介護施設を管理している方にとって、マーケティングの考え方や方法を取り入れた施設経営はとても大切なことです。どのように集客をし、費用対効果を最大化するか？今回はマーケティングを効果的に実践する方法をおしらせします。
目次
介護施設にもマーケティングは必要！最大効果を生む集客手法とは！？
介護施設を管理している方にとって、マーケティングの考え方や方法を取り入れた施設経営はとても大切なことです。
福祉施設は、近年ますます競争が激化しているので、このような市場原理を取り入れた考え方に基づいたスマートな経営を行わないと、競争に負けてしまいます。そこで今回は、介護施設の経営について、どのようにマーケティングの考え方や方法を取り入れるか、より実践的なことをお話します。
介護施設のマーケティングの考に基づく課題解決
介護施設においては、マーケティングを適切に実施することが大切です。
例えば、サービス料金を支払ってくれる利用者のターゲットを明確化した上で、顧客がサービス利用を促進していかねばいけません。
そして、どのように課題解消をしていくのかを考えることです。
ただし、ここで重要となるのが、介護のようなヒューマンサービスの場合、必ずしも科学的な証拠が正しいとも限りません。
そしてサービスの機能的価値だけでなく、情緒的価値、つまり利用者の情動に訴える価値、例えば満足度などが重要となります。
介護における付加価値の創出
マーケティングの考え方で最も重要だと考えられているのが、付加価値の創出です。基本的な考えとしては、価値が利用者の方にきちんと伝わるには、次の2つがメインの付加価値となります。
知覚品質の向上をして、価値を高める
一つは、知覚品質です。知覚品質は、有効性、安全性、簡便性、経済性の4つがあります。
これを介護施設に当てはまると、有効性は、どれだけ高齢者の方の体の機能や健康に施設が寄与できるのかということになります。たとえば、食事メニューやリハビリ、療法、デイケアなどを併設している施設もあります。
安全性
二つ目は安全性です。
安全性は、高齢者の方が安心して施設で生活ができるように、
- 段差がないか、手すりはすいているかなどの設備のバリアフリーがあるか？
- スタッフの方の見守り体制性があるか
- 看護師は常在しているか
- 連携している医療機関はあるのか
などがあります。あるいは、安全設備などがきちんと設置されているかなどの緊急体制の整備もあります。
簡便性
三つ目は、簡便性です。
これはいろいろな意味がありますが、施設内にいろいろなアメニティがあったり、交通の便なども含まれます。便利なアメニティがあることで、生活が豊かになり、便利さを感じることでしょう。また、交通の便が良ければ、家族のお見舞いなども行ってもらえるので、必要な物品も調達してもらいやすいです。
経済性
4つ目が経済性です。つまり利用料が適正かということです。最近は、入所前にいくつかの施設をまわって、しっかりと価格の比較を行っている利用者の方が多いので、シビアに判断されるでしょう。
感覚品質を高め、精神的な満足感を高める
もう一つは、感覚品質です。感覚品質には、共感性、安心感、期待値、満足感が含まれています。
共感性を高める
共感性では、入居者同士の仲が良いかとか、スタッフとのコミュニケーションが十分かなどがあります。仲間やスタッフとの共感度が高いことは、とても大切です。
安心感
二つ目は、安心感です。これは例えば、知っている人や入居しているとか、地元の施設であるということが安心感の元となります。あるいは誰かの紹介で入居したとか、ケアマネさんから紹介されたということも安心できることでしょう。
期待値を高める
三つ目は、期待値です。例えば、もしかしたらここなら良くなるかもしれないというような期待値や、ここなら楽しく人生の最終段階を過ごせそうだということも期待につながります。
満足感を高める
四つ目は、満足感です。これは、ささいなことですが、食事が美味しい、お風呂に入れてもらえる、施設が清潔、スタッフの人が新設など、細やかなことでも満足感をあげることができます。
介護施設における集客のターゲティング
介護施設で大切なことは、より明確にターゲットを絞るということです。特に健康業界などにおいても同じですが、健康に興味がある人にターゲットを絞り込むことで、販売意欲があがり、商品購入力が促進しました。いくら販売戦略をしても、健康に全く興味がない人にいくらプロモーションをしてもあまり意味がありません。
そこで、介護施設でも同じことが言えます。先ほどご紹介しましたように、より介護を求めている層やその家族に的を絞ってプロモーションしていくことが有効です。
介護を含む健康市場のターゲティングはどうすればいいか？
介護を含むヒューマンサービスや健康市場では、このようなマーケティングの基本理念がとても大切です。国の政策でも、厚生労働省は、ヘルスプロモーション（健康増進活動）を目的として病気を減らすには、まずは予防活動が大切と言っています。そのため、ヘルスケア市場では予防効果の高い、サービスや商品が推奨されています。
このような取り組みは、市場では大変活発に行われていますので、是非介護施設でもこの考えを取り入れていきましょう。