新型コロナウイルス感染拡大の影響によって様々な分野に大きな影響を与えました。
日常生活においてもオンライン化が加速していますが、不動産業界においても「IT重説」が既に開始されています。
というわけで今回は「簡単に理解できるIT重説と不動産マーケティング」について詳しく説明致します。
簡単に理解できるIT重説と不動産マーケティング①【加速するオンラインと不動産業界】
「簡単に理解できるIT重説と不動産マーケティング」というテーマで1つ目に取り上げるのは「加速するオンラインと不動産業界」についてです。
2020年、予期せぬタイミングで全世界を混乱の渦に巻き込んだ新型コロナウイルス。
そんな2020年も残すところ後数カ月となった現在も、まだ収束の目処はたっておらず、アフターコロナどころかウィズコロナの状態で日常を過ごす必要があります。
これまでにも「働き方改革」が提唱され、働き方そのものについて見直そうという取り組みが行われてきましたが、コロナ禍によって、働き方そのものの常識が変化したことは間違いありません。
今後、企業における働き方の選択肢としてテレワークが働き方の新常識となってゆくことでしょう。
「テレワーク」という選択肢が急増する中で、企業としてのスタンスは、それぞれ各社によって当然違いがあり、導入そのもを決めかねている企業もあります。
業種、業界によっては、そもそもテレワーク自体に対応できない企業もありますが、将来的な保証とメリットを考慮すれば導入しておくことはおすすめします。
今後、テレワークを推進する企業が増加することにより、働く人の在宅率というのは、確実に上がることは間違いありません。
実際、テレワークを導入している企業では、一定の評価も現れているのですから。
そうなると働き手の要望に柔軟に対応するニーズというのが、当然生まれるわけです。
そこで不動産業界による「IT重説」による顧客に対しての柔軟な対応というのがとわれるわけです。
不動産各社において「IT重説」の導入自体は任意であり、対応するかどうかは各社の判断に委ねられており、「IT重説」を行わないと言っても罰せられるということはありません。
IT重説の運用開始は2017年10月からですが、対応は各企業まちまちです。
IT重説の導入においては、「手間暇がかかる」とか「難しい」というイメージもあり、導入に踏み切れない企業も多く存在します。
実際、昔ながらの不動産を営む小規模な企業にとっては、ITそのもなに疎く、IT重説そのものの有効性を理解できないところもあります。
しかし、ほとんどの不動産業者は現在、集客手段はウェブ集客が当たり前となっています。
各社によってデシタルマーケティングへの注力度には、開きがあるものの「IT重説」の導入は積極的に行うべきでしょう。
その前にまず、「IT重説」のメリットやデメリットをしっかり理解しておきましょう。
簡単に理解できるIT重説と不動産マーケティング②【重説とはいったい何なのか?】
「簡単に理解できるIT重説と不動産マーケティング」というテーマで2つ目に取り上げるのは「重説とはいったい何なのか?」についてです。
さてさて、今回のテーマである「重説」ですが、そもそもこの「重説」を皆さんは、ご存知なのでしょうか?
この言葉を聞いた全く聞いたこともない方も多数いらっしゃると思います。もちろん、「重説」を知らなくても全く日常生活には影響はありません。
「重説」とは、不動産の賃貸や売買などの取引において必ず必要となることで、法律で定められています。
お部屋を借りたことがあるなら、必ず経験しているはずです。
部屋を借りる際には様々な手続きがありますが、契約の際の決まりごととして、普段よく聞いたことのない難しい言葉を並べられ30分近く説明されることです。
知識のない方にとっては、なかなか説明されても理解できないのが本当のところでしょう。
「重説」とは略称であり、正式名称は、「重要事項説明」と言います。
説明の内容となるのは、物件の品質、機能、賃貸契約など重要なポイントとなる事の説明を受けます。
と言うのも物件というのは、世の中に1つとして同じものは、存在しないからです。
集合住宅にしたって、何階の部屋であるか、角部屋か真ん中か、陽当りはどうかなど、条件はそれぞれ違うからです。
そして、不動産というのは、実際に生活してみないと、実感できないのです。ある意味唯一トライアルができない商品を取り扱うわけですから、契約の際にもしっかりと確認しておく必要があるわけです。
賃貸の場合を例とすれば、入居の際には必ず審査があります。そして、入居希望者側は重要事項説明を必ず受けなければならないことになっています。
重説を行える人は、免許を持っている宅地建物取引士のみに限られています。
不動産屋に勤めている人なら誰でも良いというわけではないのです。
従来の重説は、必ず対面式で行うことが定められていました。
ところが、これでは遠方に住んでいる方は、わざわざ重説のために、不動産屋の事務所などに訪れなければならなくなります。
例えば大阪から東京に転勤の人が、わざわざそのためだけにはるばる遠方から訪れるのは、時間も手間も交通費もかかりす。
そんな様々な苦労を排除するためにも「IT重説」が導入されたのです。
IT重説とは、その名の通りITを用いた重要事項説明となります。
つまりITを利用すれば、非対面での重説をokとしたというわけなのです。
オンライン化が加速する中、当然の動きと言えますね。
しかし、現在のところIT重説が認められているのは、「賃貸借契約」のみが対象となっています。
土地や建物の売買の場合は、中古であろうと新築だろうと関係なくこれまで通り対面での重説が必要とされています。
というのも、売買の場合、賃貸と違い所有権の移転や様々な条件があり、賃貸よりも説明項目が多く、内容自体も非常に細かくなるからです。
説明にかかる時間も賃貸より売買のほうが倍以上時間を要します。
簡単に理解できるIT重説と不動産マーケティング③【IT重説のメリット・デメリット】
「簡単に理解できるIT重説と不動産マーケティング」というテーマで3つ目に取り上げるのは「IT重説のメリット・デメリット」についてです。
IT重説を導入することにより、メリット、デメリットが生じます。
まずはメリットからふれていきましょう。
1つ目のメリットとしては、移動時間が不要となることです。
まず、IT重説の導入により、長距離移動の必要がなくなり、時間的拘束を削減することができます。
つまり、離れた場所に住んでいても対応が可能となります。
これは業者側にとっても顧客側にとっても、無駄を省くことができます。
ネット環境さえあれば、どこにいてもできることは非常に大きなメリットと言えます。
次に重説での内容を記録に残すことができることです。重説の内容自体をデータとして保存できることは、ITならではの特色と言えます。
このような利便性の向上によって集客効果としてのメリットもあります。
面談のスケジューリングもしやすく、利用者にとっても使いやすくなった点を考えれば、集客効果も自ずと高まります。
次にデメリットです。
IT重説を行う際には、デメリットはITツール導入の手間というのがかかります。
インターネット環境とパソコン、タブレットなどが必要となります。
近年では、デジタル化が進んだことにより、顧客としても端末の一台は所有していることから、それほど大きな障壁とはならないでしょう。
また通信環境の影響を受けることによってのコミュニケーション障害のリスクがあります。
IT重説はインターネットに依存する形となりますので、顧客に対する説明としては、聞き取りづらいことなど、ストレスに感じてしまうこともあるでしょう。
上記のように利便性が非常に高いIT重説では、どちらかと言えばデメリットよりもメリットのほうが大きいのではないでしょうか。