全てのビジネスパーソンに必要な考え方というのがありますが、皆さんは、それが何かご存知でしょうか?
それが「デザイン思考」という考え方です。
というわけで今回は「デザイン思考が注目されるようになった理由」について詳しく説明致します。
デザイン思考が注目されるようになった理由①【デザイン思考が注目されるようになった背景】

「デザイン思考が注目されるようになった理由」というテーマで1つ目に取り上げるのは「デザイン思考が注目されるようになった背景」です。
「デザイン思考」という言葉を皆さんは、ご存じでしょうか?
情報社会の現代においては、インターネットの拡散力により、日々何かしら新たなモノが登場しますが、様々な分野における用語というのも、次から次へと登場してきます。
デザイン思考という言葉のイメージとすると、デザイナー職やクリエイティブな人のための専門用語だと思われるかもしれません。
例えばファッションデザイナー、インテリアデザイナー、ウェブデザイナーなど様々なデザイナー職がありますが、これらに共通するのは見た目のデザインであるということなのです。
ですが「デザイン思考」でいう「デザイン」とは、それとは少し意味が異なります。
デザインという言葉は、そもそも「設計」という意味があります。
設計によるプロセスを得て構築していく作業となります。
「デザイン思考」は、この設計という意味合いのほうが強いのです。
モノを作る上では、一定の考え方やプロセスというものが必ず存在します。
デザイン思考を生み出したのは、物事を順序立てて考え論理的な思考により、ロジカルに進めていくことになります。
デザイン思考の考え方としては、次のように言われています。
情報過多のこの時代において、いかに消費者のニーズにマッチした価値を提供するかがビジネスにおいては重要となり、企業が向き合うべき大きなテーマや課題となるわけです。
そうした課題を1つ1つ解決し、課題をクリアしていくことが、そもそものデザイン思考の役割なのです。
デザイン思考とはデザイナーがデザイン業務で行う思考プロセスを応用したビジネス的な考え方として落とし込んだものです。
前例のないビジネスにおける課題や問題定義に対し相応しい解決策を見出すための思考方法と言えます。
では、なぜ今デザイン思考が注目されるようになったのでしょうか?
それを理解するためには、今と過去を比べ、どのような変化が起こったかを知る必要があります。
デザイン思考が注目されるようになった理由②【消費とニーズ】

「デザイン思考が注目されるようになった理由」というテーマで2つ目に取り上げるのは「消費とニーズ」です。
過去のビジネスというのは、「モノ消費」と言われています。
現代のビジネスに対して大きな影響を及ぼしているのが、インターネットであり、スマートフォンなどのデジタルデバイスです。
これらが存在するかしないでは、ビジネスは非常に形は変わってきます。
新商品やサービスを生み出す環境というのは、市場ニーズや顧客ニーズが根底にあり、ビジネスははじまっています。
市場調査の結果からニーズを知り仮説を立て、設計をし開発を進めていきます。
新たなモノが登場すると消費者や市場は新鮮さを生み、市場を活性化させますが、その根底にあるのは「ニーズ」なのです。
どんなものにも必ずニーズがあり、さらに課題があります。
現代のような状況を作りやすくしたのがインターネットのおかけであり、これが世の中には、なければ全く変わってくるのです。
インターネット登場以前、かつてはそのような時期もあったのですが、今ほどモノに溢れていなかったのです。
現代のビジネスというのは、受動から能動へと変わっています。
売り手としては、何にかしらのアクションを起こさなければモノは売れません。
ただでさえモノが溢れる時代において、モノは売れない(売れにくい)状況にあるのです。
現代での消費者の行動パターンをみてもわかるように、今では好きな時に好きなモノを簡単に探すことができ、スマートフォン1つあれば、モノを購入することができます。
それだけでなく情報さえも簡単に入手することができるだけでなけ、それに応じて消費者ニーズも多様化しているというわけです。
さらに言えば、そのような状況の真っ只中にいたとしても、技術の進歩というのは、歩みを止めることはありません。
技術革新が進むことにより、世の中には便利が溢れているのです。
このような状況は、ある意味消費者ニーズを簡単に満たしてしまうという状況とも言えるのです。
だからこそ、ニーズはより多様化し、さらに消費者(顧客)1人ひとりに対しニーズは、より細分化されていくのです。
モノに溢れる一方、類似商品というのも非常に多く、消費者としては、目の前に非常に多くの選択肢に晒されているわけです。
どれを選ぶかは、消費者に委ねられていますが、委ねられた消費者としても、実際に目の前に並べられた無数の商品から、自己ニーズに何が合っているかを選ぶことの難しさというのも感じるようになるのです。
このような状況がビジネスを受動的から能動的に変換せざるをえなくなった理由となるのです。
多様化する消費者ニーズに全て対応していくことは実際には不可能です。
だからこそデザイン思考という考え方が注目されるようになったというわけです。
デザイン思考が注目されるようになった理由③【デザイン思考のマインドとは】

「デザイン思考が注目されるようになった理由」というテーマで3つ目に取り上げるのは「デザイン思考のマインドとは」です。
デザイン思考をするために必要となるマインドが3つあります。
ユーザー視点で常に考えること
活発にコミュニケーションをとること
プロセスを何度も繰り返すこと
では、上記3つにおいて詳しく説明していきましょう。
1. ユーザー視点で常に考えること
常にユーザー視点に立って考えること。
これがデザイン思考では、最も重要なこととなります。
いつでもどんな時でも「ユーザー視点」でいることというのは、考えてみれば単純なようで、実は意外とできないことでもあるのです。
本当にユーザーの立場に基づいて考えることができるかどうかが大きなポイントとなります。
ユーザーの課題とは何か? どこに価値を感じるか?ユーザーの多様なニーズをしっかりととらえる必要があります。
市場ニーズを重視するより、ユーザー1人ひとりの立場にたって考えることが大切となります。
ユーザー視点にたって様々なプロセスを進めていくことが大切となります。
2. 活発にコミュニケーションをとること
デザイン思考を進めていくうえでコミュニケーションが実は非常に大切になってくるのです。
ユーザーの問題解決の手法というのは、いくつもありますが、その手法の中から各ユーザーにマッチするものを選ぶ必要があるのです。
というのもユーザー1人ひとりの意見や感じ方、考え方というのは異なるからです。
各ユーザー1人ひとりの異なるニーズに対し、できるかぎり対応するためには、顧客との関係性をできる限りフラットにすることです。
心理的安全性というのを確保することが大切となります。
3. プロセスを何度も繰り返すこと
ビジネスを行う上では計画、設計、実行をし、その過程で問題点があれば改善していきます。
それを繰り返すことによってビジネスとしての精度を高めていくわけですが、それにより成功の確率を高めていく作業が必要となります。
トライアンドエラーを繰り返す行うことがデザイン思考においても重要となるのです。
デザイナーという職業は、一見華やかであり非常にクリエイティブな職種としてとらわれますが、実は地道な作業が必要となります。
クリエイターとして作っては修正するという作業を地道に繰り返しており、試行錯誤を重ねる作業がどうしても必要となります。
最後にデザイン思考の活用例についてふれてみます。
具体的には下記の3つがあります。
- 商品・サービス開発
- 人材育成
- チーム強化
デザイン思考はメソッドではなく思考法となりマインドセットです。