働き方改革が進められる近年、雇用形態も多様化しています。この「働き方改革」は、国家主導の取り組みでこれからの働き方を大きく変えるものです。
というわけで今回は「国策と働き方とマーケティング」について詳しく説明致します。
国策と働き方とマーケティング①【働き方の多様化】
「国策と働き方とマーケティング」というテーマで最初に取り扱うのは「働き方の多様化」です。
「働き方改革」という1つのキーワードが掲げられてから、人々や企業の意識は少しずつ変化してきました。
現在では、働き方も実に多様化しています。
現在、正規雇用が6割、非正規雇用が4割と以前にも増して非正規として働く人が増加しています。
非正規雇用が増加したのは、様々な社会事情がありますが、1つには国が推進してきた結果とも言えます。
「フリーランス」という働き方が増加していますが、これは国が推進しているからに他なりません。
「フリーランス」というと聞こえは良いのですが、結局のところ雇用契約を結んでいないということなんです。
つまり、「フリーランス」は、企業などから、全く守られていない存在なのです。
とりようによっては、「フリーランス」は自由なスタイルの働き方と言えます。
インターネットが発展した現在、ビジネスは時間も場所も関係なく行うことができます。そのような意味では、仕事ができる環境のインフラ整備は日本国内には整っているわけです。
企業においても副業を認めているところが増加してきます。これにも1つの理由があります。企業そのものに体力がなくなっていることも大きな理由の1つです。
またサラリーマン40歳定年説とまで言われるように企業に正社員として残るか否かは40歳あたりを境として判断する人も増加しています。
その上でフリーランスとしてやっていくのは、個人の力量が試されるというわけです。
企業にとって必要なのは、やはりマンパワーです。どんな仕事であっても人の力というのは、必ず必要なわけです。規模が大きくなればなるほど必要なのが、労働力なのです。
現代の日本社会は、少子高齢化による労働人口の減少が社会問題として表面化しています。
特にこの先10年については、様々な影響と大きな変革の時代を迎えるのでしょう。
現在でも人手不足が嘆かれている時代、多くの企業が働き手を求めています。
業種、業界によっては、人手不足が慢性化している業界もあります。
具体的には飲食業界、介護業界、保育関連は人手不足と言われています。
どの業界も同じなのが「人」に対するサービス業だということです。
つまり現代、ニーズの高い業界が人手不足という現状なのです。どの業界においても、雇用条件は厳しい状況であり、重労働ということから仕事として継続するのが難しいという一面もあるようです。
特に現在、「フリーランス」と聞くと、エンジニア職のフリーランスの方は代表的な業種と言えます。
現在でも技術者不足が嘆かれており、人材不足の業界の1つとも言われています。
さらに近年では、前述した保育士でもフリーランスとして働く人が増加しているのです。
エンジニアと保育士のフリーランスの増加の事情は異なります。
エンジニアの場合、スキルに見合った技術者を求めていることが多く、案件単位やプロジェクト単位での人の移動があります。
一方、保育士の場合の事情は、それとは全く異なる事情があります。
保育士の仕事としては、幼稚園や保育園などフルタイムで務める場合の重労働により耐えきれないという事情からフルタイム勤務を離れる方が多いようです。
保育士さんの仕事は、想像以上にハードなようで勤務時間の長さ、仕事の多さが問題となっています。
その為、体力のある若いうちにしかハードな仕事をこなすことができないという現実的な問題もあるようなのです。
そのような事情から保育士資格を持っている人が、パートタイム的に働けるフリーランスという形で仕事をしているというわけです。
様々な事情と時代の流れもあり、「フリーランス」という働き方が推奨されているのです。
国策と働き方とマーケティング②【働き方改革は、本当に国策なのか?】
「国策と働き方とマーケティング」というテーマで2つ目に取り扱うのは「働き方改革は、本当に国策なのか?」です。
働き方が多様化していることが現実ではありますが、多様化に関係なく企業や市場が労働力を求めていることもまたフリーランスで働く人を増加させている要因ともなるのです。
企業にしても、自社の社員だけでは業務を遂行できないという事情があり、フリーランスの人材を活用したいというのも現実なのです。
そういう意味では、企業とフリーランス(個人)は、持ちつ持たれつの関係なのです。
つまり労働力を求めている事実というのは、何も変わらないわけです。
インターネットの発展により「仕事」のあり方は、様変わりしました。
