あらゆるビジネスを加速させるのは情報、そしてデジタル化、さらにビジネス要素としてのマーケティングが関わる要素というのは非常に重要性を高めています。
あらゆるものがサービス化する今、顧客価値の変化も非常に激しくなっているのです。
というわけで今回は「サービス化による顧客価値とマーケティング」について詳しく説明致します。
サービス化による顧客価値とマーケティング①【顧客価値とは、そもそも何なのか?】
「サービス化による顧客価値とマーケティング」というテーマで1つ目に取り上げるのは「顧客価値とは、そもそも何なのか?」です。
物に溢れ情報にあふれる現代は非常に豊かな社会と言えます。
その一方でビジネスに目を向ければ、他社との差別化という面では非常に難しいのも実情です。
それでも時代の中でのヒット商品や新商品などは常に生まれているのです。
いつの時代にも生まれる新たなビジネスは創造性豊かなアイデアによって生み出されるのです。
企業が新規事業を行う際に、全く新しいことばかりではなく既存のビジネスを改革することによって新たなビジネスへと発展させていく必要もあります。
企業は自身の利益を得ることだけがビジネスとしての目的ではなく、様々な顧客ニーズに応え顧客に価値を与え、顧客に満足感を与えることが企業としての役目なのです。
企業と顧客という両者それぞれがバランスのいい関係性を保つことが成功したビジネスと言えますが、このちょうどいいバランスを保持し続けることは実際には非常に難しいこととなっています。
企業と顧客、両方を実現するには、顧客を立てればどうしてもコストはかかります。
コストがかかれば企業は利益的には圧迫されることになります。しかし利益をあからさまに求めることは、今の情報社会の中では顧客にも見透かされてしまい、顧客離れがおこる可能性もあります。
このようにどちらかを立てれば、どちらかが立たないという非常にバランス的な難しさというのがあるのです。
では、そのような場合にどうするか?
ここはやはり基本に立ち返ることが大切となります。
そもそも企業の目的とは、いったい何か?
先述したように企業は顧客に対して満足感を与えることとなります。
そして1つの1つの企業がそれを繰り返し行うことにより、結果としては社会全体を豊かにし社会貢献に繋がっていくというものです。
そもそも企業活動というのは人間活動であり、利益の追求ばかりがビジネスの根底にあるわけではありません。
顧客に対して価値を与えることを「顧客価値提案」と言います。
ここで言う「顧客価値」とは、顧客が商品やサービスという企業が提供するプロダクトに対して受けるメリット、満足感などを、顧客が支払った対価から差し引き、それでも余るだけの満足感、つまり「お得感」をどれだけ与えられるかによるのです。
これを1つのバラメータとして表すのが金額です。
顧客がある商品やサービスに対し、これだったら払ってもよい、と思えるような商品を企業は提供し、顧客は支払った分以上の価値は得たいという感覚です。
顧客が「支払っても良いと考える金額」。これこそが顧客ニーズを満たすことになります。
しかし顧客ニーズというのは、非常に繊細で微妙なものでもあります。
なぜなら支払い意欲というのは、それぞれ個々の顧客によって全く異なるからです。
つまり顧客1人1人が感じる「お得感」というのは、全く違ってくるのです。
くしくも現代社会は情報社会であり、個人のニーズというのが非常に重要視されてきます。
価値を提供する企業としては、その1つ1つをしっかりと見極めていく必要がありますが、顧客の要望それぞれにターゲットを絞る必要があるのです。
顧客としても様々な状況に応じて支払い意欲というのは全く変わってきますし、それによって最善最適なソリューションというのも当然ながら変わってきます。
では、顧客がシチュエーションによって感じる支払い意欲の違いというのは、なんでしょうか。
具体的には例えば商品そのもののスペックが低くても、シチュエーション的にニーズが合っていれば、その時のニーズにあっているほうが売れるというわけです。
つまり顧客の購買意欲というのは、その時のシチュエーションによって価値の優先度が変わります。
そして、その時の最適なソリューションに合わせることで、顧客は価値を感じるというものです。
つまり、商品やサービスというのは、それらのプロダクトそのものスペックやクオリティがただ単に評価されるわけではなくタイミングが異なれば全く価値は変わるのです。
特定のシチュエーションのみによって変わってくる価値観のみに縛られると逆に商品の価値は上がりきらないということになるのです。
そのようなことから、様々なシチュエーションを想定し顧客ニーズに応えられるようなプロダクトというのが結果としては、高く評価されるというわけです。
企業としては様々な顧客の状況を見極めることは、顧客の満足度を高め、「お得感」を与えるためには、必要不可欠なこととされるのです。
企業が生み出すどんなプロダクトであっても、顧客のソリューションと合致することによって顧客に満足感を与え、顧客を喜ばせることになります。
サービス化による顧客価値とマーケティング②【企業と顧客との価値の共有】
「サービス化による顧客価値とマーケティング」というテーマで2つ目に取り上げるのは「企業と顧客との価値の共有」です。
顧客の満足度を示す1つの指標としてあるのが「価格」です。
CMなどでもお馴染みなキャッチフレーズとして聞き覚えのある「お値段以上ニトリ」という、家具のニトリのキャッチフレーズですが、正にこれは明確な「顧客価値」をストレートに表したものです。
では、この「お値段以上」との「価値」とは、いったいなんでしょうか?
それは、プロダクトの価格と顧客価値との差です。
この差が大きければ大きいほど、顧客の満足度、そしてお得感というのは高まるというわけです。
顧客と企業とをつなぐ、顧客価値と利益、これこそが大切なのです。
実はビジネス上の価値というのは、企業だけが生み出すものではなく、顧客と企業が協力することによって生み出された価値のことを言います。
企業は、顧客と共有しプロダクトの総価値をシェアしている形になります。
実は顧客価値というのは、プロダクトに対しの価格をできるだけ低くすることによって、手っ取り早く実現できるのではないかと考えがちですが、そうではありません。
なぜなら価格を抑えることによって負担となるのは企業の方だからです。
顧客価値をひたすら生み出すことに専念するあまり、企業が犠牲となり利益が小さくなってしまうからです。
これでは企業と顧客とのバランスが上手くとれているとは言えません。
価格を高めたとしても顧客価値というのは、生み出すことは可能なのです。
これにより企業は利益も増大し、顧客の満足度も高まれば顧客としても感じる満足感の価値は高まるはずなのです。
サービス化による顧客価値とマーケティング③【企業にとっての利益とは】
「サービス化による顧客価値とマーケティング」というテーマで3つ目に取り上げるのは「企業にとっての利益とは」です。
最後に企業にとっての「利益」について考えてみましょう。
利益とは企業にとっての「目的」であり、利益は顧客価値を生みだすための「条件」となります。
様々な情報が飛び交う現代において顧客は自らリサーチし情報を取得します。
それにより、企業もまたアプローチを変えていきますし、顧客から企業に対してのアプローチというのも当然あるわけです。
顧客に寄り添うことだけが利益につながるわけではなく、様々なことをサービス化し、いかに顧客価値と利益に結びつけていくか、これを考えることが新たなビジネスを生み出す原動力となるのです。