皆さんは、デジタルネイティブという言葉をご存知でしょうか?
デジタルシフトが加速する時代において自己表現を優先するデジタルネイティブのマーケティングとは、どのようなものでしょうか。
というわけで今回は「自己表現を意識したデジタルネイティブマーケティング」について詳しく説明致します。
自己表現を意識したデジタルネイティブマーケティング①【理想の自分を満たすためのニーズ】
「自己表現を意識したデジタルネイティブマーケティング」というテーマで1つ目に取り上げるのは「理想の自分を満たすためのニーズ」です。
生きる時代や環境によって、各個人の趣味趣向や考え方の価値基準というのは変ってきます。
世代間ギャップというのは、それぞれの世代がリアルに感じているよりも全く違った視点というものが見られているわけです。
つまり、世代間によって望むべきものは違い、向くべきベクトルというのも全く変っているわけです。
マーケティングを行う側からすれば、どこをターゲットとするかによって戦略は全く変ってくるというわけです。
デジタルシフトが加速する時代において様々なサービスがオンライン上に存在していますが、既に生まれた時から、デジタル環境か整っている世代にとっては、デジタルに対する抵抗感というのは全くないはずです。
そのような世代をデジタルネイティブと言います。
デジタルネイティブがも止めるは、「理想の自分」なのです。
理想とする自分像を明確に持ち、他者と比べるよりも自己価値を基準とすることに積極的になっています。
若い世代というのは、チャレンジ意欲が高いの当然なのです。
若さなりの感覚のフレッシュさ、体力があり感性も柔軟であり、多くの人と出会い、多くのことを体感し刺激を得たい世代なのです。
Z世代と言われる世代のコロナ禍における時代においても以前より増して、その傾向が強くなったと言えるのです。
コロナ禍という状況が作りだしたのは、行動制限でした。
これにより、非接触に対応するため様々なビジネスやサービス、アイデアが生まれました。
活動の制限があるからこそ、それに対してどう動けるかを検討し工夫することによってSNS上などで接触をしコミュニケーションを活性化させたのです。
デジタルネイティブと言えど理想の自分を描き、その未来に向けて挑戦し続ける世代であることが伺える。
消費にも自己表現を意識しているのです。
世の中には、様々な商品やサービスが存在感ていますが、それらの数多の中から、自己ニーズにマッチした価値ある商品を見出すのは、非常に難しいこととされています。
モノを選ぶ基準は、各個人に委ねらていますが、商品やサービスというのは、各個人の消費価値に基づいている必要性があります。
個人が好きな商品やサービスを選ぶことにより、誰かと繋がることもできるのです。
Z世代などのデジタルネイティブ世代は自分自身が自分らしく自らを表現できるような商品やサービスを探しだしているのです。
それは、自分自身がより自分らしくいられるように自己表現としては、非常に重要になるのです。
自己表現を意識したデジタルネイティブマーケティング②【消費行動と3つのフェーズ】
「自己表現を意識したデジタルネイティブマーケティング」というテーマで2つ目に取り上げるのは「消費行動と3つのフェーズ」です。
デジタルネイティブ世代にとっての商品、サービス選びは、単なるニーズを機能として満たすのみではないということになります。
理想に近づく自己形成をしっかりと行いたいというのがデジタルネイティブ世代の特徴と言います。
ある意味、自己主張が強いとも言えますが、自分自身をよくわかっているという点では、自分を冷静に見つめる分析力を持ち合わせるということになるのではないでしょうか。
自己表現、そしてコミュニティ選びという明確な役割も持ち得るのです。
情報社会の現代において、自分らしさとは、そもそも何なのか?を追及する時、膨大な情報に惑わされてしまうことも多々あります。
「消費行動」1つとっても、自分らしさを求めるデジタルネイティブ世代の行動そのものに着目することは、将来的な価値観のスタンダードをとらえることと同じと言えます。
デジタルネイティブ世代の消費は、「自己表現消費」と言います。
そんな消費行動を段階的にわけると次の3つのフェーズとなります。
- 日常フェーズ
- 商品検討フェーズ
- 購入決定フェーズ
まず最初のフェーズである日常フェーズですが、購入検討の前段階となります。
特に今、何か特定のモノがほしいというわけではなく、なんとなくSNSを利用している中で、たまたま目にしたことにより、購買意欲が高まるというものです。
例えばお気に入りのインフルエンサーなどが、気になる商品を使っていた場合などです。
普段からフォロワーとしての自分から見る視点や感情というのは、フォロワー以外の他の人とは明らかに心情的に異なるわけです。
様々な情報に接触することにより、ユーザーは、自分らしいアイテムをスマホの中にストックしていくというわけです。
お気に入りの登録やスクリーンショットなどにより、情報をストックする傾向が高まるのです。
次の段階となる「商品検討フェーズ」ですが、それらのストック情報やネット上での情報などを参考にし前段階より、より詳細に商品の情報を取得、検討することになります。
企業としては、自社の商品やサービスが顧客に選ばれるための戦略、顧客アプローチを行うわけです。
デジタルネイティブ世代に向けた情報収集行動を意識した情報発信が必要となり、届くべきニーズにピンポイントでとどけられるかが重要となるのです。
自己表現を意識したデジタルネイティブマーケティング③【デジタルネイティブとブランド】
「自己表現を意識したデジタルネイティブマーケティング」というテーマで3つ目に取り上げるのは「デジタルネイティブとブランド」です。
「自己表現消費」を行うデジタルネイティブ世代は、明確なビジョンを持つ企業やブランドに強く惹かれる傾向があります。
また近年では、企業力やブランド力の強さのみならず、社会的貢献をどれだけしているかということも非常に大切になるのです。
消費者というのは、実はブランド力に大きく左右されるものです。
ブランド力になぜ惹かれるかというと、そこには、ステータス価値というのが存在しているわけです。
つまり、そこには人と比べることが価値基準としてあるのです。
高級ブランドを持っていることで、優越感を感じるなどという心理がそこには、働いています。
この優越感というのは、はたして自己表現と言えるのでしょうか?
実は、それは自己表現とは少し異ります。なぜなら、そこには、自分以外の他人の価値観が含まれているからです。
優越感というのは、他人から見た自分がどう見えるかを自己判断していることになります。
これは、単なる自己満足であって自己表現ではありません。
ブランド志向に関しても世代間ギャップが生じています。
年代で言えば、50代以上はブランドへのこだわりや憧れが強く、他人を意識し優越感というものによって自己満足を得るのです。
しかし、デジタルネイティブの価値観は異ります。他人を気にするのではなく、自分自身を自分らしく表現しようとしています。
デジタルネイティブは、ブランドへのこだわりというのは高齢層に比べれば、断然少ないのです。
そもそもブランド視点というのは、実は顧客自身が作ったものではなく、企業が主体となって作ったものです。
逆に言えばブランドとは、企業がブランドを戦略的に構築したからこそ、成り立ったものなのです。
ブランド価値を築きSNSなどで情報発信することにより、デジタルネイティブ世代に訴えていますが、ブランド価値を築く要素としては、ネット上での拡散性のみでは構築できないのです。
デジタルネイティブ世代に向けたマーケティングという意味では、購入フェーズを意識した情報発信やブランド展開というのが大切になるのです。