「ド、ド、ド、ドンキ、ドン・キホーテ♪」と店内に流れるインパクト大の曲でお馴染みの「ドン・キホーテ」。
「激安の殿堂」をコンセプトととしてディスカウントストーリーの中でも群を抜く存在の「ドン・キホーテ」の営業戦略について徹底解説致します。
激安の殿堂!ドン・キホーテの営業戦略とは①【右肩上がりのドン・キホーテ】
2019年10月。消費税が10%になったことで、家計への影響も必至となります。消費者としては、できるだけ安く良いものを手に入れ、賢く買い物したいというのが本音です。
そんな庶民の味方とも言われるのが「激安の殿堂 ドン・キホーテ」です。
ディスカウントストアとしては、他社とは別格の存在として正に異彩を放つ「ドン・キホーテ」。
そんな「ドン・キホーテ」の勢いは年々増すばかり、留まるところを知りません。
「ドン・キホーテ」は、首都圏を中心とし全国約280店舗までのチェーン展開となっています。
売上高6000億円超という小売業としては、数字的にも圧倒的な実績を誇っています。
もちろんディスカウントストア業界ではトップをひた走る企業です。
「ドン・キホーテ」は、単なるディスカウントストアではなく、他では真似できない独特の雰囲気があります。
一度でも訪れたことがわかる方なら、その雰囲気に圧倒されと思います。
店内に流れるインパクトの強いドンキオリジナルテーマソング。雑多に積まれた陳列。ユニークな商品。独特な店舗作り。深夜営業など、とにかく「ドンキ」路線がたくさんあります。
このように他社にはない独自路線を突き進む差別化戦略が「ドン・キホーテ」にはあるのです。
「ドン・キホーテ」の設立は1980年。設立からおよそ40年が経過しようとしています。
この「ドン・キホーテ」の存在は業界の中でも突出した存在であるのですが、驚くのは、これまで右肩上がりの成長を見せていることです。
なんと1号店の出店以来、一貫して増収増益という結果を叩き出しているのです。
正に時代にマッチし、時代の波に乗った営業戦略が功を奏している形と言えます。
ドン・キホーテの営業スタイルは、徹底したマーケティング戦略による勝利というよりも、ブレない独自路線を推し進めた結果が現在の「ドンキ」を作っています。
激安の殿堂!ドン・キホーテの営業戦略とは②【ドン・キホーテの歴史】
ディスカウントストアとしての「ドン・キホーテ」のこれまでを振り返ると、1980年の設立後、1989年にドン・キホーテ1号店る府中店をオープン。
それを皮切りに店舗数を伸ばし、現在では首都圏を中心に全国チェーン展開をし、全国にはおよそ360店舗が存在します。
企業として拡大傾向にある「ドン・キホーテ」は、2013年に会社分割を実施。株式会社ドンキホーテHDを設立。
これにより持ち株会社体制へと移行し企業としての体制を強化していきます。
ブランド化したドン・キホーテグループは、長崎屋をはじめ買収にも乗り出し、いくつかの子会社によって巨大なグループを形成するまでになったのです。
わずか40年という期間で、ここまでの勢力になった「ドン・キホーテ」の営業戦略、経営戦略は、これまでに類を見ない様々な施策により現在の地位を築いたのです。
そもそも「ドン・キホーテ」が勢いにのったのは、人口が最も集中する首都圏にて受け入れらたことが、その勢いを更に加速させたことにあります。
つまり、「ドン・キホーテ」は、都市型ディスカウントストアとして人々のニーズとライフスタイル、そして時代にマッチしたのです。
激安の殿堂!ドン・キホーテの営業戦略とは③【時代にマッチしたドン・キホーテの営業戦略】
「ドン・キホーテ」が事業をはじめた1980年代は、日本は成長戦略の真っ只中、バブルの時代を迎えます。
その後、24時間営業のコンビニやファミレスの登場、通信網の発達、娯楽やエンターテインメントの増加など、時代そのものが大きく変化を迎える時代となったのです。
様々な商品やサービスが次々と生まれる中で、人々のライフスタイルも変化していきます。
便利なサービスが増えることによって昼夜問わず活動する人も増加してきたのです。
ネット社会の現在では、時間も場所も関係ない、よりボーダレスな世界へと変貌しています。
そして個人のニーズも様々となり、小売業としては、消費者に対し様々なアプローチを行う必要がありました。
そんな時代背景を上手く読み取り、独自のスタイルにより規模を拡大した「ドン・キホーテ」の営業戦略は、マーケティングのお手本のようなビジネスモデルと言えるでしょう。
「ドン・キホーテ」が、ここまで勢力を拡大した要因はいくつもあります。
強烈な個性を放ち、独自路線を突き進む「ドン・キホーテ」の差別化戦略は、他には類を見ないスタイルで簡単に真似できないような戦略でもあります。