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日本社会全体、そして企業の深刻な問題として直面しているのが人口減少による人手不足です。
急激な人手不足が叫ばれている未来ですが、企業にとっての人材確保は必至と言えます。
そんな時代の中で「人手不足」と「人材不足」の問題点の本質と意味とはいったい何なのか今回は探っていきます。

日本社会が抱える人口問題


日本社会の人口減少問題がこのところメディアなど各方面で取り扱われており、いよいよ現実的に意識するようなタイミングとなりました。
この先10年後に予測されている人口減少の具体的数値を皆さんは、ご存じですか?

2025年を目途とした人口予測は、700万人の現象が予測されています。つまり、これだけの労働人口を確実に失うわけです。更に人口バランスもこれまでにないほどの高齢化となります。

日本経済を支えるマンパワーとして考えられている労働人口とは15歳から64歳までが生産人口とされています。その生産人口がおよそ7000万人にまで落ち込むこととなります。

さらに問題となるのが、65歳以上の人口比率がおよそ3500万人を突破するという事態となるのです。つまりこれは日本の人口の約20%が後期高齢者となるのです。

これだけの高齢者を今後、日本社会は支え切れるのかという問題がありますが、それ以前にも労働人口そのものが減少するのが大問題となります。

これから10年先は医療と介護の問題が如実に現れる混沌とした時代を迎えると言われています。このまま何の対策も行わないで時間がただ過ぎれば、10年後の日本はとんでもない状態となりえます。

日本の社会保障制度の根本的見直しの必要性など問題が山積みなのです。実際に人口が減少した状況となり問題は次々と現れてくるでしょう。

「人手不足」の現実とは?

そのような予測が提示されている中で、既に現在でも人手不足と言われています。最近の有効求人倍率は月1.5倍。人手不足が表面化しており、求人市場は超売り手市場です。

雇用形態として非正規雇用を中心にニーズが高い状況となっています。特にスーパーやコンピニなどの小売業に関しては人手不足は顕著となっています。

非正規雇用となればパートやアルバイトなどの比率がどうしても高くなります。こうした小売業で人材確保の難しさが問題となっています。
人材募集の公告を出しても地域的には一人の応募もないという状況が現実にあったりします。

小売業の人材確保が難しいのは、今にはじまったことではありません。そもそもパート、アルバイトなどの非正規雇用の場合、時給の低さや、雇用条件そのものにも原因があることから敬遠されがちなのです。その為、常に人員確保には悩まれ続けてきたのです。

ニーズの高い非正規雇用者は全体の約4割とも言われ、その割合が高くなってきているのも特徴です。そのような状況下で全体の半数を超える正規雇用はどうか?と言えば、人気があるとは言い切れません。
正規雇用だとしても小売業の人材確保は難しいのです。そもそも小売業を志望する人が少なく人気のない業種と言わざるをえません。

それは「仕事」に対しての価値観がそうさせるもので、達成感や充実感、やりがいなどを重視する点があるからです。
さらに正規雇用と言えども、長時間労働、低賃金、労働環境の悪さ、補償のなさ、正規雇用ということでの責任感の重圧など様々問題をマイナスイメージとして抱えていることなど、正規雇用であっても人材確保は難しいのです。

求人需要は非常に高い現実の中での仕事を選べるという環境による弊害も出ているのが現実なのです。需要と供給のバランスの悪さ、ねじれの問題を根底から見直し解消する必要があるでしょう。

「人手不足」ではなく実体は「人材不足」なのか?


数年前までは仕事をしたくても求人がないという状況もありました。求人は景気によって大きく左右されます。2008年にアメリカ発のサブプライムローン問題は世界経済を減速させる大きな要因となりました。

この頃、世界経済はそれにつられて減速していき世界同時不況とまで言われるようになりました。日本も同様に影響を受け不景気となりましたが、この時を考えれば求人は実に少なかったのです。

そんな時代も懐かしく、現在では一転して募集をしても応募がないという状況となっています。そのような状況から元気な高齢者や子育て世代の女性などを積極的に活用とする現実があるのも事実です。

しかし、この先は頼りにしていた元気な高齢者もいなくなります。このマイナス分を補わなくてはならないのが現実です。
現実に人口が減るという物理的な条件はあるにせよ、実は日本社会が直面しているのは単純な「人手不足」ではなく実際は「人材不足」なのです。

雇用側の企業としても実は、「人を選んでいる」わけです。本当の問題は、「人材不足」を「人手不足」に置き換えてしまっていることです。
このように人材確保を必要とする企業側の意識改革、構造改革がまずは必要なのではないでしょうか。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、日本社会に直面する「人手不足」と「人材不足」の問題について触れてみました。
世界にも例ほ見ない急激な日本社会の未来は、この先どうなっていくのでしょうか?世界的にもこれまでにないモデルケースとなり、のことはわかりませんが、国としても企業としても正しい判断をし、ベストな選択をすることが必要とされます。


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