皆さんは、食べ放題のお店って行ったことありますか?
誰しもが食に対する興味というのは、当然あるかと思いますが、好きなものを好きなだけ食べられるというのは、非常に楽しいわけです。
この食べ放題、はたして本当に儲かるのでしょうか?
というわけで今回は「飲食店のビジネス戦略、食べ放題は儲かるのか?」について詳しく説明致します。
飲食店のビジネス戦略、食べ放題は儲かるのか?①【食べ放題は儲かるの?】
「飲食店のビジネス戦略、食べ放題は儲かるのか?」というテーマで1つ目に取り上げるのは「食べ放題は儲かるの?」です。
飽食の時代と言われる現代においては、どこに行っても美味しいものが食べられます。
食というのは、何かとトレンドになることもあり、その時代によってヒットするものも違ってくるわけです。
食にが文化を作り、文化もまた食を作るわけです。
様々な外食産業があり、様々なスタイルで、それぞれのお店が経営していますが、食スタイルの1つとしてあるのが「食べ放題」です。
皆さんも食べ放題のお店には、いかれたことがあるのではないでしょうか。
食べ放題のお店に行くと、なんだかとってもワクワクしませんか?
やはり、目の前にずらっと並んだ料理を見ると、誰でも胸が踊るものです。
食べ放題というと、設定メニューなどにより一律料金となり、金額的には若干高いのですが、その値段内で好きなものを好きなだけ食べられるというのは、やっぱり嬉しいものです。
顧客からすれば、それなりの料金を払ったとしても、食べ放題は、お得と感じる方も多いのではないでしょうか。
例えば、食べ放題ではないお店で普通にフードを頼んだとしても、それなりの料金になってしまいます。
ともすれば、顧客側から見たら、食べ放題は、非常にお得なのではないか?と感じてしまいます。
お店側の立場にたてば、本当に儲かっているのでしょうか?非常に気になります。
気になるのは、原価割れしないのかということです。
実際に食べ放題のお店って本当に儲かるのでしょうか?
それが、実は心配しなくとも、食べ放題のお店は儲かるのです。
食べ放題のお店が儲かるという仕組みは、客単価にあります。
一人当たりの客単価が高いこと、そして一定であることがたります。
そもそもなんですが、食べ放題というのは、値段が高めなのです。
しかも、条件としては、決められた時間というものがあり、その時間によって回転率を上げているのです。
当たり前になりますが、時間内であれば、好きなだけ食べてもいいのです。
どれだけ食べでもいいなら、やはり顧客側にしかメリットは偏っていないのか?と思いきや、実は食べ放題は、単品注文より価格設定が高いのです。
実は、価格については、食べ放題店を訪れる時、そこまでシビアに価格を意識していることはないのです。
飲食店が確実に収益を上げるための基本となるのが、客単価をどれだけ上げられるのか?ということになるのです。
例えば具体的に言うと、売上があまり上がらない基本的なオーダー制の単品メニューを提供するスタイルのお店が、起死回生策として、食べ放題スタイルに業態チェンジしたとします。
この時に、食べ放題にすることにより、確実に変わるのは、単品注文よりも客単価が圧倒的に跳ね上がるということです。
そして食べ放題のお店のもう一つの特徴が、単価がブレないことです。
そのために目標値も実は立てやすいということがあります。
普通の飲食店の場合には、必ず1日の売上額の目標というものを持っていますが、1日の売上は、来客数と注文数により変動してしまいますから、実際には目標は決めにくいのです。
食べ放題のケースでは、メニューとなるのは、ほとんどの場合、コースで設定されているため、直接関係するのは、来客数となるのです。
つまり、オーダー単位によって売上が変動するのではなく、人単位での目標設定となるため、目標も作りやすいというわけです。
このように考えれば、実は食べ放題スタイルというのは、売上的には、実にシンプルに考えられるのです。
飲食店のビジネス戦略、食べ放題は儲かるのか?②【経営上のメリット】
