混沌とする現代社会の中では、時代の変化というのも実にスピーディーに変わっていきます。
そのような変化の激しい現代において企業が生き残っていくためには、分析力が必要とされます。
というわけで今回は「企業経営における基本を学ぶ!PLとBSとは」について詳しく説明致します。
企業経営における基本を学ぶ!PLとBSとは①【経営分析の必要性】
「企業経営における基本を学ぶ!PLとBSとは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「経営分析の必要性」です。
現代の情報化社会というのは、ありとあらゆる面でのビジネスチャンスを広げる要素が非常に多く備わっています。
そしてそのような現実に向き合うために企業は、様々な取り組みで顧客に対し、そして社会に対し、その企業なりのアプローチというのを行っています。
様々な戦略や経営方針がある中で、将来的な企業の成長を担っていくには分析力というものが必要となります。
混沌としている時代において、企業は様々なリスクを抱えつつ企業活動を行っていくわけですが、そこで企業活動を安定させるために、分析というのは、欠かせないわけです。
企業経営を分析する上では、経営情報というのを的確に把握する必要があるのです。
「分析」というとどうしても、数値の羅列とあって、パッと見ただけで嫌悪感を抱いてしまうこともあります。
企業においては、必ず必要となる会計や簿記など、経理部など専門的分野以外の方は、よくわからないといったこともあるのではないでしょうか。
簿記とは、そもそも何か?というと、売上や仕入れ値、経費などを帳簿付けすることで、企業におけるお金の流れを記録していくことになります。
簿記は、自社のために行うというこたではなく、自社と利害関係にある相手に対しての情報開示のためなのです。
わかりやすく言えば、企業が事業の拡大をするために、設備投資をするなら、金融機関から融資を受けたりします。
その際に企業に融資する金融機関からすると融資していい企業かどうかを判断するために、企業の経営状態を知る必要性があるというわけです。
つまり、相手を知らなければ、本当にお金を貸してもいい相手なのか?いくらまでなら、貸すことができるのかを知ることが必要不可欠となります。
だからこそ簿記を行うことによって企業の経営状況や財政状態を確認することが可能となるのです。
簿記において重要な要素というのは、次の5つがあります。
- 資産
- 負債
- 純資産
- 収益
- 費用
企業経営における基本を学ぶ!PLとBSとは②【PLとBSの役割】
「企業経営における基本を学ぶ!PLとBSとは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「PLとBSの役割」です。
では、この章では、具体的にPLとBSの役割について説明していきましょう。
まずは、BSからです。
BS=貸借対照表の役割ですが、2つの表を競べると比較的シンプルなのがBSのほうです。
BSは「Balance Sheet」の略で、日本語では、「「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」と言います。
日本語にすると、いかにも硬そうなイメージがあり、いきなりとっつきくい印象が非常に強いのです。
そんなBSで、いったい何がわかるのか?と言えば、企業の財政状況がわかるのです。
会社が所有している全てのものを把握するために必要なものです。
企業の所有物と言えば具体的には、何になるのでしょうか?
現金、土地、建物といった資産や借金なども含めて企業の持ち物となります。
財政の状態を把握するためには、必ず必要な書類となります。
BS(貸借対照表)は、次の3要素によって構成されています。
- 資産
- 負債
- 純資産
そして、「資産=負債+純資産」という公式が前提となります。
これは、資産から負債を引くことによって、実際の純資産とは、どのくらいなのかを具体的に見ることになります。
シンプルに考えれば純資産が少ないなら経営的には危なく、純資産が多ければ経営は安定していると判断できるわけです。
特にBS(貸借対照表)を見る上で大切なのは、特定の瞬間による財政状況を知りたい時に有効となります。
次にPL=損益計算書の役割について説明していきます。
PLとは、「Profit & Loss Statement」の略です。
日本語では「損益計算書」と言います。
PL(損益計算書)は企業の経営成績を示す書類となっています。
PL(損益計算書)も次の3つの要素から成り立っています。
- 収益
- 費用
- 純利益
純利益ですが、費用が大きければマイナスとなります。つまり、「純損益」ということになるわけです。
公式としては、「収益=費用+純利益」が成り立ちます。
PL(損益計算書)を作成することによってわかるのは、企業がどのような収益を得て、どれだけ費用が掛かっているかを知ることにより、どれだけの儲けが出たかを知ることができます。
儲けの中には、赤字も含まれるわけです。
PLを見る上でポイントとなるのは、特定期間の収益と費用を集計後、収益から費用を差し引くことによって純利益の計算を実施していることになります。
企業経営における基本を学ぶ!PLとBSとは③【PLとBSの違い】
「企業経営における基本を学ぶ!PLとBSとは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「PLとBSの違い」です。
企業にとって必要なことは、まずは自分自身をよく知ることです。
これは、例えば一個人にしても全く同じことが言えます。
個人であっても他人のことをとやかく言うよりも、まずは自分自身のことをよく知っておく必要があります。
「己を知る」ということが、とにかく大切になるわけですが、相手を知る前にまずは自分自身をよく理解しておくということが必要となってくるわけです。
稀に人によっては、自分自身のことは、棚に上げて人のことを批判する方も数多くいらっしゃいますが、、、。
こと、ビジネスに関しては、まずは他社より自社のことを知っておく必要があるわけです。
これは、当たり前と言えば当たり前となるのですが、この当たり前のことが、なかなかできないから難しいのです。
企業として考えると、そんな当たり前のこともできないのか?と思われがちですが、個人で考えれば納得できるはずです。
自分自身のことを客観的に考えるというのは、思ったよりも難しいのです。逆に言えば、自分のことだからこそ、なかなか見えづらいということもあるのですが。
さて、企業が自社のことを知るためには、的確に財政状況を把握する必要があります。
PLとBSというのは、財政状況を把握することができます。
どちらも表面上は、数字の羅列なので、ぱっと見、見分けがつかないのかもしれませんが、大きな違いが当然あるのです。
その違いとは、期間にあります。
PLは特定期間であるのに対しBSは期末などの瞬間的なポイントによる財務状況を表すこととなっているのです。
視覚的に表現するなら、BSが「点」なら、PLは「線」となります。
つまりは、企業がどう財政を捉えていくかという役割の違いが明確にあるのです。
例えば企業が財政を把握するのに「点」だけを見ても、動きは知ることは、できません。
PLという「線」の見方をすれば、年間の売上高の積み重ねとして捉えることができます。
具体的に言えば売上に対しての「経費」というものが、どれだけかかったかということが把握できるのが、「線」であるPLです。
であるならば、最初からPLだけを頼りにすればいいんじゃないか?となりますが、そうでは、ありません。
もちろんBSの存在価値があるからこそ、表として必要なわけであるのです。
PLとBSのどちらが大事?という見方で見るのではなく、本質的に重要となってくるのは、2つの表の関連性を見ることなのです。
2つの表の関連性、つまり「つながり」を見ることになるのです。
前年度末という「点」がBSであり、今年度の1年間の動きをPLで見るのです。
PLには、年間の資産や負債が表示されているわけですから、最終的な純利益が増加したなら、年度末におけるBSの数値が出来上がるというフローとなります。
PLとBSは当然ながら別表のため、見た目も役割も違います。
点だけみても、線だけをみても、全体像というのは見えてこないのです。
「PLとBSのつながり」
これを知ることによってはじめて企業の経営状態が正確に認識できるということを十分に認識しておきましょう。