今回は少し視点を変えたマーケティングについて考察してみます。テーマは、現在猛威をふるっている「コロナウイルス」です。
危機的な状況の中でのマーケティングは、どのように対応すべきなのでしょうか。
というわけで今回は「コロナウイルス!予期せぬ事態とマーケティング」について詳しく説明致します。
コロナウイルス!予期せぬ事態とマーケティング①【マーケティングの本質と予期せぬ未来】
「コロナウイルス!予期せぬ事態とマーケティング」1つ目のテーマは「マーケティングの本質と予期せぬ未来」です。
2020年に入り、突如として湧いてきた話題となっているのが「コロナウイルス」です。
連日、「コロナウイルス」の報道がされており、日を追うごとに感染者の増加が報じられています。
感染力が非常に強いウイルスで、日本国内でも感染者が増殖しています。
感染力の強さは、同じ乗り物に乗っているだけで、感染してしまうほどの強さがあります。空気感染するような厄介なウイルスであるので、正直対策の施しようがないわけです。
今後、さらに拡大するであろうコロナウイルスは、日本では、まだ序章というところでしょう。
はたして、1ヶ月後の日本での感染率はどの程度になっているのか全く予測はつきません。
現在、全国のあらゆるところに感染者が確認されています。そもそも今回のコロナウイルスの発生源は中国の武漢市であることがわかっています。
グローバル社会となった現代では、多くの人が国と国を行き交うことから、ウイルスも海を越えてやってくるのです。
コロナウイルスに限らず、これまでも感染力の強い新型ウイルスが発生しています。
実は人類の歴史は、これまで感染症との戦いの歴史でもあるのです。
人類と感染症との戦いは、紀元前にまで遡るのです。何も近年になって強力な感染症が登場したというわけではありません。
今回のコロナウイルスの感染力は、これまで新型とされる様々な感染症より感染力が強いことから、予想以上の早さで拡散がしており、この先の未来がどのようになり、いつ収束するのか予想できないのが現状です。
これだけの情報社会となった現代でも、やはり未来を予測することは難しいのです。
これは、各個人に対しても同様なことが言えます。人生思い通りにいかないから難しいのです。思い通りにいかないのは、個人と周囲の影響や環境に左右されることがあります。
そして、そんな日常を支えるのが「経済」なのです。
「経済」を支えているのは、組織である「企業」、さらに一階層下となる「個人」なのです。
現在の日本社会は、様々な仕組みやルールによって構築されており、それぞれのセクションやグループにおいては、事細かなルールが設定されています。
そして現代ビジネスにおいて重要視されているのが「マーケティング」です。
「マーケティング」とは、現在のトレンドにマッチした消費者のニーズをリサーチし、把握することにより、ニーズを満たすような商品やサービスを開発します。
そして、それらの商品やサービスを消費者に知ってもらい、購入してもらうという一連のプロセスがあります。
このように「マーケティング」には様々なプロセスが存在し、企業は日夜、こと細かく「マーケティング」についての仕事を行っているわけです。
世の中にとって何が必要で、何が売れるか?ということをリサーチにより分析するわけです。つまりトレンドを作る為の活動を行っているというわけです。
未来のトレンドを作る為には、今の旬を知り、少し先の未来を予測することが重要なのです。
しかし、これだけ情報が溢れている現代社会においても予測することがいかに難しいか?ということが今回のコロナウイルスでわかります。
これだけ、インターネットとビッグデータが存在する現代でも予期せぬことは、わからないのですから。
コロナウイルス!予期せぬ事態とマーケティング②【需要と供給のバランス】
「コロナウイルス!予期せぬ事態とマーケティング」2つ目のテーマは「需要と供給のバランス」です。
今回のコロナウイルスによる危機的状況から市場にも変化が生まれています。
2020年2月になり「コロナウイルス」は、トレンドとなったのですが、それより1月前の1月には、それほど大きな変化はありませんでした。
それがその約1月後に変化が現れたのは小売業です。「コロナウイルス」の影響によりマスクが品切れとなっており、入手が困難となっています。
マスクの生産工場での生産は追いつかずフル稼働の状態となっているようです。
日本国内でのニーズが高まる中、さらに中国からのニーズも高く需要が高まっています。
近年、ここまでのマスク不足となったことは、皆さんも記憶にないのではないでしょうか?
