店舗における集客というのは、お店を運営していくためには、必要不可欠なことであります。
いかに顧客にアピールできるかということですが、おとり広告として問題となったのがスシローです。
というわけで今回は「実は蔓延している?スシローのおとり広告の問題の本質。」について詳しく説明致します。
実は蔓延している?スシローのおとり広告の問題の本質①【おとり広告の問題】
「実は蔓延している?スシローのおとり広告の問題の本質」というテーマで1つ目に取り上げるのは「おとり広告の問題」です。
「食」というのは、誰にとっても必要なことで、人生をを豊かにしてくれたり、楽しみそのものとなります。
そんな私達の「食」を支えてくれるのが数ある飲食店の数々ですが、飲食店が販促や集客において特に気をつけることとは、いったいなんでしょうか?
ここ数年は、コロナ禍という状況の中、苦境に立たされる飲食業界ですが、そんな中、回転寿司チェーンのスシローの「おとり広告」が表面化し話題となりました。
スシローの運営会社である「あきんどスシロー」が、消費者庁からおとり広告の指摘を受け、景品表示法に基づく措置命令を受けたのです。
具体的にどのような、おとり広告をスシローが行ったのかといえば、2021年9月〜11月にかけてのキャンペーン期間として、販売した「新物!濃厚うに包み」(1貫税込110円)、「冬の味覚!豪華かにづくし」(4貫税込858円)などですが、実質的に全体の約9割近い店舗で販売できていなかったのです。
全国チェーン展開をするスシローですから、キャンペーン展開も大々的に行われ、テレビCMなどによる宣伝を行っていたのにも関わらず、販売できないなどとは、言語道断と言わざるをえません。
うにやカニという高級品であって人気のネタが超低価格で食べれるならば、喜んでスシローを訪れた顧客も多かったにも関わらず、実際には品切れ状態で商品がないなどということは、顧客からすれば完全に肩透かしもいいとこであり、なんのためにスシローを選んだのか、全く意味がなくなってしまうのです。
顧客としては、どうにも耐え難い怒りの感情を抱いても仕方ない状態であったと言えるのです。
テレビのCMだけが華々しいだけで、実際に商品がないということは、明らかな戦略であり、悪質である行為ではないでしょうか。
あまりに露骨なニセの集客は、集客手段ではなく詐欺行為といっても過言ではありません。
さすがの消費者としてもクレームをつけざるをえず、これを重く受け止めた消費者庁が動いたというわけです。
実は蔓延している?スシローのおとり広告の問題の本質②【おとり広告の事例は意外と多い】
「実は蔓延している?スシローのおとり広告の問題の本質」というテーマで2つ目に取り上げるのは「おとり広告の事例は意外と多い」です。
実際におとり広告は、今回のスシローのみではなく行われていることもあるのです。
商品やサービスが実際には購入できないにも関わらず、いかにも購入できるように見せつけることは、悪質であり景品表示法の不当表示となるのです。
全国展開しているチェーン店にとってのテレビコマーシャルというのは、母体が大きいからこそのプロモーション戦略です。
これだけのプロモーション戦略を行うわけですから、それなりにコストは当然かかります。
はたして、プロモーションを行う際に、実体がわかっていたかどうかということが、企業体質をとうような非常に大きな要素となります。
大々的なキャンペーン商品として宣伝していただけに、実態のないものをどういうつもりで、行っていたのかが問題の焦点となります。
キャンペーン商品というのは、目玉商品となるわけですし、企業からすれば「推し」の商品となるわけですから、その商品がないというなら、顧客としては、がっかりしてしまうわけです。
そもそも売り手というのは、顧客満足度を高めるために行うことがビジネスの基本中の基本なのですが、それを裏切るだけでなく顧客を失望させてしまったのです。
そんな目玉商品を終日販売しないという店舗が実に全国594店舗の内で、583店舗も存在したのです。
販売している店舗は、わずか11店舗のみということですから、一部では確かに販売していたという事実はあるものの、9割以上の店舗で商品がないということは、あまりにずさんであり、顧客をなめているといっても過言ではありません。
さらに実態を調査するとわかったことは、提供期間と設定サれた日数の実に半数以上で提供できなかった店舗は70%強ということも事実としてわかっています、
キャンペーン商品の在庫がなくなる前に商品の販売自体を中止としました。
であるにも関わらずテレビコマーシャル等の宣伝は中止することなく継続していました。
このような実態が事実として明るみになったのは、公正取引委員会による調査によってなのです。
売り手として、購入できない商品をあたかも購入できるかのように表示するのが「おとり広告」です。
おとり広告は、景品表示法が規定しているように、法としてしっかり定められており、これに該当する場合は、法に基づいての罰則がしっかりと定められているということになります。
言ってみれば、不当表示扱いとなるのです。
今回のスシローの件のように商品がない、購入ができないというように見せかける場合や、商品は購入できるのだけどれど、実際の商品よりクオリティを高く見せている場合なども、消費者をだますような行為と言えます。
これは、「優良誤認」となります。
実は蔓延している?スシローのおとり広告の問題の本質③【スシローの社内体質】
「実は蔓延している?スシローのおとり広告の問題の本質」というテーマで3つ目に取り上げるのは「スシローの社内体質」です。
スシローのケースで言えば、本来、売り手として正当に対応するには、まずは材料が不足した場合、しっかりと顧客にそれを伝えること、また表示の改正、キャンペーンの見直し、広告戦略の停止など、はっきりと状況を伝える義務がありました。
しかし、なぜスシローが、そのような普通に行うべき対応ができなかったのでしょうか?
それには、スシローの企業体質があります。
今回の件に関して、スシローが現した理由は、販売予測の不十分さというものでした。
これにより、欠品が生じ商品の提供ができなかったというわけです。
特に飲食店の場合、顧客の口に入るものですから、衛生上の問題と食材の安全性というものが求められるわけです。
顧客としては、実際にメニューから商品が提供されるまでのプロセスというのは、知ることはないわけです。
顧客が提供された食べ物を口に入れるまで、何の食材を使い、どうやって調理しているか、調理場は清潔で安全なのか?などは、全く確認することはできません。
では、なぜ、顧客は提供された商品を口にするのか?
それは、信頼があるからです。
お店に対しての信頼があるからこそ、安心して口にいれることができるというわけです。
しかし、どうでしょうか?そこに信頼感がなく、売り手が顧客を欺くようなことを行った場合には、はたしてそれでよいと言うのでしょうか?
飲食店に求められるのは、顧客に対しての誠実さです。
まずは、それがなければ、顧客からの信頼感は得られません。
予定した食材の確保ができないなら、速やかに表示を改め、伝える必要があるのです。
それができないようでは、飲食店としては失格です。
実は以前にもスシローには、同じようなことがありました。
タピオカブームにのっとってスシローでもタピオカメニューを販売しましたが、これが予想を上回り売れ過ぎて早々に完売。
これにより、品切れ中が続いたのです。
しかし、結果的に、この商品は約3カ月で175万杯も売上たのです。
この点からもスシロー社内には、売れ過ぎて品切れを起こすという強い商品力による過信というのが企業体質として根底にはあるのではないでしょうか。
つまり、スシローは普段から品切れが多いお店であることが明るみに出てしまったというわけです。