現代ビジネスにおいて必要不可欠とされるマーケティング。
企業においてのマーケターの存在というのは非常に重要となっています。
そしてマーケターとしての基本として財務諸表があります。
というわけで今回は「マーケターが知るべき財務諸表の基本」について詳しく説明致します。
マーケターが知るべき財務諸表の基本①【財務諸表が必要な理由】
「マーケターが知るべき財務諸表の基本」というテーマで1つ目に取り上げるのは「財務諸表が必要な理由」です。
企業というのは、組織であります。
しかし、企業も生き物のようであり、企業にとってもある意味、寿命というのは、あるのかもしれません。
もちろん長年にわたって存在する企業もありますが、その一方で倒産する企業も数多く存在します。
では、具体的に考えて見ると企業は、なぜ「倒産」をするのか?
「倒産」という言葉を皆さん知っていたとしても、なぜ倒産するのか?その理由を説明できますか?
倒産する理由とは、単純に言えば「お金がなくなる」からです。つまり、現金がなくなるからなのです。
どのような事業を行うにせよ、必要なのは、「お金」となります。お金がなければ、事業活動をすることは、できませんし、もちろん企業が存在することもできません。
企業にはコストとしてかかる「固定費」というものが、必ずや発生するわけで、この固定は毎月必ず発生するものです。
固定費として一般的にかかるものとして、家賃や人件費などがあります。
毎月必ずかかる一定の固定費や、月によって変わる変動費というものがあります。
変動費として具体的には、広告宣伝費などがありますが、この変動費は、月によって変わってきますから、コントロールしようと思えばできるわけです。
一方で固定費というのは、変えることができず、毎月必ず支払う必要があるものとなります。
つまり固定費を払うために現金が必要となってくるのです。
この固定を払う現金がもし、なくなってしまったなら、企業というのは倒産してしまうわけです。
企業というの、元手かあります。
元手とは、資産のことを言います。資産については、負債も含めて資産となりますから、これらの純資産を装備することになります。
この元手を元にして、企業は様々なビジネスを展開し、本来、企業が行うべき事業活動を継続していくのです。
企業活動を行うためには、様々な設備や備品などが必要となります。
単純に言えば、事務所や机、椅子、パソコンなども必要となるでしょうし、工場などの施設なども場合によっては必要となります。
要するに、元手となる装備を現金から、モノに変換することによってビジネスができるようになるのです。
しかし、事業を行うための装備を変換しすぎ、現金がなくなってしまった場合には、コストがかさみすぎ現金がなくなってしまうということも起こり得るのです。
このように、設備投資を積極的に行い事業規模を拡大サタとして、どれだけ企業規模を大きくしたとしても、倒産するリスクというのは存在しているわけです。
「株式会社」というものが一般的に存在し当たり前のものとなっていますが、株式会社とは、誰のものでしょうか?
経営者のものでしょうか?
実は、そうではなく株主のものなのです。
株主は、自らの資金を投資先の企業にかけているのですから、企業に現金がなくなったという状況、つまり倒産してしまっては、元も子もないわけです。
だからこそ、株主としては企業が持つ装備という「現金」というものの動きに注目せざるをえないわけです。
だからこそ、企業がどれだけ現金を持ち、その現金の増減を把握するキャッシュフロー計算書が大切になってくるというわけです。
現金が増減したことにより要因を把握することによって、その企業に対する将来性や未来像が確実に見えてくるというわけです。
企業の現金がなぜ増えたのか?それは儲かったからなのか?投資が上手く行ったからなのか?その要因を知ることが大切なのです。
また知っておくのは、好調時のみならず不調な時であっても、しっかりと把握しておくことが大切となるのです。
企業における現金の動き、これこそ企業の経営状況を知るためには、必要なこととされるのです。
マーケターが知るべき財務諸表の基本②【基本は、やっぱりお金である】
「マーケターが知るべき財務諸表の基本」というテーマで2つ目に取り上げるのは「基本は、やっぱりお金である」です。
本来、マーケターが持つ責任とは、いったいなんなのでしょうか?
