近年、企業が注目しているキーワードとして「RPA」があります。
既に積極的に取り入れている企業と、そうでない企業と全く分かれていますが、今後、明らかにRPAのニーズは高まったていきます。
というわけで今回は「RPAのメリットと企業への導入理由」について詳しく説明致します。
RPAのメリットと企業への導入理由①【RPAとは】
「RPAのメリットと企業への導入理由」というテーマで1つ目に取り上げるのは「RPAとは」です。
少子高齢化という日本社会構造の変化は、様々なところで影響を及ぼしています。
ダイレクトに影響を及ぼしているのが、労働人口の減少です。
これにより慢性的な人手不足に陥り企業としては、常に人材確保が急務となっています。
ほんの数十年前までは、就職氷河期と言われていたように、仕事量に対して人が余っているなどという時代がまるで嘘のようです。
それだけ時間が経ち、時代が変わったということです。
労働人口の減少は生産力の減少ともなり、やがては国としての経済にも影響を与えます。
企業にとっての資産というのは、人材となりますが、その人材が減少しているわけですから、物理的な解決というのは難しいのです。
ですが、それらの問題をなにかしらの方法で、カバーする必要が出でくるのです。
その解決策として「RPA」があり、今、各企業において、RPAの活用が注目されているのです。
ビジネスにおいての事務作業の割合というのは非常に多く、どんな企業でも行っているわけです。
そんな事務作業のほとんどは、パソコンを使った作業となるのですが、これまで人間がパソコンを使って行っていた作業をロボットが代わりになって行ってくれるのです。
パソコン業務でのタイピングや入力業務でのマウス操作やキーボード操作など定型化された業務を記録し自動化します。
ロボットとは、いえども人型のロボットが直接、キーボードを触るわけではなく、ソフトウェア型のロボットとなります。
RPAに任せたい作業を記憶させることにより、その指示通りにRPAが動いてくれるというわけです。
そのためRPAは、仮想知的労働者(Digital Labor)とも言われているのです。
IT業界でのこれまでの「自動化」となると、プログラミング言語を理解している技術者のみが扱うものとして認識されていました。
しかし、RPAの登場により、その概念は大きく変わろうとしています。
RPAのツールも様々ありますが、プログラミング知識がない方でも、簡単に操作することができるというのが特徴です。
そのためプログラミング知識がない従業員やスタッフでも、所属部署の誰もが手軽に利用することができるのです。
また効率化という面でも人間が作業するのとは全く違ってきます。
ロボットなので、疲れを知りません。
休憩なしに稼働することも可能であり、計算ミスや入力ミスも全くありません。
人間が同じ処理を行えば、いくら単純作業だからと言ってもヒューマンエラーは必ず起こります。
長時間作業をし疲れてきたら、効率も落ち生産性は低下しミスも起こりえます。
だからこそ、ルーティン化できる事務作業はRPAに任せるた方が効率がよくなるのです。
RPAは、キーボードやマウスの操作の他、ディスプレイに表示された文字、色、図形の判別もすることができます。
その他、複数のシステムやアプリケーションを同時に処理することも可能です。
人間でも業務をこなす際に1つのツールだけを使って仕事をしているわけではなく、エクセルやブラウザ、メーラー、経理システムなど、いくつもツールを立ち上げ、同時並行的に使っているものです。
これらの作業もRPAでは対応可能となっています。
一般的にはRPAよりもAI(人工知能)のほうが言葉として、早く浸透していきました。
AIは、既に私達の生活の中に組み込まれ、様々なシーンで活用されていますが、これと同じようにRPAもまた大きな影響力を及ぼしていくのです。
RPAのメリットと企業への導入理由②【RPAの強み】
「RPAのメリットと企業への導入理由」というテーマで2つ目に取り上げるのは「RPAの強み」です。
RPAの強みについて説明していきます。
RPAは、定型化された業務には、非常に強いのです。
日常の定型化された業務というのは、実際に企業には数多くあります。これを毎日、あえて人間が行うのは非効率と言えます。
例えば大量のデータを入力し、データ登録するという作業は、ある程度決まっており、論理的にこなせる業務については、RPAが向いています。
経理部門においての請求書処理や決済処理、人事部での人事データの管理、営業部の顧客情報管理など、多岐にわたる企業内でのデータ管理においては、既に多くの企業でRPAによる自動化が進んでいるのです。
RPAが注目される背景として、時代背景があります。
前述したように少子高齢化社会による働き手の不足というのは、慢性的な問題であり、どの企業も抱える問題点と言えます。
RPAによる定型業務の自動化により、人手不足の解消というのが見込めるのです。
人手不足の解消は、結果的には生産性の向上へと繋がります。
RPAの導入は欧米企業で積極的に行われ効率化が着々と進んでいます。
国際競争という意味でも日本企業においてもRPAを取り入れ、業務の効率化をし生産性をキープさせることが、まずは大切なのではないでしょうか。
RPAとAIとの違いについてですが、RPAは、「命令を与えて動かす」ことになりますが、AIは、自分で判断し自律的に動く」と言う違いがあります。
単純作業を繰り返すことに特化しているのがRPAなのですが、AIをRPAに組み込むことにより、より細かな作業に対応することができます。
RPAのメリットと企業への導入理由③【RPA導入のメリット】
「RPAのメリットと企業への導入理由」というテーマで3つ目に取り上げるのは「RPA導入のメリット」です。
企業がRPAを導入することにより得られる具体的なメリットについて説明していきましょう。
●人的資源不足の補填
RPAツールを導入することにより、明らかに補えるのが人的資源を補うことができることです。
人間が手作業で行った場合に一週間かかるような作業であっても、RPAならば、わずか半日で終えることができるなど具体的な成果が現れるのです。
またRPAなら終日連続で稼働できるということも、マンパワーに頼らない大きな魅力とされます。
RPAを導入することにより、人員不足の解消ができるということは、少子高齢化による労働人口不足の打開策となりうるのです。
●人員コストの削減
RPAを導入することにより、前述のように人的資源を補填できるだけではなく、それにより業務を効率化することにより、結果的には人員コストの削減へと繋がるわけです。
RPAツールの実質の価格帯は、年間100万円~1,000万円程度となります。
企業の中のどの業務をRPAに任せるかによって、コストというのは変わってきます。
RPAの作業時間は、ツールによって成果画異なりますが、平均的には人の作業に対して約3倍早いと言われています。
●無駄な業務を減らせる
実際に企業がRPAを導入する場合、様々な業務のうちから、どれをRPAに任せ自動化していくかということになります。
全ての業務をRPAに任せるということはできませんし、人間にしかできない作業というものも当然あります。
どんな業務をRPAに任せるかを判断するのが、まずRPA導入において検討することになります。
その際に業務そのものの必要性を検討する必要があるのです。
業務を見直すきっかけというのは、実は少ないのです。
なぜなら、現行の形で滞りなく業務が進んでいれば、効率面はおいておいても、特に支障はないわけです。
となると、実は必要のない業務というのを行っている場合もあるのです。
この業務は本当に必要なのかを社内でしっかり見つめ直す機会となるのです。
●ヒューマンエラーの防止
RPAを導入することによって、ヒューマンエラーを防止することができます。
業務における単純ミスというのは、必ず起こり得るもので、人間が行う作業ならば、当然起こり得るのです。
たった1つの単純なミスが顧客への不信感をつのらせてしまうこともあるのです、
業務の正確性を増加させ、サービスの質そのものを向上させることができるのです。