「飲食店のビジネス戦略、食べ放題は儲かるのか?」というテーマで2つ目に取り上げるのは「経営上のメリット」です。
では、次に、より一歩進んで食べ放題店について考えてみましょう。
経営上のメリットを考えた場、どのようなメリットがあるというのでしょうか。
具体的には、次のようなメリットがあります。
- 確実な利益を見込めること
- 利益額が大きいこと
- 人件費を削減できること
- 在庫を圧迫しにくいこと
では、それぞれについて詳しく説明していきます。
【確実な利益を見込めること】
食べ放題の店にとって大食いの人ばかりこられたら、大変じゃないの?と普通に想像してしまう方は、多いのではないでしょうか。
様々な顧客が来店しますが、実際には、それほどたくさん食べる人というのは、実は多くはないんです。
あなたが、食べ放題の店に行って、普段の食事より多く食べたと感じても、実際には、それほど変わらないのです。
ほんの少し、欲張って、頑張って、たくさん食べてみたというのが実際のところなんです。
つまり、ほとんどの人は、いつもより、ちょっと”がんばって”食べているだけなんです。
普通の人の食べる量というのは、たかだか知れているというわけなんです。
つまり、実際には、お店側が損をしないような仕組みになっているわけです。
もちろん、価格設定自体がそれなりに設定されてはいるわけですが、その裏では料金に対する原価というのは、かなり抑えられているのです。
では、飲食店の一般的な原価率というのは、どのくらいなのか?皆さん、ご存知ですか?
原価率としては、およそ30%と言われています。
つまり、1,000円の料理ならば原価は300円となるのです。
では、これを食べ放題で考えるとどうかとなるわけです。
食べ放題料金を3,000円、原価率30%と設定したとします。
3,000円で原価割れするためには、10,000円分の料理を食べてやっと原価割れとなるわけです。
10,000円分の料理を1人で食べきるというのは、実際には、なかなか大変なことなのです。
食べ放題というと目の前にできた料理がずらっと並べられると、見た目のインパクトと楽しさは、ありますが、ご飯物やサイドメニューというのは、実際には驚くほど原価率は低いのです。
確かに、ずらりと並ぶ料理を揃えることは、家庭では、なかなか難しいですし、食べ放題のお店のように、例え家族が何人かいても、食べる量は、決まっているため、食べ放題を実現するのは難しいのです。
だからこそ、食べ放題には、儲かる仕組みというのが出来ているということになります。
飲食店のビジネス戦略、食べ放題は儲かるのか?③【傭かるカラクリ】
「飲食店のビジネス戦略、食べ放題は儲かるのか?」というテーマで3つ目に取り上げるのは「傭かるカラクリ」です。
【利益額が大きいこと】
食べ放題の方が、普通のお店よりも、利益率は低いことから顧客からすればお得に感じるわけです。
しかし、食べ放題のお店が儲かる仕組みというのは、実際の利益額にあります。
例えば同じお客さんの場合、普通のお店で単品1,000円の料理で原価率30%とすると、700円の利益だとします。
食べ放題だと料金3,000円のコースで1,500円の利益が出たとします。
こうなると、利益額としたては、断然食べ放題のほうが高いことになります。
これだけ利益の差が出ると客数が例え、半分になったとしても、食べ放題の方が儲かるということになるのです。
【人件費を削減できること】
通常の飲食店の場合は、注文を受けてから料理を作り始め提供するというのが普通です。
食べ放題の場合、ビュッフェ形式ならば、注文は関係ありません。
注文を受けること自体がないため、事前に大量に作っておくことができるのです。
つまり、準備を事前に整えられることから、人手をそれほど必要としないのです。
普通のお店は、混雑時のピークタイムがあり、その時に人手が必要となるのですが、食べ放題には、そのようなことはありません。
人件費を削減できることがメリットとなります。
【在庫を圧迫しにくいこと】
食べ放題というのは、実は在庫管理が比較的楽なのです。
食べ放題の場合、大量消費ができるので在庫管理がしやすいです。