近年、働き方改革というキャッチフレーズに基づいて、働き方そのものを見直す傾向が強まっています。国をあげての取り組みに考え方の変化の必要性が迫られています。
そんな中、これまで日本経済を支えてきた日本型雇用も終焉を迎えようとしています。時代の変化の中でニーズにあった求人・雇用の変化について今回は考えてみました。
時代の変化に伴う働き方の意識
現代に生きる働く世代の人たちは、昭和から平成の世代の人達で、令和という新しい時代を迎え、働き方についても意識や考え方など、変革の時を迎えています。
雇用とは、いったい何か?働くこととは、いったい何か?時代と共に変わる価値観というのは、情報社会の現代社会では、その意識の変化は、私達が想像する以上にスピーディーに変わっていきます。
変化の激しい時代において変わっていくのは、働き方だけではなく、ライフスタイルの変化や、グローバル化の進行、人口推移など様々な要素が関係しています。
企業としても、時代の流れを敏感にキャッチした求人を的確な人材確保を行うことが生き残りへの基本の1つとも言えます。
変わる雇用、変わる求人、そして変わる企業
現在の働く世代の中で、一人の人の人生においてたった1つの企業だけで働き終えるということは、なかなか難しい時代となっています。
現在でも、希少価値のある存在となっていますが、今後は更に1つの企業で一生終えるというとは、不可能と言えるでしょう。
終身雇用の崩壊、年功序列、新卒採用など、これまで日本経済を支えてきた雇用システムそのものが崩壊しつつあります。
現代では、働き方のスタイルも多種多様となり、非正規雇用が正規雇用を遂に上回ったのです。契約社員や派遣社員、フリーランスで働く人々が増加しています。
働き方のスタイルは多様化したとしても、日本の雇用情勢の根本的問題というのは、実は全く改善されていません。
働き方が変わっただけで、労働人口そのものが変わっているわけではないからです。
また非正規というスタイルで仕事をする人達の全てが自らすすんで「自由」を選んでいるわけでもないのです。もちろん自らの考えで、自由なスタイルを選択している方も存在しますが、大半の人は仕方なく「自由」を選ばざるを得ないということも現実なんです。
このことは、雇用側である企業側にもその原因があるのです。企業が正規雇用として雇うだけの体力がなくなっていることが原因なのです。つまり、これが終身雇用の終焉の理由です。
タスク管理とスケジュール管理という概念が根ずくようになり企業は、コストダウンと合理性を求めプロジェクト単位で仕事をすることを選択するようになります。
これによって、必要な時に必要な量のマンパワーを集める傾向が強まっていきました。つまり、スポット的に人材を揃えることでプロジェクトを成功させるのです。
企業としては、結果的に同じであれば、よりコストを削減し収益を上げたほうが良いということになります。つまり、企業主体の目先の結果を求めるあまり、非正規雇用の働き手が自ずと増加したのです。
この流れは、日本の大企業が主導している流れから始まりまました。日本の一部の大企業に務めている人達のみが実際、雇用条件は良いだけで、その他の中小企業や、非正規で働く人達は、労働環境や条件的にも現実的には厳しい状態であるのが現状なんです。
長寿大国日本の労働人口のバランス変化による影響
日本型雇用の終焉のもう一つの大きな要因としては、平均寿命の変化が大きな要因となります。日本は世界を見てもトップクラスの長寿国です。高齢になっても十分戦力となる働く世代が増加しています。
現在の日本は、60〜70代以上の働き手によって、救われている一面もあります。しかし、日本社会の大きな問題として、少子高齢化というのが現実です。
この先は、確実に働き手が減るのです。この先10年先を見ても日本社会がどうなっているかは、全く見えない状況ですが、想像することはできます。
10年経てば現在、働き手として活躍してくれている高齢者の方達は、リタイアします。そうなれば、これまで救われてきた労働力を一体誰が埋めるというのでしょうか?
晩婚化が進み、婚姻率も下がり、老人に比べて明らかに子供が少ないのが現在の姿なのですから、近い未来は「人」がいないわけです。
マンパワーなき日本経済そのものが、どうなってしまうのでしょうか?そう考えると未来は、見えそうで見えません。
国の対策としては、働き手の不足を補う為、外国籍の人の受入を積極的に行いマンパワーとして活躍してもらうことを目論んでいますが、そうなれば、今後更に日本の雇用は変化するでしょう。
また雇用情勢だけでなく、制度や社会全般のルールやモラル、考え方、価値観などありとあらゆるところで変化を求められることとなります。
そうなると今後の日本社会は、益々混沌とした時代を迎えることとなるでしょう。
現代社会は、グローバル化の波が進み共存共栄の中でも競争社会であることには間違いありません。そのような難しい時代においては、企業であっても個人であっても、それなりに柔軟に対応する必要があるでしょう。
また個人においては、日本型雇用の終焉により一人一人がビジネススキルを伸ばすことも必要となります。