日本全国どこに行ってもあるのが「コンビニ」です。コンビニが日本に登場してからというのも、私達の生活の中では、日常になくてはならいものとなりました。
そんなコンビニ業界のマーケティング戦略について迫ってみます。
というわけで今回は「簡単にわかるコンビニ業界のマーケティング戦略」というテーマで詳しく解説致します。
簡単にわかるコンビニ業界のマーケティング戦略①【顧客ニーズに対応する柔軟性】
いつでもどこでもどんな時にもあると便利や「コンビニ」。今では我々の生活に強く根付いています。
コンビニは、そもそもアメリカ発のビジネスモデルを取り入れた形で日本に登場しましたが、その後は、日本独自のマーケティング戦略により、本家とは違った日本固有の戦略で、その勢力を拡大させていきました。
コンビニのマーケティングターゲットとなるのが、半径約800メートルと言われる小商圏です。
この為、マーケティング戦略としても狭いエリアの顧客をどう掴むか?というのがポイントとなっています。
しかし、近年ではコンビニは様々なスポットに登場しており、顧客シェアの獲得もより様々なニーズに対応するようになっています。
近年のコンビニの出店場所としては、駅の構内でのミニコンビニ、オフィスビル内、総合病院内、高速道路のサービスエリアなど集客が期待できる場所にもコンビニは、進出するようになりました。
例えば従来のサービスエリアであれば、運営は地元の企業が行っていたこともあり、地元ならではのお土産品質やフードが取扱れていました。
しかし、地元のフードではなく旅行や旅先などに出掛けた際にも、普段食べているものを食べたいとかなる人が多くいるのが現実なのです。
また病院内にあるコンビニは、入院や患者用の商品を多く揃えるなど、出店場所のニーズに合わせ柔軟に対応しているのです。
ということで、「簡単にわかるコンビニ業界のマーケティング戦略」はじめに説明するのが「顧客ニーズに対応する柔軟性」です。
コンビニのマーケティング戦略の凄さとは、顧客ニーズへの対応の変化なのです。
本来、コンビニは生鮮食品を扱わないミニ・スーパーのような存在でしたが、おにぎりやサンドイッチ、お弁当、お惣菜、ホットスナック、ドリンクなど様々な商品を取扱う試行錯誤の繰り返しによって、現在のスタイルを築き上げたのです。
つまり顧客ニーズに合わせた時代に即したマーケティング戦略を迅速に実行できるのがコンビニとも言えます。
例えば、カフェ文化を更に浸透させたのが、1杯100円で飲める、コンビニのドリップコーヒー、タビオカブームとなれば、店頭でコンビニのタピオカドリンクを買うことだって出来ます。
このように顧客ニーズに対応する柔軟性が、コンビニの市場規模を拡大させて行った要因となるのです。
業界全体の年間の売上高、約6兆9千億円。店舗数は約4万3千店となっていますので、その規模の大きさがわかります。
簡単にわかるコンビニ業界のマーケティング戦略②【固定客の割合の多さ】
「簡単にわかるコンビニ業界のマーケティング戦略」2つ目に説明するのが「固定客の割合の多さ」です。
コンビニのマーケティング戦略を知るためには、コンビニの業態の基本を知ることが必要となります。
コンビニマーケティングを考える上では、やはりターゲットとなる「顧客」の特徴を知ることになります。
コンビニの顧客となるのは、いわゆる「固定客」なのです。
この「固定客」は、週に1回以上コンビニに行く顧客のことです。
実はこの固定客の割合は、およそ80%と割合が高いのです。
コンビニの1店舗の平均客数や約900人とされており、小売店としては、やはりコンビニの強さは明確ですが、その内、固定客が8割というのは他では見られないような高さとなります。
これは小商圏をターゲットとするコンビニならではの業態の現れです。
住宅地のコンビニであれば、自宅から徒歩10分以内のコンビニや、通勤・通学で使う駅構内のコンビニ、オフィスビルにあるコンビニなど、個人の生活エリアによって実は使うコンビニは、ある程度決まっているということです。
そしてこの固定客に合わせた形や時代のニーズによって、取扱う商品構成も変化しています。
以前であれば、酒やたばこ、雑誌、加工食品などが売上的に多くを占めていましたが、近年ではおにぎりや弁当、麺類などの中食の売上が伸びています。
中食とは、すぐ食べれて持ち帰り家中で食べる食品となりますが、これも時代の変化の現れでもあります。
近年は晩婚化、非婚化の影響により単身世帯が増加傾向にあります。その影響から働き盛りの独身男性が夕食などをコンビニ弁当などを購入する中食のニーズが高まっています。
コンビニマーケティングの基本は、各個人の生活圏内の近くにある為、固定客をターゲットとしたマーケティング戦略が必要となるのです。
その為、出店先やエリアによって少しずつアプローチが異なった顧客ニーズに合わせたコンビニが存在しているというわけです。