現代ビジネスにおけるマーケティングの重要度は日増しに高まるばかりです。そのマーケティングにおいて重要な要素と言えるのが「顧客ニーズ」です。
というわけで今回は「マーケティング考察論。ニーズとウォンツとは」について詳しく説明致します。
マーケティング考察論。ニーズとウォンツとは①【ニーズとは何か?】
「マーケティング考察論。ニーズとウォンツとは」最初のテーマは「ニーズとは何か?」です。
多くの企業がマーケティングに対して注力する時代、マーケティングの基本概念として最も大切なのは何か?皆さんおわかりになりますか?
それは「顧客ニーズ」となります。
マーケティングにはいくつものプロセスが生じます。まずはじめに行うのは、「売り」となる物の開発です。
顧客(消費者)に対して有意義な物でありサービスを開発することから始まります。
「売るモノ」がなくては、はじまらないというわけです。
企業が「売り」を作る為には、マーケティングリサーチを行い、顧客が求める物は何か?現在のトレンドは?ニーズは?を調べ、時代にマッチした物やサービスを企画し開発します。
そして生み出された商品やサービスを、届けるべきターゲット層に届けてこそ、マーケティングとしての意味を成す活動となるわけです。
いつの時代にもブームやトレンドが生み出されるわけですが、そのトレンドを形成しているのが「顧客ニーズ」なのです。
そしてマーケティング活動によるファーストステップであるリサーチというのは、非常に重要なプロセスなのです。
企業事業においての指針となるマーケティングリサーチは意外にも難しいのです。
実際に企業内におけるマーケティングリサーチにおいても、どこからどう手を付けてよいか戸惑うこともあるのではないでしょうか。
その理由としてトレンドが掴みづらいという現実があります。デジタル化が進み情報社会の現代社会では、変化の速度が加速しています。
そしてニーズというものは、常に変わり続けるものです。ニーズというのは、ライフスタイル、価値観、経済状況、ビジネス戦略、国策、法律などあらゆる要素によって刻々と変化しているからです。
だからこそ、ニーズとトレンドは難しく掴みづらいのです。マーケティングリサーチにおいては、対象とするポイントとタイミングが非常に重要な要素となっています。
企業における商品開発には、基本となるコンセプトが必ずあります。そのコンセプトに基づいた形でリサーチしていくわけですが、これはマーケティングにおけるある一部を切り取った形になり、ある意味側面的な一面となります。
もちろん、顧客ニーズをピンポイントに絞らなければ商品価値を高めることもできない為、より緻密で詳細な部分にスポットをあてることは、当然と言えます。
しかし、見方を変えれば、この焦点となるスポット自体がそもそも間違っていたとしたらどうでしょうか。
もし、焦点がズレており市場と噛み合わない場合、マーケティングリサーチは軌道修正をする必要があります。
つまり、ポイントをしっかりと見極める必要があるのです。ここがマーケティング活動の初動の難しさなのです。
さらに言えるのが、顧客ニーズというのは、常に変わり続けています。極端に言えば昨日までは「白」が流行りでも、今日からは「黒」が流行りとなることだって十分に有り得るのです。
顧客ニーズというのは、気まぐれなものなんです。中でも移り変わりの激しい現代社会においては、トレンドの変化も非常に激しいのです。
マーケティングリサーチは、時間をかければかけるだけ、市場のリアルニーズとのズレが生じ、ギャップが生まれます。
その為、ある一定期間のうちにリサーチを行い、トレンドと歩調するような形で行う必要があるのです。
ギャップを解消すればするだけ、顧客ニーズに近づくのです。一旦商品を開発し、顧客の手元に届いたら、それで終わりということではなく、その先もリアルなニーズに合わせながら商品を改修していく必要もあるのです。
マーケティング考察論。ニーズとウォンツとは②【ニーズとウォンツの見極めの違い】
「マーケティング考察論。ニーズとウォンツとは」2つ目のテーマは「ニーズとウォンツの見極めの違い」です。
本質的顧客ニーズを知る為に、もう1つ必要なのが「ウォンツ」です。
では、「ニーズ」と「ウォンツ」の関係性とは、いったい何なのでしょうか?
それは「目的と手段」という関係となります。
例えばあなたが、消費者として買い物する時に思うことは何でしょうか?
それは「●●が欲しい」という欲求です。
この欲求が「ウォンツ」なのです。
いつでも部屋をキレイにしてくれるロボット掃除機がほしいなどと思うことは、部屋をキレイにしたいという欲求を叶える手段となります。
つまりウォンツとは、日常の中で無意識に感じている手段であり、その目的こそが「ニーズ」となるわけです。
お掃除ロボットで言えば、部屋をキレイにしたいという目的がニーズ。それを叶える1つの手段であるのが「ウォンツ」となります。
さらに一歩踏み込んで考えてみましょう。論理的に考えれば、本質的ニーズにたどり着くはずです。
ここでも「お掃除ロボット」の例で考えれば、「お掃除ロボット」の本質的ニーズとは、なんでしょうか?
単にお部屋をキレイにするのであれば、モップや掃除機でもお部屋をキレイにする目的をはたすことは可能です。
しかし、モップや掃除機は人が使う道具としての役割は、はたしますが、掃除をするのは「人」なんです。
お掃除ロボットは、自身が掃除をしてくれ顧客ニーズを満たしてくれます。
自動で掃除をしてくれるわけですから、自分の変わりに作業してくれるわけです。これは時間の有効活用となります。
つまりは、時短になりますね。面倒な家事を代行してもらうことにより家事の時間を節約できるのです。
これこそが、お掃除ロボットの本質的ニーズなのです。
お掃除ロボットのように、本質的ニーズを満たすものは、他にも沢山ありますね。
乾燥までボタン1つで行ってくれる「全自動洗濯機」や「食洗機」などがあります。
これらの家電は、正に顧客ニーズとウォンツ、さらには、本質的ニーズを満たしてくれる日常によりそった商品と言えます。
正にマーケティングリサーチに基づいた顧客ニーズを形として実現させた「物」と言えるでしょう。
マーケティング考察論。ニーズとウォンツとは③【ニーズを追求することで見えること】
「マーケティング考察論。ニーズとウォンツとは」3つ目のテーマは「ニーズを追求することで見えること」です。
手段としてのウォンツ、目的である本質的なニーズというものを見つけることができれば商品価値が高い物を作り出すことができます。
具体的な事例として生活を豊かにする食洗機やお掃除ロボットなどの家電は、時間の節約と共にまるで家政婦さんのように家事代行という役割もはたしてくれ、付加価値が高いのです。
マーケティングにおいて重要ポイントとなるのが、ウォンツとニーズの他、最終的には「顧客の本質的ニーズ」を突き詰めることです。
前述の通りマーケティングリサーチというファーストステップは非常に重要なポイントとなりますが、変化の激しい時代において難しい一面があります。
そんな難しさをカバーする為のオプションとして考慮することができます。
本質ニーズを見極めるには、リアルな顧客の理想、そして今ある現実を受け止めそのギャップを把握し、ギャップを埋めることです。
ニーズを追求していくことで、顧客ニーズに近づいていくわけです。
顧客が何かをしたいという欲求を実現させる為には、ニーズの本質を掘り下げる必要があります。
ニーズの本質が具体化すれば、商品開発においても様々な解決策を見出すことができるのです。
ウォンツからニーズを知ることにより顧客に対する様々な提案を提供することができます。
バリエーションに富んだ顧客への提案は、顧客の選択肢をより広げることになります。
最終的にはマーケティングのスタートポジションである顧客第一というスタンスに立ち返ることとなります。