「ステマ」という言葉を聞いてピンときた方はどれだけいますか?
情報社会の現代なら、ネット上に「ステマ」の文字を見つけることができますが、「ステマ」について、どれだけのことを理解しているのでしょうか?
というわけで今回は「ステマって何?簡単にわかるステルスマーケティング」について詳しく説明致します。
ステマって何?簡単にわかるステルスマーケティング①【ステマの意味】
「ステマって何?簡単にわかるステルスマーケティング」というテーマで1つ目にふれるのは「ステマの意味」です。
皆さんは、物を買いたい、何か便利なサービスを探したい時には、まずどうしますか?
大抵の人は、まずは「検索」からはじめるのではないでしょうか。
移動中でもいつでもどこでも、どんな時でもスマホ一つあれば大抵の情報は取得できます。
その情報の質はともかくとして、上辺だけの情報やデータなら簡単に手に入る世の中となりました。
インターネットが存在時代などは、今よりも情報の価値は高く、情報を得るだけでもそれなりのコストが必要とされました。
例えば、百科事典などがあります。昔は子供の教育の為に何十冊という百科事典を高いお金を払って手に入れたものです。
今では、それらの情報は簡単に無料で手に入ります。
しかし、そうしていとも簡単に手に入る情報は、信憑性という意味では、全てが信頼できるわけではありません。
現代のネット社会において便利な反面、問題点も様々ありますが、その中の一つとしてあるのが「ステマ」です。
「ステマ」と聞いてパッと思いつく方は、日頃から情報を取得している方ですね。以前から具体的な事例があがり、問題として浮かび上がっている「ステマ」。
「ステマ」とは、「ステルスマーケティング」の略
です。
「ステマ」は、企業から金銭を受けているにも関わらず中立的な立場として振る舞い、商品やサービスに対しての良い情報を発信することです。
つまり、それを生業としてマーケティングを煽るような行為なのです。
わかりやすく言えば、「サクラ」や「ヤラセ」と言えます。
「サクラ」や「ヤラセ」という行為は、マーケティングの世界にだけ存在するものではなく、どんな世界においても少なからず起こっていることではあります。
考えてみれば、世の中の全てを作っているのが人間であり、人は皆、ある一定の決められたルールの中で活動しています。
つまり、それぞれ名前を決められ、戸籍を持ち、社会的ルールの中で各個人が自分を演じていると言えば、現代人の全ての人が「ヤラセ」と言えば「ヤラセ」になるのですが、「ステマ」は、それとは違います。
本質とは異なる性質があり、情報操作とも言える行為なのです。
マーケティングそのものだって、人間がルールを決め作っているわけですが、一定のルールの中で行われたことについては、信憑性があり根拠があります。
それに対して「ステマ」は、根拠があるかないかは関係ありません。結果として、それで良ければ問題なしなのです。
わかりやすく言えば「でっちあげ」なんです。
ステマって何?簡単にわかるステルスマーケティング②【ステマの実例】
「ステマって何?簡単にわかるステルスマーケティング」というテーマで2つ目にふれるのは「ステマの実例」です。
日本で「ステマ」が話題となった事例として有名なのが「ペニオク」です。
当時はメディアなどでも大きく取り扱われた為、ご存知の方も多くいらっしゃることでしょう。
「ペニオク」は通称で「ペニーオークション」のことです。
いわゆる詐欺事件ですが、この事件により「ステマ」が一気に浸透したのです。
数あるオークションの中で「ペニーオークション」は、入札ごとに手数料がかかるシステムでした。
この詐欺事件の概要は、芸能人が業者からお金をもらい、落札していないにも関わらず、自身のブログで落札したとの内容を投稿したのです。
この行為が大問題となったのです。
ペニオクの特徴としては、入札毎に手数料がかかるというシステムそのものに特徴があります。
つまり、使えば使ってもらうほど、儲かるというわけです。
その為には、まずはペニオクの存在を知ってもらい、ユーザーを囲いこむ必要があります。
その戦略の一つとして「ステマ」が利用されていたというわけです。
情報社会の現代社会の中で発言力というのは、非常に大きな力であり、武器となります。
その影響力のある人の発言力、発信力というのは非常に価値のあるもので、ビジネス的効果も抜群にあります。
そしてインフルエンサーとしての価値があるのが芸能人となります。
芸能人は知名度が高く、その存在自体に価値があり宣伝効果もあります。
有名芸能人ならばファンも多いことから、ファン自体が既にフォローとなります。
憧れの芸能人がブログで最近ハマっているものや、出来事などをアップすれば、それだけでファンは共感するわけです。
「ステマ」は、芸能人にとっても魅力的なのです。
インフルエンサーとしての価値がある分だけの契約をしビジネスとして展開できるだけでなく、自身のブログの単純なネタにもなるわけです。
実際、芸能人も人気商売であり、注目してもらう為には、常に新鮮な情報を発信しなければならないのです。
そう言った意味でも、芸能人にとってのネタ作りというのは、非常に大切なのです。
社会に対しての影響力が強いという意味では、インフルエンサーとしての価値は、この情報社会に芸能人にとっては広告塔として、イメージアイコンとして非常においしい時代だとも言えるのです。
「ペニオク」と普通のオークションの違いとなるのが「手数料」となります。
普通のオークションでは、落札の時のみお金がかかり入札の時には、お金はかかりません。
「ペニオク」の場合は、落札しなくても入札だけで手数料がかかるわけです。
つまり落札できても、できなくても多額のお金が必要となるわけです。
ビジネスモデルとしては、他との差別化は確かにはかることができますが、顧客に対する姿勢としては、随分強気なビジネスだと言えます。
「手数料」で利益を上げるビジネスであり、さらにサクラ行為を行ってまで、サービスを継続するとなると、やっていることは詐欺行為そのものなのです。
ステマの手法としては、大きくわけて2パターンがあります。
パターン1として「ペニオク」の事例のように芸能人などのインフルエンサーを利用するやり方です。
社会的認知度も高く影響力も強い力を利用し、様々なメディアへ情報発信していきます。
この場合、あからさまに宣伝行為として行うわけではなく、あくまで情報発信という自然な感じを装って行われるわけです。
その裏では、実際にビジネスとしての取引が行われているというわけです。
これについては、芸能人が全て悪いかと言えば、そうとも言い切れません。
それこそが芸能人たるビジネスであるからです。
エンターテイメントの世界に生きる芸能人は、ある意味全てがヤラセで作りモノの世界にいるわけなのですから。
2つ目のやり方として、情報を発信しマーケティングを形成する立場の企業側が一般消費者を装って良いイメージの情報を発信することです。
自社の社員がイメージアップを狙っての商品アピールもまたステマとして扱われるのです。
ステマって何?簡単にわかるステルスマーケティング③【ステマは許されるべきではない】
「ステマって何?簡単にわかるステルスマーケティング」というテーマで3つ目にふれるのは「ステマは許されるべきではない」です。
「ステマ」自体はマーケティング戦略の一つではなく、決して許されるべき行為ではありません。
その理由について説明していきましょう。
まず、1つ目として「そもそもだまし行為」であるということです。
口コミや立場を偽装して、そもそも消費者を騙しています。
単に自社の商品やサービスに興味を持たせようとしていて、利益のみしか考えていないからです。
これは完全に売り手目線であり、顧客目線で行うマーケティングの基本とは、真逆の行為だからです。
2つ目として、ステマをやることによって信用度がなくなります。
これは、その問題を起こした一社のみではなく業界全体の信用度が落ちるという意味では、損失としては、あまりに大きいものがあります。