あらゆる物やサービスが既に存在している現代では、他との差別化というのは非常に難しいこととなっています。
時代のトレンドにおいてニーズか高まり急拡大するサービスがあります。それが「フードデリバリーサービス」です。
というわけで今回は「急拡大するウーバーイーツのマーケティング戦略」について詳しく説明致します。
急拡大するウーバーイーツのマーケティング戦略①【ウーバーイーツの拡大】
「急拡大するウーバーイーツのマーケティング戦略」ということで1つ目に取り上げるのは「ウーバーイーツの拡大」です。
2020年に新型コロナウイルスが世界中に蔓延するとい世界的なパンデミックに振り回されることとなりました。
日本国内においては、およそ1年半を経過した今でも、終息の目処はたっておらず、日常においても様々な常識の変化が求められました。
当然、ビジネスにも大きな変化を求められました。
業種、業界によっても違いはあるものの、特に影響を受けたのが飲食業でした。
休業や時短、アルコールの提供停止など様々な対策が取られており、これまでにないほど飲食業、特にその場で料理を提供する飲食店というのは、非常に大きなダメージを受けました。
どうにもこうにも耐えきれず、閉店や廃業する以外方法はないお店も多数ありました。
そんな苦境にタタされる中で、少しでも売上げをあげるために、各店舗が行ったのがテイクアウトです。
テイクアウトという業務形態にシフトする飲食店が急増したのですが、それに伴いニーズが増したのが、フードデリバリーサービスです。
その中でも特に急拡大したのが「ウーバーイーツ(Uber Eats)」です。
皆さんも、街でウーバーイーツの配達員を目にしたことが以前にも増して多くなったのではないでしょうか。
日本におけるビジネス展開としては、正に急拡大と言えるほど加速度を上げているのです。
ウーバーイーツのサービス開始は2016年9月となります。
実はデリバリーフードサービスとしてのウーバーイーツの歴史は、まだ浅く極々最近なのです。
サービス開始当初は東京都内の渋谷区と港区のみ、契約店舗数としては、約150店、配達パートナーは約1,000人という体制ではじまりました。
今の拡大を見るとサービス開始時は、サービスとしての利用価値は、かなり低く一部限定でしかサービスを利用することができなかったのです。
その後、サービスエリアは順次拡大ていき2017年10月時点で、レストランパートナーは1,000店舗と7倍、配達パートナーについては5,000名と5倍というように、わずか1年の間で体制は拡大しました。
また東京都内の内、わずか2区のみだったサービスエリアは、東京23区全域に拡大するなど、眼を見張るほとのサービス拡大となりました。
2018年には東京以外にもサービスエリアを拡大、サービス開始から3年後の2019年6月には、レストランパートナーは10,000店超となったのです。
そして、2020年の新型コロナウィルスウイルス感染拡大により、外出自粛、休校、テレワーク、オンライン化の水象など、巣篭もり需要の増加、飲食店のテイクアウトが加速したことで、一気にウーバーイーツのニーズは高まったのです。
こう考えると、ウーバーイーツのニーズの拡大は結果論ではあり、たまたま時代のニーズにマッチしすぎたという見方もありますが、サービスとしてのニーズを予見し段階を得て拡大してきたことは、マーケティングの勝利とも言えるのではないでしょうか。
ウーバーイーツは、ここ数年のわずかな短期間での急成長は、市場変化の波に上手く乗ってきたことに要因があります。
急拡大するウーバーイーツのマーケティング戦略②【ウーバーイーツの戦略】
「急拡大するウーバーイーツのマーケティング戦略」ということで2つ目に取り上げるのは「ウーバーイーツの戦略」です。
実際にウーバーイーツが行っている事業というのは、デリバリーサービスそのものではありません。
サービスとして行っているのは、あくまでプラットフォームサービスの提供なのです。
つまり利用者とサービス提供者の間をコネクトする、いわば仲介役なのです。
結論から言えば、ウーバーイーツが行うことは、いかにしてデリバリーサービスの質を向上させていくかということではなく、いかにして利用者とサービス提供者(配達員)を増やしていくかがキーポイントとなります。
ウーバーイーツが利用者を増やすための戦略というのは、当然あります。
ウーバーイーツのプラットフォーム事業の内容としては、実にシンプルでわかりやすいのです。
ユーザー(注文者)、レストランパートナー、配達パートナーという、この三者を結びつけるプラットフォームサービスなのです。
ビジネスモデルとしては、「市場プラットフォーム」と言われているものです。
そんな市場プラットフォームというビジネスモデルの仕組みとしては、次のようになっています。
●ユーザー
アプリをダウンロード
↓
食べたいメニューのあるレストランを探す
↓
注文する
●レストラン
料理依頼
↓
注文受託
●配達パートナー
配達依頼
↓
依頼受託
↓
ユーザーに配達
上記のような流れになっています。
ここで、この三者の関係を見てみると、注文者であるユーザーは、スマホからのオーダー1つで、食べたいものが自宅に待っていれば、届くこととなります。
ユーザーは直接的に、料理を提供したレストランとの接点はなく、接点があるのは、受け取る時に接する配達員のみ。
レストランも顧客に接することはなく、料理を配達員に預けるのみで作業は終わります。
ユーザーとレストランと両方に接点があるのは、配達員のみということになるのです。
さらに、ウーバーイーツに限っては、上記の三者に直接的に介することなく接点はプラットフォームサービスのみとなるのです。
急拡大するウーバーイーツのマーケティング戦略③【市場プラットフォーム】
「急拡大するウーバーイーツのマーケティング戦略」ということで3つ目に取り上げるのは「市場プラットフォーム」です。
ウーバーイーツがサービスとして成り立っているのは、ユーザーが、配達手数料としてウーバーイーツに支払っていることにあるのです。
つまり、最も金額的に負担しているのは、注文者であるユーザーそのものなのです。
確かにウーバーイーツは、サービスとしたは、非常に便利なサービスです。
自宅にいながら、食べたいお店の料理が待っていれば届き、食べられるのですから、これほど楽なことはありません。
これまでのフードデリバリーサービスと言えば、全てのレストランがデリバリーサービスを行っているわけではありませんでした。
しかし、ウーバーイーツとの連携をはかることにより、自前でのデリバリーサービスがなくても、ウーバーイーツを介することだけで、デリバリーが行えてしまうわけですから、非常に簡単なのです。
ユーザーとしては、店内飲食するよりも手数料がかかるだけに、明らかに割高となるわけです。
レストランには調理代金、配達パートナーには配達代金という2つの料金をウーバーイーツに支払うわけです。
そしてウーバーイーツは、注文手数料と配達パートナーからのサービス手数料が収益となっています。
しかし、それでもユーザーが利用するということは、サービス手数料を支払ってでも、そのサービスを利用したい価値があるとわかっているからなのです。
市場プラットフォームとしてのビジネスモデルは、現代ニーズにマッチしたプラットフォーム事業と言えるのです。
市場プラットフォーム競争のプラットフォーマーというのは、一度波に乗れば高収益になる確率が高く、市場を独占化する可能性も増えています。
また市場プラットフォーム戦略を実現させるために必ず必要なのが、ネットワークとデジタル技術の普及となります。
これらがなければ、市場プラットフォームは成り立たないのです。