当然、マスク製造業者も誰がここまで需要が高まるのかと予想できた人はいないはずです。
使い捨てマスクは、昔に比べ通年的に安定的な消費が見込まれるものです。
医療従事者や医療機関、患者、冬場での感染正直対策、また女性が外出時、メイクなしで出掛ける際にも使用されるなど、日常の消費物として何かと重宝されます。
マスクの売上的にも、インフルエンザなどか流行する冬場の売上は、夏場に比べ増加します。
例年、冬場となれば、予防としてマスクを着用する方が自己判断で行っています。割合的にマスク着用率は、半数にも満たないほどで、3割いれば良いほうでしょう。
これが今年は、マスク着用率が一気に高まり、例年マスクをしていない人まで着用しているわけですから、製造メーカーの生産予想を遥かに超えてしまったというわけです。
そしてここまで、品薄になっているのは、情報の拡散速度の早さがあります。
インターネットの発展により、わずかな時間で世間を駆け回るトレンドというのは、変わっていくわけです。
トレンドに敏感な人達が、早い段階で情報をキャッチしマスクのニーズを察知します。そして、極端な買い占めが行われるのです。
このようにして一夜にして、マーケティング市場は変化することがあり、何のニーズが急激に高まるかは、予測しがたいことなのです
今回のコロナウイルスは、いわばパンデミックの状態と言えます。
これまでに需要と供給のバランスが崩れ、市場に大きな影響を及ぼした事例がいくつかあります。
具体的な事例を上げると、1970年代初頭のオイルショックの影響がありました。
この時は、トイレットペーパーなどの紙製品やガソリンなどが品薄となりました。
2000年代に入っても一気にニーズが高まり品不足となってしまった事象としては、2011年 東日本大震災による影響からペットボトルのミネラルウォーターのニーズが高まりました。
東日本大震災では東北地方を中心として多くの犠牲者を出す結果となりました。この時には地震という天災の影響の他、原発事故という人災も行ったことから、被害をさらに広げたのです。
さらに最近では、2019年秋の大型台風による影響がありました。大型台風の影響は全国各地に浸水など多大な影響を及ぼしました。
この時には数週間前にも強大な勢力の台風が上陸したことにより、より厳重な警戒が必要との情報が発信されたことにより事前から対策する意識が高まりました。
この時には窓ガラスの飛散防止用として養生テープのニーズが高まり、小売店では売り切れ続出、品切れとなりました。
このように予期せぬ事態というのは、これまでも何度も起こっています。そのような非常事態に陥った時にわかるのは、経済というものがいかに計画的に行われているかということがわかります。
物は作り過ぎても、足らなすぎてもバランスを崩します。各業界、業者によっても需要と供給というバランスが保たれてこそ、安定的な収益を確保することができるのです。
コロナウイルス!予期せぬ事態とマーケティング③【マーケティングと予測】
「コロナウイルス!予期せぬ事態とマーケティング」3つ目のテーマは「マーケティングと予測」です。
ここまで触れてきたように良きせぬ事態に対応する為のマーケティングの役割とはどのように行えばよいのでしょうか?
各企業が設けるマーケティング業務は、近年では専門のセクションを設置し様々なマーケティング戦略を計画しています。
企業におけるマーケティング戦略は、その企業が取り扱う商品やサービスに直結したマーケティング施策を行うわけです。
この予測の中には、企業側の願望も含まれているということです。
そこに天災や人災などのパターンは通常は組み込まれていません。マーケティングは想定内のケースで構築されていることが多く予期せぬ事態は、考慮していないことがほとんどだからです。