日本国内のプロスポーツエンターテインメントとして。その勢力を広げつつあるのがJリーグです。
そんなJリーグが今、新たな局面を迎えようとしています。
それがグローバル戦略です。
というわけで今回は「Jリーグ、グローバル戦略のその先に見えるもの」について詳しく説明致します。
Jリーグ、グローバル戦略のその先に見えるもの①【強みを生み出す戦略】
「Jリーグ、グローバル戦略のその先に見えるもの」というテーマで1つ目に取り上げるのは「強みを生み出す戦略」です。
2022年、アジアのカタールにて開催されるサッカーワールドカップ。
四年に一度の世界的規模のビッグイベントは、全世界から注目されるスポーツエンターテインメントです。
世界の各国が厳しい予選をかいくぐり、本大会にてぶつかるわけです。我が国日本も、出場するなど国内外から大きな期待と注目がされています。
そんなワールドカップに出場する選手というのも、もちろん世界的な有名選手が多数います。
有名選手のほとんどが所属しているのが、欧州リーグとなります。
日本に比べサッカーの歴史がそもそも長いことから、世界のサッカーをリードしているのが欧州と言えます。
近年では、多くの日本人選手も海をわたり欧州リーグに所属しています。
いわゆる世界のサッカーのトップリーグと言えば、欧州となるわけです。
やはり全世界のサッカープレイヤーの多くが、世界最高峰である欧州各国のトップリーグでプレイしてみたいと思うのは、当然のことなのです。
世界のトップリーグでプレイすることで、自身のプレイヤーとしての価値を上げ、ワールドクラスの選手として、その名を世界に轟かすことができるのです。
今でこそ、数多くの日本人選手が様々な海外クラブに在籍していますが、それでも世界クラスの実力を兼ね備えている選手は日本人では、極わずかです。
ここ数年で、欧州クラブの世界的メジャーなチームに所属する選手も増えてきましたが、それでも日本人が欧州からベストプレイヤーとして評価されることは、非常に難しいのです。
しかし、世界のトッププレイヤーが集う欧州リーグで、多くの日本人選手が所属することは、ワールカップに参戦する国として考えれば決して悪いことではありません。
もしろ若い選手は、できるだけ早い段階で、欧州リーグに移籍し、多くの経験を積む必要があります。各選手、各個人の経験が必ず代表チームに還元されるからです。
とは、言うものの現在の日本代表サッカーが、世界の中での強豪国として認知されているわけではありません。
確かに1998年のフランスワールドカップから、ワールドカップ連続出場している実績から見ても、ワールドカップの常連国とはなりましたが、決して強豪国ではないのです。
世界的なマーケティングを占めるにおいては、やはり知名度、認知度というのが非常に大きく関わるのですが、Jリーグと欧州リーグを比較した時にみれば一目瞭然ですが、全く叶いません。
Jリーグに所属している選手が世界で認知されるには、よほどの結果を残さなければ一般ファンが認知することは、なかなかありません。
かと言って、Jリーグが世界から全く注目されていないわけでもありません。
Jリーグ、グローバル戦略のその先に見えるもの②【選手供給国であるJリーグ】
「Jリーグ、グローバル戦略のその先に見えるもの」というテーマで2つ目に取り上げるのは「選手供給国であるJリーグ」です。
今や世界中のサッカーは、ネットでリアルに視聴できる環境が整ったことから、Jリーグといえども欧州リーグと同じようにいつでも見ることができます。
実際に欧州リーグのクラブチームのスカウターは、Jリーグをチェックしています。
宝の原石となる選手がJリーグには存在するからです。近年では、国内ではまだ無名の若い選手が、いきなり海外チームへ移籍するケースが増えています。
目利きの利いたスカウターの目にとまった原石を早めに捕まえ、育成しつつ価値を高めていこうという狙いがあるからです。
こうした選手の青田買いは、今後さらに加速していくことが考えられるのではないでしょうか。
Jリーグの有力選手が完全に国内で成長する以前に海外リーグに移籍となると、メリット、デメリットがそれぞれあります。
まず、メリットとしては、若い頃からレベルの高い場所でプレイすることによる選手個人のスキルアップに繋がります。
やはりスポーツというのは、いくら頭の中でのイメージトレーニングをしたり、日々のトレーニングによる実体験が非常に重要となります。
これは、言ってみればプロスポーツの世界だけのことだけでもなく、一般的に考えても物事全てに通ずるのではないでしょうか。
いくら勉強をしていても、練習ばかりしていても、一回の本番の経験のほうが何倍にもなるというわけです。
選手個々の実力アップは、結果的には、日本サッカー全体に及ぼす影響は非常に大きくなるのです。
またメリットのとは違いますが、選手の移籍が活発になることによって、Jリーグの世界における位置づけも確認することができます。
若手選手の海外移籍は、海外から確実にチェックされていることを意味しています。
つまり、日本のJリーグは、世界における選手供給国と認識されはじめているということです。
これは、Jリーグ自体のレベルが上がっていることを意味しており、若い世代を中心として確実に世界で通用する選手が育っていることを意味しています。
次にデメリットですが、選手の青田買いが活発となれば、Jリーグの空洞化となる可能性があります。
日本人のトップレベルの選手が自国リーグに所属せず海外リーグでしか見ることができないのは、少し残念な気もします。
やはりJリーグにも自国を代表するようなシンボル的選手は、必ず必要であり、リーグを代表するエースは必要なのです。
Jリーグ、グローバル戦略のその先に見えるもの③【アジア戦略】
「Jリーグ、グローバル戦略のその先に見えるもの」というテーマで3つ目に取り上げるのは「アジア戦略」です。
そのようにJリーグを取巻く環境や価値というのは、時代と共に変化していますが、確実にグローバル化の流れは進んでいるのです。
これまでもJリーグは、歴史の中で、様々な試行錯誤を行い、様々なトライをしてきました。
それは、国内リーグならではのトライアルでした。
Jリーグ開幕当初のリーグ戦は、1シーズン2ステージ制というシステムでした。
このシステムは、場合によってはシーズン優勝が2チームとなり、年間タイトルを掛けてのチャンピオンシップなど、年間のリーグのピークを何度か作ることはできました。
世界でも極少数ですが、2ステージ制を行っているチームもあります。
ピークを2つ作ることにより、イベント性を高めることと、試合数を増加させることができます。
これは、Jリーグ開幕当初は、現在ほどチーム数がなかったことからこ対応策とも言えます。
その後、開幕から数年経過し、1シーズン1ステージ制をテスト的に運用するなど、何度かトライアルを繰り返し、現在の形に落ち着いています。
このように時代と共に常に進化し、対応してきたJリーグが今後進めていくのは、世界に認識されるサッカーリーグというグローバル展開です。
日本においては、今後、若者が確実に減少していきます。そうなると、新規ファン層の獲得というのは、限られてきます。
となると当然、国内のみではなく世界という広大なマーケットを対象にすべきなのです。
その第一歩として、まずはアジア戦略というのを掲げているのです。