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日本人であるあなたの1日の生活の中心となるのは、何ですか?仕事、家事、育児など様々な役割を何かしら担い人は、日々過ごしています。

そんな中、国民の義務である「労働」について今回は様々な角度から考察していきます。

日本人は働き過ぎ?


近年の日本社会でこのところフューチャーされる話題が「働き方」についてです。

「働き方改革」が掲げられているように、国をあげて時代にマッチした「働き方」を考え、少しずつ変わっていこうという取り組みです。

そもそも「働き方」を見直そうという考えは、現代の日本社会が抱える様々な問題や時代の変化による影響を考慮してのものです。

長時間労働による過労死問題、少子高齢化による人手不足の問題、悪質な労働環境による精神疲労やストレス、また育児施設の不足による共働きへの弊害など、実に様々な問題を抱えています。

特に人口減少による人手不足の問題は、今後更に表面化される問題であり、国の生産性を維持したいならば、仕事量の変化が必要となります。

働ける人達への負担が大きくなることは必至となるでしょう。

そのような状況下で、特に注目されるのが「長時間労働」です。

勤勉で真面目な日本人は、「働く」ことに関してもきっちり取り組む姿勢が強いです。そしや労働時間に対しても、日本人の労働時間は長いのではないか?働き過ぎ?ではないかと言われています。

そのようなことから、日本人の労働時間と世界の労働時間を比較してみます。

世界基準の労働時間と比較した日本の労働時間は?


「働き過ぎ」とのイメージが強い「日本」ですが、実際に世界基準と比較すると、長時間労働なのでしょうか?世界主要国の労働時間と比較してみました。

世界で最も労働時間が、長いのはメキシコの2,255時間です。
続いて第2位がコスタリカの2,212時間、3位が韓国の2,069時間です。

ベスト3にも日本がランクインしていなかったのは意外ですね。アジアの中では、お隣りの韓国が第一位の労働時間となっています。

日本の労働時間は1,713時間ということで、韓国に比べて300時間も短いのです。1日8時間として計算すれば実に38日近くも韓国より短いことになります。

およそ1ヶ月も韓国より少ないというのは、驚きです。世界的なランクとしては、日本は22位という結果が出ており、日本より長時間労働の国は、20カ国以上もあるのです。

その他の主要国の労働時間をまとめてみました。

米国 1,783時間
イタリア 1,730時間
カナダ 1,703時間
スペイン 1,695時間
イギリス 1,676時間

このような結果となります。

やはり、日本人の労働時間が特別長いというわけではありません。世界水準からしても各国の労働時間と比較してもある程度、余裕のあるようにも見られます。

労働時間的に見れば世界基準を大いに上回っているわけではない日本になぜ「長時間労働」のイメージが定着しているのでしょうか?

日本の労働時間の実態


実はこの世界の労働時間にはトリックがあります。労働時間の集計方法を理解すれば、その理由がわかります。

この労働時間の集計方法の対象者とされるのは、全就業者が対象としてなっています。

就業形態は関係ないということとなります。正規雇用と非正規雇用の区分けなく全てを含めた集計値となっているのです。

つまり全就業者の労働時間を単純に加算しただけの結果となるのです。

そうなると近年、日本の労働形体における変化として非正規雇用が増加していることが関係しています。

現在の日本は正規雇用が約6割、非正規雇用が約4割という割合になっています。正規雇用はフルタイムで働くのに対し、非正規雇用は、パート、アルバイト、契約社員、派遣社員、フリーランスなど様々な雇用形体があり労働時間もまちまちです。

特にパート、アルバイトなどは勤務時間も短いのが特徴です。日本の短時間労働者の割合は全体の22.8%と1/5を占めています。

これは、世界的に見れば第5位となっています。その中には、女性の割合が69.8%とかなり高いことも特徴です。

女性の短時間労働の比率としては、日本は世界第7位とこちらも高いのです。

このように日本の労働人口に対する労働時間の内容を精査すれば、その実態が見えてくるというわけです。

労働形体別に見る労働時間を調べてみると次のような結果でした。

《労働形体別の年間労働時間の平均》

短時間労働者 1,093時間
一般労働者(フルタイム勤務) 2,018時間

この結果を見れば、おわかりの通りフルタイム勤務と短時間勤務では実に倍の差がついているのです。

しかもフルタイム勤務の平均労働時間、およそ2,000時間というのは、ここ20年来横ばいの状態ということなのです。

「働き方改革」が掲げられている現代でも実は、フルタイム勤務者の労働環境は何も変わっていないということがわかります。

労働時間2,000時間を目安として考えると、日本の労働時間は、世界的にみても長時間労働だと考えても仕方ありません。

この結果から見えるのは、フルタイム勤務者の負担がいかに大きいかがわかります。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「日本人は働き過ぎ?世界基準に見る労働時間の長さは?」というテーマで、日本人の働き方や労働時間について考察してみました。

私達の生活の中で身近な話題であり、国民の義務である「働く」ということ。

誰しも人生において「働く時間」の割合は多くを占めることになりますが、人生を豊かにする為のワークライフバランスは、特にこれからの時代は、より大切になるのではないでしょうか。


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