皆さんは、「プリセールス」という言葉を知っていますか?
一部の方は、ご存知かと思いますが、あまり聞き慣れない言葉として専門的な用語と受け取められるところがあります。
そんなプリセールスとは、いったいどのような仕事であり、どのような役割があると言うのでしょうか。
というわけで今回は「プリセールスの仕事と役割」について詳しく説明致します。
プリセールスの仕事と役割①【プリセールスの仕事とは】
「プリセールスの仕事と役割」というテーマで1つ目に取り上げるのは「プリセールスの仕事とは」です。
ビジネスにおいては、様々な分野があり、それぞれに独自の専門的分野に携わる方が数多く存在しています。
「職種」ということで見れば、細分化されるニーズの中で、実に多くの職種があるわけですが、私達が知ってる職種というのは、全体のほんの極々一部なのではないでしょうか。
表面的にその職業を「知っている」と認識していたとしても、「理解度」という意味では、ほとんどの方が自分が実際携わっている職業以外のことは、よくわからないというのが本当のところではないでしょうか。
知らないことは、決して悪いことではありませんし、知らないことを知ろうとする姿勢そのものが大切になるのです。
職種という意味では、あまり知られていない仕事として「プリセールス」があります。
はじめて聞いたという方もいらっしゃるかもしれません。
この言葉は、IT業界ならではの職種と言えます。
IT業界で仕事をしている方なら、ご存知の方も多いかと思うこの「プリセールス」とは、いったいどのような仕事となるのでしょうか。
プリセールスは、顧客と商談を行う際に、営業とともに提案する仕事なのです。
プリセールスは、技術の専門家であり、専門家としてのスタンスから提案、受注、導入という一連のプロセスにおける広い範囲での活動をサポートしていくことになります。
プリセールスは、言ってみれば「営業職」ではあるのですが、営業と言っても特別で、専門的知識を要するのです。
どこが専門的かというと、簡単に言えば「営業寄りのエンジニア」となります。
営業であり、エンジニアであるのです。
とかく進歩の早いIT業界の世界においては、日々新たな技術が登場し、常に新たな選択肢が生まれてくるわけです。
そのため、エンジニアという仕事は常に最新の情報を取得し学んでいく必要性があります。
現代社会は、情報社会でありITのニーズというのは、至るところに存在しており、職業としてのニーズも非常に高いものがあります。
インフラ整備やソフトウェアのベンダーなど、エンジニアの活躍する場所というのは、実に多く存在するわけで、企業における活躍の場も、常に事欠かない状況と言えます。
実際にニーズの高いITエンジニアの需要は、ニーズに対し十分満たされているとは、限らず慢性的な人手不足とも言われています。
企業としては、出来るだけ優秀な人材を確保することが、まずは大切になってくるわけです。
エンジニアの人手不足というのは、事実であります。これは、少子高齢化による日本の社会構造の変化による影響というのも、もちろん関係しています。
IT業界に限ったことではありませんが、様々な業界で、慢性的な人手不足とも言われている状況なのです。
特に専門的な知識、スキルを必要とするITエンジニアへの要望は多く、市場は様々な案件であふれています。
実際にITエンジニアのニーズというのは、非常に高く人手不足であることは、間違いありませんが、専門的知識を必要とするエンジニア職という意味での本当のところは、「人手不足」ではなく、人材不足ということになるのです。
つまり、企業が本当に欲するのは、「できる人材」なのです。
プリセールスの仕事と役割②【プリセールスとエンジニア】
「プリセールスの仕事と役割」というテーマで2つ目に取り上げるのは「プリセールスとエンジニア」です。
エンジニアには、実に様々なポジションと役割が存在します。
関わる業界、開発環境、構築したいシステム、得意分野、開発言語、使用するアプリケーションによっても、それぞれのエンジニアがそれぞれに持つ強みがあり、細かい範囲での専門家としての役割が求められます。
例えばエンジニアが10人いれば、その10人は、それぞれ全く違った得意分野と特徴があるわけです。
実際にエンジニアの立場から言えば、全ての開発環境に対応し、オールマイティーで対応できるというエンジニアは非常に少ないのです。
少ないというより、むしろいないといった方がよいのかもしれません。
しかし実際には、市場には、エンジニアを求める案件というのが常に発生しています。
案件自体は常に発生しているものの問題となるのは、案件に適した人材をいかにマッチングさせるかということになります。
そもそもエンジニア自体の供給というのも追いついていない状況と言えますが、先述したようにエンジニアというのは、オールマイティではありません。
エンジニアというのは、それぞれに強みがあり、対応できる案件とできない案件とがあります。
そこで必要になるのが人材=エンジニアと案件のマッチングです。
忙しいIT業界の場合は、常に現場では「できるエンジニア」を求めています。
だからこそ、人材確保に企業は注力するわけです。
しかし、実際には、「できるエンジニア」もいれば、「並のエンジニア」もおり、「できないエンジニア」も当然いるのです。
だからこそ、案件とエンジニアとのミスマッチが起こってしまうわけです。
ミスマッチそのものを減らすことになるのは、非常に大切なこととなるわけです。
なぜなら、エンジニアを採用するのもそれなりにコストがかかかるからです。
だからこそプリセールスの仕事というのが必要になるわけです。
プリセールスは、確かに「営業」の仕事ではあります。
というより、営業に近い仕事といったほうがよいでしょう。
営業に近い仕事というのは、プリセールス自身か顧客を開拓することはないからです。
実際には、売り上げ目標も持たないというのが、実は、ほとんどなのです。
プリセールスが営業なのに営業ではない理由というのが、ここにあるのです。
プリセールスの仕事と役割③【プリセールスはレアな仕事】
「プリセールスの仕事と役割」というテーマで3つ目に取り上げるのは「プリセールスはレアな仕事」です。
実際には、本当の営業が顧客との接点を作るのです。営業が顧客との商談を設け、具体的に提案のプロセスに行くとプリセールスがITのプロとして営業に同行することになるのです。
つまり、そこではじめて営業がしっかりと受注するために、支援をするのがプリセールスの役目と言えます。
なぜ、プリセールスの力が、そこで必要になるかと言えば、営業では、技術的な専門知識に対応することが実際には難しいからです。
専門知識がないようでは、顧客を説得することは、やはり難しいのです。
仕事としてのニーズに応え、まずは営業が営業なりのアプローチによって顧客の間口を開け、コミュニケーションを一旦作ってから、具体的な話しへと進展するわけです。
IT製品や技術の説明となると、どうしても専門性が求められることになるのです。
実際に顧客となる企業などでは、それなりにIT技術に詳しい企業もあれば、ほとんど知識のない企業もあり、企業によってのITスキルというのは、それぞれなのです。
ITの活用やシステム、アプリケーション開発というのは、まだ存在していないものを作り出そうとするわけです。目に見えないモノを作り出すとなると、オーダーする側も漠然としたイメージはあるものの、わからない状況では、やはり不安が残るわけです。
だからこそ、顧客の持つイメージそのものを大切にし、実現可能ですよと、納得してもらうだけの説得力が必要となるのです。
そのため、専門性の高い技術を提案できる能力が必要なのです。
プリセールスは、営業であり、営業ではないのですが、顧客と直接対峙することには、変わりはないわけです。
顧客の抱える様々な課題というのをまずは、率直に受け入れる必要があるのです。
もちろん受け入れるのみではなく、いかにして効率よく確実に解決策を提示できるのかがポイントとなるのです。
プリセールスという仕事は、IT業界の中でもレアな職種として認識されています。
一般的なエンジニアやコンサルタントと比べても非常に少ないのが現実です。