって集客はかかせません。お客さんが多数足を運ぶお店には、人を惹きつけるそれなりの理由があります。
そんな中、日本進出以来、その勢力を拡大しているのが「コストコ」です。
というわけで今回は「コストコの成功事例に見るマーケティング戦略と理由」について詳しく説明致します。
コストコの成功事例に見るマーケティング戦略と理由①【日本で成功したコストコ】
「コストコの成功事例に見るマーケティング戦略と理由」というテーマで、1つ目に取り上げるのが「日本で成功したコストコ」です。
情報社会の現代、そしてパーソナルニーズが高まる昨今において消費者の要望は高まるばかりです。
ITの進歩によってECサイトなとの需要も高まり、買物はいつでもどこでもすることができます。
実店舗を構える小売店にとっては、オンラインモールやネットショップは驚異と言わざるをえない存在です。実店舗も様々な手段で集客しています。
そんな中、外資系小売業者として日本で成功しているのが「コストコ」です。
既に国内でもその知名度を高め、よく利用している方もいらっしゃるのではないでしょうか。最近ではすっかりお馴染みの存在となったコストコです。
メディアやブログ、SNSなどで様々なコストコ情報が発信されており、コストコ通を増殖させています。
そんなコストコの成功は、上手く日本の消費者の買物という価値観に合致したのでしょう。もちろん、価値観だけでなく時代とのマッチングが合ってこそということです。
もしも、時代が違っていれば、コストコの成功は、ここまでではなかったのかもしれません。
時代とマッチングしたのは、単なる偶然というわけではなく、日本進出のタイミングをしっかりとリサーチした上でのマーケティング戦略に基づいたものだったのではないでしょうか。
というのも、外資系小売業の全てが成功しているわけではなく、むしろ苦戦を強いられる場合が多く、日本進出しても結果を残せず撤退する企業も多数あります。
そんな中、コストコの存在は一際目立ち、日本の消費活動を刺激することになっています。
コストコの成功事例の最たる要因となるのは、消費者の支持を得られたことです。つまり、消費者を魅了する魅力がそこにあるからなんです。
そんな躍進を続けるコストコのマーケティング戦略や収益構造を紐解くのは非常に興味深いです。
日本でも多数のコアなコストコフリークを生み出している「コストコ」は、これまでの小売業とは異なる点が、いくつもあり、日本にはこれまで無かったスタイルと言えます。
そもそもコストコは、アメリカ発の小売業者です。アメリカらしくダイナミックな印象が日本人を惹きつけたのでしょう。
結局のところ、世界のリーダーであるアメリカに日本人は、憧れを抱き続けるものなんです。
コストコは小売業としてチェーン展開しています。
日本初進出は1999年。既に20年以上前となりますね。最近ではすっかりお馴染みとなったコストコですが、意外にも日本での歴史のあることに驚かされます。
現在では日本国内では26店舗があります。全世界では782店舗というワールドワイドな事業展開をしています。
コストコの凄いところは、アマゾンや楽天をはじめとしたオンラインモール全盛の中、実店舗を構える小売業という点において消費者のハートをキャッチしている点です。
そんな日本での勢いも凄まじいコストコですが、世界の小売企業者の売上では第2位なんです。
実はコストコと時期を同じくして日本進出したのが「カルフール」です。
カルフールもコストコと同じく外資系小売チェック店であり、2000年に日本進出したものの2005年には撤退しているのです。
わずか5年という期間で撤退したカルフールは、結果的に日本の消費者には受け入れられなかったということになります。
撤退を余儀なくされたカルフールですが、実は世界進出の実績は、コストコを圧倒的に上回っているのです。
カルフールの失敗、コストコの成功要因としてあるのは、マーケティング戦略の違いによりものなのです。
外資系の小売業の場合、国内外双方の市場におけるシェア確保のその企業独特のルールに基づいているのですが、日本ではコストコの経営戦略が日本人にマッチしたということなのです。
コストコの成功事例に見るマーケティング戦略と理由②【コストコの魅力とは】
「コストコの成功事例に見るマーケティング戦略と理由」というテーマで、2つ目に取り上げるのが「コストコの魅力とは」です。
日本での地位を拡大しているコストコのマーケティング戦略というのは、調べればその凄さに驚かされるばかりです。
これまでの日本国内での小売業者とは、全く異なります。まず驚くべきなのは、顧客単価の高さです。
コストコに1回行くだけで、普通に買物しても1〜2万円は、当たり前に皆さん買い物をしているのです。
よく使う1つなら1回の買い物で10万円も使う方もいます。買い物に来るお客さんは、個人の買い物客の他、飲食店などを営む業者の方も仕入れに訪れるほどなんです。
そして、もう1つのポイントとなるのが滞在時間の長さです。
顧客単価が高いだけ、買い物する時間も長くなり、必然的に滞在時間も長くなるというわけです。
平均滞在時間としては2〜3時間ということです。コストコだけで、休日の半日を費やしてしまう方もいらっしゃいます。
更に3つ目のポイントとなるのがスケールが「アメリカン」ということです。
商品がとにかくビッグサイズやアメリカ仕様。さすがに店舗が倉庫タイプということで、巨大なものがたくさんあり、日常を忘れさせる空間がそこにはあるのです。
とにかく日本の普通のスーパーでちまちまと買い物をするのとは、違うわけです。明らかに消費者心理を刺激し購買意欲を煽っているのです。
つまりコストコは、単なる買い物というだけではなく、ある種、家族でお出かけする休日のイベントスポットなんです。
まさに、コストコはエンターテイメントでありテーマパークのようなものなんです。
コストコのようなスタイルは、本場アメリカでは決して珍しくありませんが、日本ではこれまでありませんでした。
このようにコストコには、独自の売り方、商品の陳列方法、見せ方などがあります。
そしてコストコの他の小売業との最大の違いとなるのは、有料の会員制というシステムです。
年会費は、およそ4,000円ということになりますから、決して安い会費ではありません。それでも顧客は、コストコに行きたいのですから、やはり消費者を惹きつける魅力がそこにあるのです。
この会員制の理由としては、優良顧客を増加させる為という狙いがあります。わざわざ会費を払ってまでコストコを訪れているわけですから、会費を払う時点で会員はコストコを認めているわけですし、期待もしています。
さらに会員は、友達を誘っていくことができます。そうしたことから新規会員やリピーターも増加していくのです。
新規会員の増加には、「コストコに行った」という体験談からの口コミなどがかなり影響しています。
会費を払っているだけ、確かに商品は安いです。
そして安いだけでなく商品のクオリティも高いです。特にコストコのデリは、量も質もコスパもよく、他では買えないクオリティのものが揃っています。
お寿司やパンなどのデリは最高です。
さらにフードコートもあり、安くて美味しいんです。ホットドッグなどはドリンク(飲み放題付)で180円という安さなんです。
これなら単にフードコートを利用するだけでも価値はありますね。他社のファーストフード店もうかうかしていられません。
そして、コストコの成功事例を見ると日本進出の時期が良かったのかもしれません。
コストコの成功事例に見るマーケティング戦略と理由③【コストコの成功要因】
「コストコの成功事例に見るマーケティング戦略と理由」というテーマで、3つ目に取り上げるのが「コストコの成功要因」です。
コストコの経営戦略は、着実なマーケティング戦略に基づいています。
顧客の消費行動を効率的に把握する為、消費行動、客層、在庫管理などを徹底してデータ管理しています。
つまり、コストコは日頃から消費者のニーズを知り、時代に合致したニーズを顧客に提供しているわけなのです。