「モノが売れない時代」。
様々なモノが溢れている現代、そのように言われています。
消費者というのは、何を基準に消費者行動として実際に購入に至るのか?
マーケティングと消費者行動モデルについて考えてみましょう。
というわけで今回は「マーケティングに必要な消費者行動モデルとは」について詳しく説明致します。
マーケティングに必要な消費者行動モデルとは①【消費者行動モデルとは?】
「マーケティングに必要な消費者行動モデルとは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「消費者行動モデルとは?」です。
様々な商品やサービスが存在する中、消費者はどこをポイントとして実際に「購入」に至るのか?
そして売り手としては、買い手である消費者に自社の商品やサービスを購入してもらうためには、どのようなアクションを起こせば良いのか?
売り手側としては、消費者がどのような心理的変化が行われ、それが基準として実際に「購入」という行動までに至るのか?ということを理解する必要があります。
購入までには、いくつかのプロセスがあり、そのプロセスそのものも注視する必要があります。
顧客というのは、商品を1回限り購入するのみではなく、繰り返し購入してくれることにより、優良顧客となっていきます。
優良顧客=ファンというのは、自発的に情報拡散してくれる貴重な存在なのです。
企業としてもコアなファンによる第三者の意見の拡散というのを期待しているのです。
そのような消費者の動向というのは、マーケティングを仕掛ける側からすれば、常に気になるところと言えるでしょう。
現代ビジネスにおいてマーケティングは、なくてはならないもの。
マーケティングなしでは、モノは売れない時代と言われているのです。
こんなにモノが溢れている世の中で、モノが売れない?なんて本当と?疑ってしまうのも無理はありません。
モノが溢れていりからこそ、モノは売れないのです。
消費者としては、販売経路も実に様々あり、いつでもどこでも買えてしまうという安堵感が、モノを売れなくさせてしまっているのです。
モノが全く売れないという意味ではなく、もっと言うなら、モノと人とのマッチング度に問題があるのです。
消費者が商品やサービスを「知る」ことから、消費行動は既にはじまっていると言ってもよく、「知る」ことは、モノとのファーストコンタクトとなのです。
そして、そこからいくつかの段階を経て消費者は「購入」に至るわけですが、そこまでのプロセスをモデル化したものが、「消費者行動モデル」なのです。
消費者行動モデルとして同じ意味を持つ、「購買行動モデル」または「態度変容モデル」とも呼ばれる場合があります。
消費者の行動モデルを理解することにより、顧客毎に最適な働きかけを考えることが可能となります。
ここで言う顧客毎とは、見込み客であれ、新規顧客であれ、既存顧客であれ、優良顧客など顧客を問わず最適な働きかけができるのです。
企業にとっての理想とする顧客の望ましい行動と捉えることができるのです。
マーケティングに必要な消費者行動モデルとは②【ニーズを上回る消費者のお得感】
「マーケティングに必要な消費者行動モデルとは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「ニーズを上回る消費者のお得感」です。
あらゆるモノが存在する現在ですが、それでも新商品というのは、つきることなく発売されます。
新商品というのは、既存商品に対し、情報は少ないですし消費者としては、その商品をその時点では「知らない」のです。
そこで新商品を売り出すために「値引き」が行われることがあります。
確かに発売当初の期間限定だとしても、最初につく価格の印象というのは、非常に強く消費者に残るものとなります。
最初の段階の売値なら、購入しようと思うのですが、通常価格に戻ったなら、消費者は「高い」と感じて購入しなくなるということも十分起こり得ます。
逆にあまりに安価であると、商品としてのブランド化が難しくなるということもあるのです。
消費者の価値観というのは、その時のタイミングや価格によって大きく左右されるもので、格安商品だと思われるか、ブランド商品だと思われるかで価値は明らかに変ってくるのです。
ここで言う「価値」のタイミングですが、値引き戦略というのは、売るための戦略、手段として非常によく使われますが、値引き戦略をとるなら、消費者がその商品を理解しきったタイミングで行うのがベストなのです。
なぜなら、消費者は既に、その商品価値を理解しているわけですから、消費者が感じている価値観より、安ければ「お得」となり、消費者は「買い」に走るのです。
消費者というのは、どこでその商品と出会うのかは人それぞれです。
これだけの情報社会となっておきながら、たまたま店頭で商品を目にすることもあります。
小売店などの店頭には、自社の商品ばかりではなく必ず他社製品があります。
消費者が商品を購入する上での決め手としては、「価格」ということもあります。
どの商品を購入するか迷っている際に、特にこだわりがない顧客の場合、やはり購入を左右するのは「価格」になってきます。
割高だと思えば買いませんし、お得だなと感じれば、ついつい手は伸びてしまうものです。
この「お得感」というのが、購買意欲をそそる非常に大きな要因となるのです。
時に「お得感」は、ニーズを上回る場合があります。
皆さんも普段、買い物していてそのような経験は、ありませんか?
特に今すぐには、必要ないから、値段的にお得だから買っておくか?ということです。
家にもストックは、あるけど、お得だから買っておいて損はないという判断です。
ここには、「ニーズ」はありません。
なぜなら、消費者は、その時点で、その商品を既に持っている可能性もあり、ニーズは満たされている場合があるからです。
なのに購入するのです。さらに買い足すのです。
これは、単純に「ニーズ」があるから、ではなく、「お得」だからという理由だけです。
消費者の日常の消費行動には、「ニーズ」以外のきっかけというのも十分ありえるということを、売り手としては理解しなければなりません。
消費者心理を強く動かすのは、「タイミング」であり、「価格」なのです。
マーケティングに必要な消費者行動モデルとは③【時代背景により変わる消費者行動モデル】
「マーケティングに必要な消費者行動モデルとは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「時代背景により変わる消費者行動モデル」です。
そして消費者行動モデルに大きく関係してくるのが「時代背景」となります。
時代によって消費者に働きかけるメディアというのは、様変わりするからです。
特に近年では、インターネットの発展が非常に大きく影響しており、消費者へのアプローチの方法を変えたのです。
だからこそ、現代は「売る」ためにマーケティングが必要であり、マーケティング施策もまた様々な方法があるのです。
消費者行動そのものも非常に多様化していることから、消費者行動モデルも新たな形のものが次々と登場しているのです。
インターネット普及期の消費者行動モデルは、非常に移り変わりが激しいのですが、ふり返ってみれば、IT元年と言われた2000年から、20年が経過しています。
これを僅かな期間ととるか、既に20年も経過したのかと、捉え方によっても変わりますが、今現在も変わり続けるネットの世界は、まだまだ新たなマーケティングモデルを生み出すことになるのです。
時代の変化のスピードは早まるばかりであり、昨日の価値観と今日のものでは全く違うことになるからです。
そのような変化に柔軟に対応していく必要があるのです。