- 前回に引き続き今回では、より深く掘り下げて営業職におけるスキルアップの方法を具体的にご紹介致します。
今回は、実戦編となりますので、現在営業職の仕事をしていて、お悩みの方は、ぜひ今回のスキルアップ方法をお試し下さい。
不動産業で営業スキル向上は習うより慣れろ
新入社員などの社員教育や社員研修を行う会社もあれば、ほとんど行わないような会社もあります。
これは会社ごとの営業方針や社風によっても異なります。社員研修が全くない会社が特に悪いというわけでもありません。
例え社員研修がない会社であっても売上、業績共に順調に増加する会社もあれば、社員研修は徹底していても、なかなか売上には現れない会社もあり、一概に社員研修の有無が企業の実績や社員のスキルアップに直結しているとは言い切れません。
例えば研修に力を入れている会社、アウトソーシングの研修サービスまで利用しているにも関わらす、結果が出るのに時間を要する場合などや、研修はないものの日常業務の中での業務指導により社員がスキルアップできる場合もあります。
社員研修は、研修レベルそのものの質や活用されているかがポイントとなります。
ですから会社の研修を当てにしていては、営業スキルは向上しません。
営業スキルを向上させるなら、同僚とは違う自分なりの努力が必要となるのです。
不動産業の部屋案内は、研修ができにくい
賃貸物件の斡旋を行う営業担当の業務経験を積む上で実際の指導や研修ができにくいのが「内見」案内です。
店内でのヒアリングであれば、先輩社員の接客対応を間近に見ることで、接客のノウハウを間近で感じることができます。
しかし、内見の部屋案内での実戦での研修はしにくいのです。
というのも、内見はお客様の為であり契約できるかどうかの重要なポイントとなるからです。
内見の際に新人教育だからと言って、同行させるということは、顧客の立場になればやりにくいことなのです。
顧客に対し、物件をアピールし営業の実戦の場で教育をするものなら、顧客はどう思うでしょうか?
例え顧客からの承諾を得ていたとしても、営業の仕事としてはあまり好まれません。
例えば、顧客が1人で部屋探しに来た場合、部屋案内の際、業者側の都合でスタッフが2名も着いてきたら、顧客側が気を使ってしまいます。
また顧客1人の場合、一対一で接したほうがコミュニケーションもとりやすく、顧客との信頼関係も築きやすく、契約できる可能性が明らかに高いからです。
では、このような状況で新人社員はいったいどこで実務経験を積めばよいのでしょうか。
もちろん、誰もが最初は新人の為、はじめての営業というのは、誰にでもあることで最初からうまくいくはずなどもありせん。
会社側としては、実戦を想定したリハーサルと接客・営業マニュアル程度しかできないのが現状です。
ですが、営業スキルを伸ばす方法は実際にあるのです。いよいよ確信に迫っていきましょう。
不動産業の営業スキル向上は、顧客になりきること
不動産業の営業スキル向上において最も効果的なのは、顧客の気持ちを知ることです。
自分が担当する顧客がどんなタイプの人で、どんなものを望んでいるかを早急にキャッチする必要があります。
営業は、顧客1人1人に合わせた営業をしなければ、契約はできません。
まず、人をしっかり見る必要があります。
顧客を見極めて短期そうな人なら、短期決戦でさっくり進めるような営業をしますし、慎重派の人なら、急かすことなく、相手に寄り添うような接客をするべきなのです。
また優柔不断で、明らかに脈がない顧客については早々と見極めをつけ、早い段階で接客を見送る必要もあります。
そのように顧客を「知る」ことが、重要となってきます。顧客を知るにはヒアリングでの会話にて、相手の言動などから、相手の考えを上手く導きだすのです。
迷いがある顧客の場合は、リードして考えをまとめてあげるのも営業の役割です。
様々な要素から顧客のタイプを見極めるには、場数と経験が必要です。
新人が営業スキルを短期間であげるには、顧客になりきることがポイントです。
ならば、本当に自分が顧客になれば良いのです。
不動産業の営業スキル向上は、他者の営業から学ぶ
不動産業の営業スキルを向上させる方法、それはズバリ「他者(他社)の営業から学ぶ」ことです。
つまり、自分自身が顧客となり、他の不動産屋に顧客として訪れ、実際に接客してもらうのです。
その際には、自分がどんな顧客であるのか自分自身で事前に設定を考え、その人物になりきり接客してもらうのです。
もちろん実際に契約する必要はありません。自分が知りたい接客ノウハウを他の営業がどんな手段で行うかを肌で感じることができます。
この方法が最も効果的です。実際に顧客の立場で本当の接客をしてもらえば、全てが理解できるはずです。
これは営業の分析ということになります。ぜひ行動してみて下さい。