グローバル且つスピーディー、仕事の範囲もボーダレスとなってきました。
またオンラインでのミーティングなどによりタイムラグなしにプロジェクトを進めることになりました。
そのような環境の整備は、業務遂行をより加速させていくことになりました。
ビジネスの展開方法が変わることによって、マーケティングにも当然影響を及ぼします。
現在、マーケティング活動の手段としてWebマーケティングを活用しない手はありません。
Webマーケティングもまた情報伝達には高速化で拡散性に優れたマーケティングツールと言えます。
コストをかければかけるほど、成果として現れるやすいのですが、コストを低く抑えてはじめることも可能なのです。
企業自らが大々的なマーケティング戦略を打ち立てて積極的なアプローチをするケースもあれば、企業からの発信は極力抑えフォロワーによる情報発信により情報拡散するケースもあります。
このような情報拡散は何も商品やサービスのみのマーケティング活動に影響を及ぼしているわけではなく、働き手を求めることに対しても影響を与えています。
人手不足が嘆かれている現代ですが、実際には人手不足ではなく人材不足であるのが事実なのです。
企業は、自社の社員ではこなせないタスクをこなせる人材を必要としているのです。
企業と労働者という関係は従来の雇用関係とは全く異なり、互いに補填しあう関係を構築していくものとなり、今後はこのような自立した関係が増々、拡大していくと思われます。
「フリーランス」とは、「個人事業主」となります。あくまで個人責任となる「フリーランス」は、法的にも社会的にも弱い立場であることは間違いありません。
しかし現在のリアルな現実では「企業」と「個人」のパートナーシップという関係は大きく変化しています。
結局のところ、企業自体も「フリーランス」という「個人」に頼っているのですから企業としても「フリーランス」という立場の労働力に歩みよる関係も必要なのです。
結局のところ、このような「働き方」の多様化を生み出したのは、「働き方改革」によるところが大きいです。
「働き方改革」による国民の意識を変えたことは、間違いありません。また女性の積極的な社会進出を促しているのもまた国家主導と言えるでしょう。
結果的にこれらの改革は、国策と言っても過言ではないでしょう。
国策と働き方とマーケティング③【企業と個人との関係】
「国策と働き方とマーケティング」というテーマで3つ目に取り扱うのは「企業と個人との関係」です。
現在、既に働き方は多様化しています。それを主導したのが国家そのものであることは間違いありません。
多様化した働き方や新たな雇用関係に対し、現実の求人は、より敏感に反応しています。
1つの企業に対しても「外部」と「内部」というボーダーラインも非常に曖昧なものとなっています。
そのような動きは、さらに「フリーランス」という形を増加させることになります。
現在、ビジネスの進め方としてプロジェクト単位での体制を構築していることが主流となっています。つまり、そのタイミングで必要なニーズに基づいたビジネス展開が行われているということです。
これはスピーディーに変化する世の中と合致しているのです。マーケティング活動も同様な動きとなっています。
このような社会の変革は、むしろ時代のニーズに合わせた変化ととれ、自然のことなのです。
今後も時代のニーズによって様々なニーズや意識も変わっていくでしょう。今はまだ、その初期段階とも言えます。
前述のように「働き方改革」を主導しているのは国家であり、働き方の変化は国策とも言えるものです。
変化に対してルールを変えるには、国が基準となるわけですから最終的には国が関与し決定しなければなりません。
実際に「法」として成立させるには時間がかかります。その為、現在の状況とは「差」が生じることが多々あります。
「働き方改革」により多様化した結果、フリーランスが増加していますが、フリーランスは弱い立場てあることは間違いなく、法律としても十分に保護されているわけではありません。
「働き方改革」を提示しつつも、弱者を増やしているようでは、余りにも無責任と言えます。
そのことから弱者を保護する為には、雇用法制の見直しが高まってくるわけです。
社会保障制度そのものの仕組みも時代のニーズに合わせ変革の時を迎えているのです。
現在の社会保障制度は「雇用関係」ではない場合は、どのようになるのでしょうか。
企業とフリーランスが契約する場合、雇用関係ではない為、商取引にが基準となります。
フリーランスという立場での権利を守る法としては、「下請法(下請代⾦⽀払遅延等防⽌法)」があります。
今後は、雇用か非雇用に限らない社会保障のルール付けを考慮していく必要がありそうです。