皆様の施設、病院ではどのような方法で採用者を集めていますか?
私が以前会社で行っていた初の取り組みである「SNS」を活用した求人方法についてご案内いたします。
SNSを使用することで求人の応募者や見学者が大きく増えました。
それに伴い、施設の体制や意識も変化していったのです。
多くの人がスマホからSNSを活用している現代だからこそ、効果もアップ!
今回はそのSNS求人のやり方をお伝えいたします。
目次
SNSで自社の強みを宣伝する
今の時代はただ求人広告をネットで出していれば応募があるというわけではありません。
SNSなどを使用した自社の宣伝という方法が流行りであるからこそ、施設や病院もこの流れに乗る必要が大きくなっているように思えます。
そのため、ただ求人広告をインターネット上でお金をかけて乗せるというよりは、自社の強みを明確にし、どのような人材が欲しいのかを一度マーケティングして、SNS上で自社の宣伝を行っていく方法が効果的です。
そのためには自分の病院や施設が近隣の会社より何が優れているか?を明確に打ち出していく必要があるのです。
どのような人材が欲しいのかを明確にする
どのような人材が欲しいのかによって求人する内容も変わってきます。
若者世代であれば特にツイッターやFacebookを利用している若者がほとんどですので、SNSを活用したマーケティングが有効でしょう。
リーダー格や主任などのまとめ役が必要であればSNSを活用するとともにそれに準じた内容をリーダーや主任向けに発信する必要があるでしょう。
できればどのような人材が欲しいのかというペルソナを設定しておくとより明確な求人がわかるようになります。
ペルソナとは仮想の人物像です。
性別、何歳くらい、学歴、経験、性格、などを細かに設定すれば、そのペルソナ像に対してどのようなSNSを活用した宣伝を行っていけばよいのかがわかりやすくなります。そこに向けた発信を行うことで希望する人材へ強力なアプローチができるのです。
自社強みは4つのフレームから
マーティングで自社の強みを明確にするためには4つのフレームワークに基づいて考えていく方法が基本となります。
その4つとは
製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販促(Promotion)
というフレームです。
製品(Product)
自社の製品は何でしょうか?病院であれば専門科があり、どのようなドクターがいて、何を理念に日々運営しているかでというところです。介護などの施設でも同じです。見取り介護をしている、ユニットケアに力を入れている、自立支援に力をいれているなどどういった施設なのかを明確にすることで、見た者にわかりやすく自社を伝えることができます。また、新人教育や指導方法、外部への取り組みなど社内活動も求人するうえでは製品となります。
価格(Price)
自社ではどのような給料体系なのかを明確にしていくことです。お給料はとても大切な指標のひとつです。ただ単にお給料がいくらと提示するよりはその内訳はどうなのか?住宅手当や持ち家の場合はどうなのか?扶養手当や残業代はでるのか?夜勤があれば一回いくらなのか?どのペースで夜勤を行うのか?有給休暇はいつごろから支給してしっかりと取ることができるのか?賞与はしっかりとでるのか?経験年数は考慮されるのか?昇給はいくらで役職手当はだいたいいくらなのか?
流通(Place)
こちらはどんな媒体を使用してサービスを販売するのかということになります。求人を行うのであれば求人広告やSNSを利用した方法、地域の掲示板への掲載、自社の車に張り出す方法などが掲げられます。SNSを使用した方法は近隣の病院や施設を確認してみていただいてもわかるようにとても少ないように思えます。
事実、SNSを利用した自社宣伝を行えば学生の見学や転職希望者は多くなる印象がありました。そして、効果的ではない流通方法はなくしてしまうことでコスト削減になることもあります。
販促(Promotion)
いわゆる自社宣伝のことです。どのようなことしていて、どのような企画をしていて、内部はどのようになっていて、日々このようなサービスを提供しているということを世に送り出す役割です。そのためにSNSを活用していくということも効果的ですし、ブログを活用することありでしょう。
動画サイトに職員インタビューを掲載してみる、自社HPに日々の様子や取り組みの様子を載せるなどの方法もあれば地域や学生に向けたセミナーや自分たちの施設や病院のスペースを貸し出すこと、DMやメルマガ、広告もそれに当てはまります。地域や都内の研究発表なども有効的です。こういった販促活動を行うことで自社宣伝をおこなっていくのです。
上記の4つのPがマーティングのフレームワークです。どれかひとつだけを行っていてもうまく機能することができません。特に販促をすることがマーケティングっぽさを演出させてしまいますが、それだけでは不十分となります。会社全体で何が必要なのか?何のために行うか?どのような人材確保のために向けて4Pを明確にしていくことが効果を発揮し、その内容も大きく変化していくのです。
どんな会社なのかを透明にしていくこと
自分が転職や就職するにあたって何が一番不安なのか?それは「どんな会社なんだろう?」という不透明な部分による不安がほとんど占めています。いくら給料がよくでもサービス内容がひどければ続けることは難しいでしょう。
いい施設や病院でも昇進しなかったり、年数に応じた役割が不明確で研修も新しいチャレンジも何もないと思えば別の場所で自分の力を試したくなってしまうものです。自社の取り組みやここで働くこういったスキルアップや給料が手に入る、成長することができるといった内容を送り出すことで人材の応募が増えていくのです。
Facebookやyoutubeは強力ツール
最後に、私自身が活用したマーケティングをご紹介します。ターゲットはこれからの世代を担う若者でした。それに伴い、Facebookチャンネルを施設で立ち上げ、マスコットキャラクターを作成し、そのキャラクターの名前をFacebook上で募集しました。
そのキャラクターが施設の内情、活動をFacebookを通して宣伝していくといった内容です。行事のことや学生さんの見学、新人職員の様子、会議の様子などです。そのほか、youtubeを活用して新人教育の内容を発信も行い、応募する方たちの不安を軽減させる取り組みを行いました。どんな人がいてどんな様子の会議で、どんな働き方なのか?こちらを定期的に提示することで若者の応募や以前より倍以上となったのです。
求人したい人物像と理想的な自社像
上記のマーケティングができた時、きっと自社に足りないもの、もっと強化したいものが見えてくるはずです。それらは今現在必要であり、これから自社の強みとして掲げられるリソースとなっていきます。人事部だからこそ、そういったところに目を向けて社内で協議、検討し、改革をもたらしていくことが自身の経験にもなっていくのです。マーケティングを行うことは必然と自社の改善点が見つかっていくことになるので、自分の立場から発信できることがあればどんどん発信していけば多くの視点を持った人材へ成長することができます。