世界的長寿国となった日本は少子高齢化という問題を抱える一方、先進国においてのモデルプランとして注目されています。
高齢化社会の日本で介護ビジネスのニーズが高まっており、新規参入を検討されている方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。
ということで今回は「需要拡大!介護ビジネスのマーケティングに迫る!」というテーマで詳しく説明致します。
需要拡大!介護ビジネスのマーケティングに迫る!①【介護保険制度とは】
超高齢化社会となった現代日本は、これから数年先、人口減少という現実に本格的に向き合う必要があります。
そして高齢者を支える介護ビジネスのニーズも非常に高まっています。
普段の生活環境においても、その変化はここ数年で様々な変化を見せています。
例えば、老人介護施設やデイサービスの増加、高齢者による後を絶たない運転事故など日本の高齢化を身近に感じることも増えてきました。
そんな高齢化社会において介護ビジネスのニーズが高まっているのは、当然な動きと言えます。
数年前から異業種から介護ビジネスに参入する企業が増加傾向にあります。
現在においても介護ビジネスへの新規参入を検討されている方は多数いらっしゃる状況です。
そのように新たに介護ビジネスを考えていらっしゃる方には、介護の流れ、制度、仕組み、国の考え方などを理解する必要があります。
今後、さらなる需要が見込まれる介護事業のマーケティングはどのようなものなのでしょうか。
まずは、基本的な事となる「介護保険制度」について説明していきます。
介護保険制度がスタートしたのは、今からおよそ20年前となる2000年4月からとなります。
サービス受給者数は、制度開始当時の2000年はおよそ149万人。その後ら右肩上がりで増加しており、現在ではおよそ600万人超と約4倍以上増加しています。
この数字を見るといかに日本が高齢化しているかがわかります。更に今後は高齢者が増加することがわかっています。
こうした日本の人口推移に対応する為、高齢者の福祉を担う制度として現在では定着しているのです。
現在では、介護サービスの事業者は数多く存在していますが、実際にサービスそのものが安定しているとは言い難い状況なのです。
というのも介護事業者のほとんどが、市町村や社会福祉協議会などの公共の団体ではないからです。
そのほとんどが、民間企業もしくは、NPOなどになります。
このような現状からサービスそのもののレベルの違いや金額的な違いなどもあり利用者としても容易に利用できない現状もあるのです。
さらに民間企業が介護サービスを行うには採算が合わないなど経営上の問題があるのです。
そのような民間企業の苦しい現状から不正請求や介護スタッフの質の差、高齢者への虐待など様々な問題も表面化しています。
ニーズの高い介護ビジネスですが、まずは介護サービス提供者側の立場になり介護保険制度の問題点を整理する必要があります。
国や社会全体で制度を見直すことにより民間業者が安定してサービス提供できる環境を整え、現在の顧客ニーズを的確に把握したマーケティング的要素も必要とされます。
需要拡大!介護ビジネスのマーケティングに迫る!②【介護保険制度の特徴】
介護事業を安定して行う為の基本が「保険制度」ですが、その「保険制度」の特徴を十分に理解する必要があります。
介護保険制度の特徴は、介護サービスを受ける為に、市町村の要介護認定を受ける必要があるのです。
要介護度は、7段階にカテゴリわけされています。
介護度に応じたサービスを、1割〜2割の自己負担で受けることができるという制度です。
サービスプランを作成する立場の人が専門職である「ケアマネージャー」です。
次に介護サービスの種類について説明します。
介護サービスは次の3種類があります。
1. 在宅型
自宅にいながら介護を受けるタイプです。訪問介護や訪問看護などのサービスを利用します。
2. 通所型
利用者が介護施設に通うタイプです。デイサービスやデイケアサービス、ショートスティなどのサービスを利用します。
3. 施設型
介護保険施設への入所のタイプです。
次の3種類の施設が対象となりますを
- 特別養護法人ホーム
- 老人保健施設
- 療養型病床施設
近年増加傾向にあるのが、サービス付き高齢者住宅です。介護のケアだけでなく手厚いサポートが魅力でニーズか高いですが、その分金額もかかります。
またサービス付き高齢者住宅は、介護保険適応の部分と対応外の部分があることも知っておきましょう。
現在、日本国内には介護施設やサービスが増加傾向にありますが、それを促進させたのが介護保険制度の開始なのです。
高齢化社会が進む現代日本のニーズに応じて介護サービスへの民間企業の参入を促したのです。
需要拡大!介護ビジネスのマーケティングに迫る!③【介護事業の問題点】
介護保険制度は、問題点を改善しながら進んではいますが、現在も尚、問題点は多く存在しています。
以下にまとめてみました。
- マンパワー不足
- 介護レベルのばらつき
- 採算性の問題
- 地域との連携問題
- 介護に対する負担感の意識
このように介護の現場では様々な問題が存在しています。介護の問題は、介護サービス事業者だけでなく地域や行政など社会全体で取り組むべきものなのです。