病院や介護施設の人事担当者の方、管理者やマネージメントクラスの方で、これから求人をする方は、マーケティングの考え方がとても大切になります。このような考え方に関する疑問を今回は解消していきます。
目次
医療機関や介護施設の求人方法
病院や介護施設の人事担当者の方、管理者やマネージメントクラスの方で、これから求人をしたいという方にとってはマーケティング手法をもちいた方法がとても有効です。今回は、マーケティング手法を用いた求人方法である疑問についてお答えしていきたいとおもいます。
Q.マーケティング手法を用いた求人ってお金や人件費がかからない？
確かに、確実なマーケティング手法を用いた求人をしたい場合、コンサルティングなどを起こっている会社で、コンサルタントや診断士などから綿密な調査に基づく求人対策が必要になってきます。
例えば、どれだけ人材が必要で、現在無駄な人件費がどれくらいあるのか、そして今後どのような求人活動が有効なのかということに対して、しっかりとした前準備が必要です。
そのためある程度費用がかかります。
Q.誰が行うの？
マーケティングの手法を用いた求人活動は、小さな病院や施設などであれば、責任者や管理者、あるいは病院長などが直接行ってもいいですが、どうしても主観的になりすぎてしまうので、できれば人事担当者の方が予算や費用などを加味して行うのが理想的です。
予算が許せば、マーケティングのセミナーや集客方法などを最初に学習することをおすすめします。特に最近は、WEBサイト用いた求人方法が盛んですので、是非ご活用ください。
Q.病院や介護施設にマーケティングという市場原理は適しているのでしょうか？
A.そう考える経営陣の人は多く、病院や介護施設のようなヒューマンサービスの現場での求人方法にはそのような手法が不向きだと考える方も少なくありません。
ですが、このような方法こそ本当に必要なことなのです。
最近は、病院や介護施設のような定数的に示しにくい業態に対してもこのような手法が適応できることが証明されてきています。例えば、現在のマンパワーは、働いているスタッフのスキルや能力を数値化して、見える化します。
そして、その足りない部分をどのように補うのかを数値、図表化などをして、それに適した人材をとっていくような手法です。
最終的には、売り上げを上げるとか、施設や病院の存続を目指すわけですが、これを用いることで、なんとなく行っていた求人や面接は、こういう人がこれだけほしい、というように明確なものとなります。
つまり、試験や面接、書類審査を行う場合でも、この基準で判断することができるようになります。
Q.面接などは人柄より、能力やスキル重視すべき？
A.ただし、病院や施設のようなヒューマンサービスには、通常の商品メーカーなどと同じマーケティング手法がよいとは限らず、それぞれ独自の手法として応用させる必要があります。
つまり、人柄や経験が、能力やスキル以上に重要になってくることがあります。つまり、能力やスキルはとても高いのだけど、人柄があまり評価が高くない場合は、これらを発揮することができません。
その点で、ただマーケティング手法を活用して、能力やスキルを数値化すればいいというものではありません。
適材適所ということもマーケティングの一つの考え方ですので、人柄や経験も十分に重視する必要があります。
ただ、人柄や経験さえあれば、能力やスキルがなくてもいいという考え方は選ばないようにしましょう。
Q. 入社後にはどのような研修や教育が必要か？
A. マーケティング手法をもう一つアレンジするなら、求人を行った後も、この考え方を応用できるのが介護施設や病院です。
商品を扱うのと違い、人とのかかわりが重要になってくるのですから、よりその後の研修や教育が、必要になります。マーケティングでは、的確な人事採用はキーとなりますが、それ以上に重要なのが、人選や配置です。
もしかすると、入社の研修などで、実際に採用した部署よりも適した能力を発見して、そこに配置したほうが良いという場合もあるかもしれません。それがこの人とのかかわりで生じる効果なのです。
通常の商品販売などでは、このようなパーソナルコミュニケーションは生じないので、それほど配置転換などは必要ないかもしれませんが、例えば、人と接しない部署に配属されたけれど、介護そのものの方が向いているとか、企画力や想像力があるので、売上戦略などがよいなどの結果が正直てきます。
そのため、しっかりした研修や入社後も時々上司との面談を行うことが大切です。
Q.離職を防ぐにはどうすればいい？
A.マーケティング手法において、離職からの新規採用は最も費用がかかることとされてるので、できれば避けたいことです。
その理由としては離職に伴う費用として退職金などがあります。また新規採用にかかる費用としては、求人にかかわる広告など、面接にかかわる人件費などがあります。
また入社後は研修や教育が必要になり、その人件費も必要になってきます。さらに、これまでいた人と同じレベルに達するまで、別の人がサポートしなければならないというようなことも生じますので、そういう余分な人件費もかかります。
場合によっては、しばらく該当者がいなければ、そこを埋めるために余分なコストや現場の人に迷惑がかかったり、当事者（患者や入居者）にも同じように迷惑がかかり、業務に支障が出て、病院や施設の存続そのものを左右することもあります。
その意味では、やはり離職がない求人対策が必要です。