全世界を混乱のマーケティング渦に巻き込んだ「新型コロナウイルス」の影響は様々な様々な分野に現れています。
生きていく為の基本である食生活そのものもまた一変することになりました。
そんな状況で飲食業界は苦境にたたされています。
というわけで今回は「マーケティング考察論。再編!飲食業界の現在」について詳しく説明致します。
マーケティング考察論。再編!飲食業界の現在①【変わるニーズと食のマーケティング】
「マーケティング考察論。再編!飲食業界の現在」というテーマで1つ目に取り上げるのは「変わるニーズと食のマーケティング」です。
2020年、突然の事態となった驚異的ウイルスの発生により、飲食業界は、かつてないほどの混乱の渦に巻き込まれています。
コロナ禍によって国内全域に広がる飲食業界は、正に混乱の時を迎えています。
これまで店舗によって提供されていた「食」のサービスは、完全に停滞してしまいました。
外食は外食なりに楽しむという食の文化が失われるようで、非常に危機的に受け止められるばかりです。
外食ではなく、自宅で食事を楽しむ内食に消費者の関心は高まっています。
このように外出自粛に端を発した人々のアクションは、飲食業界の広い範囲において、想像できないほどの大きなインパクトを与えたのです。
飲食関連マーケットの変化は、ほんのわずか期間で劇的に変わり、飲食に携わるマーケッターは、これまでとは全く違うマーケティングの方向性を示す必要があります。
「食」に関わるビジネスは、いくつもありますが、中でも外食市場は激変してしまいました。
外食産業を取りまとめる組織として「日本フードサービス協会」がありますが、こちらの調査によると全体の売上は、東日本大震災をも上回るほどの減少幅で、現実的な厳しさを突きつけられています。
また外食産業の停滞により様々な関連業者にも多大な影響を及ぼしています。
ダイレクトに影響を受けたのは、食材供給源である企業や業者です。
食材供給のキャンセルなどにより、食材消費自体も停滞してしまったのです。
また一般の外食産業だけにとどまらす、食材供給業者は、休校によって給食が不要になったことからのキャンセルも発生し、食材が余り処分に困惑するという事態になったのです。
特に給食の中でも一定の供給料を必要としたのは、「牛乳」でした。
給食での牛乳消費を失った影響は非常に大きく、望まないかたちでのフードロスという展開になってしまったのです。
このように予定されていた食材供給がストップしてしまうことで、食材そのものをロスせざるをえないという状況を打破するため、ネットを活用した販売サービスなどが続々と登場したのです。
その他、外食産業をはじめとした飲食業界が活路を見出そうとしたのがデリバリーサービスです。
客がお店に来ないならば、ニーズの高い内食に目をつけたということです。
これまで、デリバリーなどを行っていなかった店舗でも、積極的にデリバリーやお弁当販売などを行うようになったのです。
ここで活躍したのが、様々なITを活用したサービスでした。
ウェブやSNSにより消費者に対しお店側の状況や生産者側のメッセージなどを配信することによって、消費者へアピールしていくのです。
その中で、フードロスなどをなくすために、支援活動なども積極的に行われたのです。
不測の事態が起こった際には、「支援」という形は必ず登場しますが、「支援」は、一時的なものなのです。
その先を見据えた時に、消費者に対し何をどのように提供できるのかを考える必要があります。
新しい生活様式の中で必要とされる飲食マーケティングは、必ずあるものです。
消費者の立場からしても、実際に新たな食のスタンダードに馴れるのには、本当のところまだまだ時間がかかるのではないでしょうか。
様々な人が集まる飲食店では、飛沫感染の確率が高く、感染リスクを考えれば、外食を避ける人の割合も多いのも事実です。
しかしながら、消費者としても、お店の雰囲気と味を求めて、外食したいという欲求も一部ではあるのです。
マーケティング考察論。再編!飲食業界の現在②【食に対する顧客の満足度をとらえる】
「マーケティング考察論。再編!飲食業界の現在」というテーマで2つ目に取り上げるのは「食に対する顧客の満足度をとらえる」です。
コロナの影響により、ライフスタイルにも変化が現れています。
テレワークなど在宅勤務を採用する企業が増えたことで、在宅時間が圧倒的に増えたことで、消費者ニーズもまた変化しています。
在宅ならではの問題点や欲求というのが、それなりに現れはじめたのです。
「食」に関しての大きな変化となるのが、自宅で使用する調理家電の売上増加があります。
内食の需要が高まる中、せっかくなら美味しく食べたいという消費者の欲求が高まったのです。
圧力鍋や高級炊飯ジャーなどのスマート家電の売上が伸びたのです。
その他、健康維持のためのグッズやアイテムなどの売上も増加しました。
消費者としての投資対象が快適に暮らせるものへとシフトしていったのです。
在宅時間の増加によって価値観やライフスタイルの見直しなど、様々な点において消費者ニーズは変わり続けています。
飲食関連の調理家電の売上増の他、食材流通サービスにも変化が現れました。
その中でも存在感を示し認知度を高めたのが「Uber Eats」です。
スマートフォンアプリから簡単に使えるサービスとして話題になり、デリバリーサービスの最たる例として、一躍その名を世に轟かせました。
その他にも、コロナ禍により誕生したサービスエリアもいくつかあります。
生鮮食品を扱うECサイト「クックパッドマート」が新たにはじめたのは、生鮮宅配ボックスの無償提供です。
これは、外食が減り内食へシフトしたことにより、その分の需要がスーパーなどへシフトしたことから、スーパーなどが混雑してしまったことに着目してのことです。
これもバランスと需要の変化という点が表面化してしまったことが原因ですが、混雑してしまうことで感染リスクを高めてしまっては、本末転倒です。
そのような問題点とリスク回避策として、顧客の満足度を高めるということです。
この取り組みによって消費者に対しては、新たな食材の販売ルートを提供することと、スーパーなどの小売業者に対しては、混雑緩和ともなるサービス提供を実現したのです。
本来、マーケットへの需要と混雑という状況は飲食業界にとっては、感染リスクを高めるだけでなく決して好ましいと言えることではありません。
消費者に対し、安全且つ新鮮で良い食材を提供できる選択肢を増やしたのは、現在の状況下においては、非常に適しているものであると言えます。
マーケティング考察論。再編!飲食業界の現在③【食のマーケティングの将来性】
「マーケティング考察論。再編!飲食業界の現在」というテーマで3つ目に取り上げるのは「食のマーケティングの将来性」です。
飲食業界や食に関する情報を効果的に発信するには、見た目のインパクトというのは、人間の視覚にダイレクトに訴え非常に効果的です。
それに合致するのがTwitterやInstagramで情報をシェアすることです。
そのような状況の中でマーケッターが果たすべき役割は、消費者ニーズをミクロな視点でとらえ、そのニーズに応えることです。
状況や価値観が大きく変わった時だからこそ、できることは多いのです。
常識そのものが大きく変化する中で、これまでの業界のやり方にとらわれていては、何も変わりません。
そういう意味では、現在の状況は、飲食業界にとっては、ピンチの時ではありますが、チャンスもまたゴロゴロと転がっています。
経済的な損失が大きい飲食業界においても、「食」を提供するサービスそのものを変え、どのようにして消費者にアピールしていくかを消費者視点から切り込んでいく革命が必要なのです。
顧客との新たなコミュニケーションを構築し、食を提供できれば、これまでとは全く違った形の飲食業界へと変わっていくはずです。