マーケターの仕事というのは、企業においての一連の業務プロセスに関わる仕事ですから、ポジション的にも、役割的にも非常に重要な存在と言えます。
企業におけるマーケターの果たすべき役割とは、非常に多岐にわたるわけです。
例えばマーケターとしての仕事として、新商品やサービスの開発プロジェクトがあり、新規企画の開発〜生産〜販売〜プロモーションまで、関わる分野が非常に多くあるわけですが、マーケターがマーケターとしての役割としては、やはり「売る」ことが大切なのでしょうか?
では、「売る」ために、そして「売れる」ために行うこととは、いったいどのようなことをし、どうやって深く業務として関わっていくことが必要となるのでしょうか。
マーケターは、商品を戦略的にアピールし、その商品の存在価値を高め、認知度を高めることが必要とされるのでしょうか?
もちろんプロモーションという意味でも、企業の業務において深く関わることは、必要なことだと認識することは、間違いではありません。
確かに企業にとって自社の商品が売れるということは、前向きなことであり、良いこととされています。
しかし、マーケターとしての責任は、決して結果として出される「売れる」ということだけではありません。
では、マーケターの責任とは、いったいなんなのでしょうか?
マーケターの責任とは、「P/L」に責任を持つということです。
これを聞いてマーケターへの印象としては、非常に意外なことではないかと感じられる方もいらっしゃるのかもしれません。
「P/L」に責任を持つと聞いてピンと来る方も実際には、少ないのではないでしょうか。
「P/L」に責任を持つとは、いったいどうゆうことなのか?
これを理解するには、しっかりとP/Lの構造そのものを理解し紐解く必要性があります。
では、「P/L」とは、そもそも何でしょうか?
それは、事業活動の結果と言え、「売上」を起点とし発生していく、積み重ねられた結果と言います。
では、よく使われる「売上」とは、そもそもいったい何をさすのか?わかりますか?
一言で売上とは、よく聞きますが、売上とは、次のようなとのを言います。
- 売上
- 売上総利益
- 営業利益
- 経常利益
- 当期純利益
このように「売上」と一言で言っても、これだけの表記があるわけで、利益が出たかどうかを確認するには、これらの指標があるというわけです。
今年度の我が社の売上は黒字となり、利益としては、しっかりと成果が出ました!というのは、単なる結果であって報告そのものなのです。
最も大切なのは、単に結果の報告ではなく、利益を獲得するために、どのように様々な工程に関わっていったかという分析力が大切となるのです。
「利益の獲得」という最終的な目的に向かうために、最も企業にとって貢献したであろう要因を紐解くことこそ、非常に重要とされるのです。
このことを明確にするには、決して自社のみの売上としての結果のみではなく、同業者比較などを行い明確にすることができるというわけです。
中でも売上として「営業利益」こそが、事業運営の健全性を確認するのに最も適した指標であると言われているのです。
マーケターが知るべき財務諸表の基本③【マーケターとしての責任と役割】
「マーケターが知るべき財務諸表の基本」というテーマで3つ目に取り上げるのは「マーケターとしての責任と役割」です。
では、次にマーケターがマーケターとしてのポジションから具体的にマーケティング活動として行う中で、売上に影響しているのは、いったいどの部分なのでしょうか?
それは、「営業利益額または売上に対する営業利益の割合」となります。
これらの数値を成長に導くことそのものが、マーケティングの最終目標であり、1つの結果であり、それが1つのゴールであるとも言えるのです。
マーケティングの要素として「4P」があります。
4Pとは、4つの「P」が要素であり、これらがマーケティングに大きく関わってくるのです。
- Product
- Promotion
- Place
- Price
これらの要素などが実際にありますが、実際に売上に大きく関わるものの、マーケターの役割として現実的に担っているのは、「プロモーション」であることがほとんどなのです。
業務の割合としての比率がプロモーションに高まっているということは、P/Lにおける「売上」と、営業活動に関わる費用などが実際には関わってくるわけです。
マーケティング活動を行うにも、タダで行うことは、出来ず必ずやコストというものがかかってくるわけです。
そうした時、細かい「広告宣伝費」などのみにしか、目を向けられていない場合がありますが、実際には、目を向けるべきところは、そこではなく前述したようにマーケティングの要素である4つの「P」を全て満たすことが重要とされるのです。
4P全てに対しいかに最適化し、できるだけ高い営業利益率を捻出することができるか?ということが非常に大切なのです。
実は、それこそがマーケターに求められる仕事と言えるのです。