世界に誇る日本のゲームメーカー「任天堂」の新型ゲーム機が発売されることが発表されました。
その新型ゲーム機を発売することによって、今後の「任天堂」の経営戦略が垣間見えてきます。今回は、そんな「新型Switch」で注目の任天堂について解説していきます。
新型ゲーム機「ニンテンドースイッチライト」とは?
2019年7月10日「任天堂」が新型ゲーム機「ニンテンドースイッチライト」を2ヶ月後の9月20日発売することを発表しました。
「ニンテンドースイッチライト」は、現在任天堂の主力商品となる「ニンテンドースイッチ」の小型版となります。
これは「ニンテンドースイッチ」の携帯版であり廉価版とも言える商品です。つまり基本フォーマットや仕様は、「ニンテンドースイッチ」に準拠したゲーム機となります。
前機種の「ニンテンドー Wii」から「Switch」へ、ゲーム機そのものが変わったわけではなく、形を変えただけのゲーム機となります。
「ニンテンドースイッチライト」の特徴として、「携帯ゲーム機」というスタンスとして発売することに意義があります。
現行のスイッチとの違いは様々な点に及びます。まず、サイズが縮小したこと。これは持ち運びを考慮し現行版スイッチより7~8割程度となっています。
また現行の「スイッチ」は、3つのモードで楽しむことができテレビでも携帯ゲーム機としてもプレイすることができました。
しかし「ニンテンドースイッチライト」では、テレビにつないでプレイすることは出来ません。つまり大画面でのプレイは不可能です。変わりにいつでも、どこでもできる機動性を重視したということになります。
その他、ハード機器としての仕様も異なります。「ニンテンドースイッチライト」では、コントローラーと本体が一体化単体では、複数人でのプレイができません。
但し、別売りのコントローラーを接続することは、可能なので「ニンテンドースイッチ」同様、複数人でのプレイも可能となります。
どちからと言えば「ニンテンドースイッチライト」では、パーソナリティよりのハード機器となっており、「携帯型」としての機能に特化しています。
形態としては、「ニンテンドーDS」に近いです。
更にコスト面でも変化がありました。現行のスイッチよりも3割ほど安くなりました。スイッチライトの価格が1万9980円ということで、一万円のコストダウンとなりました。ゲーム好きの子供にとっては、お小遣いから捻出することを考えれば一万円のコストダウンは、かなり大きいものでしょう。
このように現行の「ニンテンドースイッチ」と比べれば多くの違いがあります。
そして「ニンテンドースイッチライト」の発売は、スイッチを販売している世界80カ国にて同時発売されます。
「ニンテンドースイッチライト」投入の意味
2017年に発売された「ニンテンドースイッチ」は、発売と同時に世界的にも爆発的な売上となり、それまで苦戦を強いられていた任天堂の起死回生ともなった大ヒット商品となりました。
そのスイッチの発売から2年がたった今、なぜ携帯版の「ニンテンドースイッチライト」を投入したのでしょうか?
これまで任天堂は、家庭用ゲーム機と携帯型ゲーム機の2本だててやってきました。ハード、ソフトの仕様も全く異なり、家庭用ゲーム機と携帯型ゲーム機の互換性も全くありませんでした。
人気のゲームタイトルも携帯型ゲーム機用としてはあるけど、家庭用ゲーム機にはない、またはその逆のパターンもありました。
その為、ユーザー側とすれば、やりたいゲームがあれば携帯型ゲーム機と家庭用ゲーム機の2つを所有しなければならなかったのです。
しかし、この2つの機能を1つにした「ニンテンドースイッチ」の登場によってゲーム機本体やソフトウェアのすみわけをする必要がなくなったというわけです。
任天堂の経営戦略の大きな画像変化
これまで携帯型ゲーム機の主力であった「ニンテンドーDS」は、2019年を持って新作ソフトの発売が終了となりました。つまりこれは「ニンテンドーDS」の終焉を意味します。
そして今回、携帯版の「ニンテンドースイッチライト」が発売されたことによって、今後は「スイッチ」1本でやっていくことが表明されたというわけです。
これまで長い間、2本だてでやってきた任天堂の大きな経営戦略の変化と言えるでしょう。
ちなみに任天堂は、2019年度のスイッチ販売予想を前期比100万台上乗せとし1800万台と発表しています。
しかし今回の新型ゲーム機「スイッチライト」の投入によって販売台数の変更は特にしていないということです。つまり任天堂としては、既に今年の予定として新作「スイッチライト」の投入は計算済だったということです。
ハード機器としての形を変えただけの「スイッチライト」。はたして売上的には、どのような結果となるのでしょうか?既存の「スイッチ」ユーザーは、「スイッチライト」を購入したいと思うのでしょうか?