いつの時代にも、人は何かを必ず消費します。それが日常というものであり、生活があります。
消費者の消費マインドというのは、時代や環境に左右されることが多々あります。
そして今コロナ時代という今、消費者マインドも左右されます。
というわけで今回は「コロナ時代における消費者マインドの増加」について詳しく説明致します。
コロナ時代における消費者マインドの増加①【コロナによる様々な消費の変化】
「コロナ時代における消費者マインドの増加」というわけで、1つ目に触れるのは「コロナによる様々な消費の変化」です。
「コロナ禍」という言葉がすっかり浸透したように、世の中の全ての基準が「コロナ」を中心に世界が廻っているのは、皆さんも周知の事実です。
既におよそ1年もコロナと向き合っている人類ですが、考えてみれば、人類はこれまでコロナ以外のウイルスとも共存共栄してきたとも言えます。
今後、ワクチンや薬が開発されたとしてもコロナウイルスが根絶することはないでしょう。
今回のテーマは、「コロナ」そのものについてを深堀りするわけではなく、あくまでふれたいのは、ビジネス、経済、マーケティングです。
マーケティングにおいて重要なのが、現状を把握することであり、マーケティングは常にリアルな今を必要としています。
一般顧客の消費リアクションというのは、景気や経済動向、政治に左右されるわけです。
世代によっても消費行動は異なるわけで、今このコロナという変革期においても時代の流れを感じずには、いられないのです。
新型コロナによる影響を受けたのは、特に若者世代ではないでしょうか。
なぜ、若者世代の消費行動に影響があるのか、元を辿れば新型コロナの影響であることは、間違いありません。
新型コロナが若い世代に与えた影響というのは、若者たちの収入減という結果に繋がったのです。
新型コロナ拡大により収入に影響があったのは、実に半数以上の結果が現れています。
若い世代と言っても、全ての若者が社会人というわけではなく、その中には学生も含まれています。
特に学生さんの中でもアルバイトをしながら、生計を立てている方もいらっしゃいますから、バイトでの収入というのは、非常に重要となるのです。
また社会人であっても若い社員ほど、給与や雇用なども調整しやすいというのが実は企業にとっての都合なのかもしれません。
また世界でも都市封鎖(ロックダウン)や日本においても緊急事態宣言が発出されるなど、「自粛」という認識が高まり、お金の使い方自体も変ってくるというものです。
どこにお金を使いたいというのか、それは様々なところに拡散しています。
外出自粛となれば、当然外食が減り、内食となるというわけです。
内食となれば、テイクアウトの需要が増え、お金の使い道がそこに流れるわけです。
コロナ時代における消費者マインドの増加②【増えるニーズ、減るニーズ】
「コロナ時代における消費者マインドの増加」というわけで、2つ目に触れるのは「増えるニーズ、減るニーズ」です。
コロナ以前よりニーズやお金の使い方として、確実に増加したとのリサーチを行っなところ、なんと全体の27.2%に対してが「テイクアウト」との回答だったのです。
しかし、実際には「テイクアウト」の需要が増加したと言えども、その影響をダイレクトに受けている飲食業界は、それでも埋め合わせができず苦境に立たせれていることには、なんら変わりはありません。
世界の大都市部によっても、コロナ云々に関わらずデリバリーやテイクアウトのニーズが高まっています。
日本でもここ数年、共働き世帯の増加により家事の負担を減らすためにアウトソーシングとして外部のサービスを利用することがテイクアウトやデリバリーというニーズの高まりに合致しているのです。
「食」に関するニーズというのは、テイクアウトなどの普及により、時間を効率的に使うという意味での有効性もあり、それがニーズの高まりにも繋がっています。
このことは、コロナによる影響も、さらにそのニーズを高めたことがありますが、働き方や価値観、社会構造の変化によることも一因となっています。
在宅率が増加するようになった今、家族との共有時間が増加したことによっても、新たなニーズを生み出すことになったのです。
テイクアウトやデリバリーが増加する一方で、減少するニーズも当然ながら増えるわけです。
ニーズの減少としては、ショッピングモールやデパートなどは、あからさまに減少。
一方で住宅地の身近なコンビニやスーパーなどでの利用増となっているのです。
特に「自粛」ムードが漂う日々の中では、日常的に必ず必要な買い物が増加し、いわゆる「消費」となるニーズが大幅に減っだのです。
これまでの歴史を振り返ると、何もコロナによって振り回されただけのことではなく、これまでも経済的苦境に立たされてきたことは、何度もありました。
2008年のリーマンショックなどは、世界的に大きな影響を及ぼし、世界規模での経済悪化へ一気に傾きました。
この時は、そもそもアメリカに端を発した金融不況ということで、政府による金融対策によって、調整することでなんとかなりましたが、新たなウイルスとの闘いは、金融政策などで調整できるようなものではありません。
新型コロナウイルスによる、いわゆる「コロナショック」の状況は、言わば「消費不況」ということになり、環境そのものが、必要なニーズに基づいたニーズだけが真に必要となっている状況と言えます。
ある意味この変化は当然の選択とも言えます。
嵐が過ぎ去るまでは、じっと家の中で待機するというのは、リスク回避としては、当然の出来事となるのです。
しかし、最低限のニーズ、そして消費のみでは経済は復活しません。
コロナ時代における消費者マインドの増加③【非日常の消費者マインドを高めるには】
「コロナ時代における消費者マインドの増加」というわけで、3つ目に触れるのは「非日常の消費者マインドを高めるには」です。
その意味では、生活を豊かにする文化的な「余裕」のある消費が生み出されないと、消費者マインドそのものというのは、非常に意味をなさないことになるのです。
消費のタイプで言えば「日常消費」ではなく「非日常消費」を復活させる、そんな消費マインドが必要とされるのです。
どうしても目に行きがちなのが、日々のコロナの感染者や社会状況となりますが、セーフティという選択肢に目が向きがちです。
「対策」だけを充実し安心、安全だけを求めるよりも、買いたいものを買うという欲求を復活させ、非日常な消費をいかに高めていくか、これこそが経済活性化には必要となるのです。
なぜなら、「非日常」は、人の心理の中に新たな発想を生み、気持ちをポジティブにしてくれるからです。
非日常に対して消費する、ドキドキ感を作っていくこともまた消費者心理を昂ぶらせることとして必要なことなのです。
消費者の「非日常消費マインド」を刺激するために、国家主導によって様々なことが行われています。
例えば「Go To トラベル」や「Go To イート」というキャンペーンがあります。
このキャンペーンは、はたして消費者マインドを本当に刺激するのでしょう?
実際にはこの「Go To」は、単なる一時しのぎにしかなりません。
なぜなら、キャンペーンの実情としては、単なる「値引き」サービスだからです。
確かに利用すれば、「お得」であることは間違いありません。
瞬間的な「お得感」は、消費者マインドを高めるためではなく、「非日常」とは異なります。
「非日常」というのは、ワクワクやドキドキという期待感や高揚感を作り出すわけです。
しかし、「お得感」は、あくまで損得の問題であり、「非日常」ではありません。
「得」をしたいということは、極めてリアルな選択であり、日常によりそい過ぎていることになるからです。
あまりにリアルな消費者だけでは、消費心理を高めることには、不足しているのです。
逆に考えれば消費者心理を動かすには、いかにリアルから引き離すかにかかっているかと言うことになります。