「ヒーロー」は、子供だけでなく大人にも必要なもので、夢と勇気、希望を与えてくれ正義を教えてくれます。そんなヒーローがビジネスとして成り立っています。
今回は、ヒーローキャラクターの中でも昔から存在感を放つ「仮面ライダー」を例としてヒーローが生み出すキャラクター商戦、営業戦略を紐解いてみます。
「仮面ライダー」の存在
「ヒーロー」というのは、大人であっても子供であっても誰の胸にも存在するもので「ヒーロー」の存在は、人によって異なります。
例えば、身近にいる人であったり、自分の親や兄弟だったり、スポーツ選手だったり現実にヒーローと思える存在の人がいます。
そして実際には、存在しない作られたヒーローも存在します。そんなヒーローとして長年人気があるのが「仮面ライダー」です。
「仮面ライダー」がはじまったのは、今からおよそ48年前、1971年のこととなります。歴史のあるヒーローキャラクターです。
そんな仮面ライダーの最新作の制作発表が2019年7月に行われました。放映開始は、2019年9月から新シリーズとしてスタートします。
これまで長年に渡りシリーズ化されてきた仮面ライダーシリーズですが、今年も引き続き新シリーズの制作が継続され、その人気が不動のものだと実証されています。
「仮面ライダー」は、昭和から平成という2つの時代に及んで人気を博してきたヒーローキャラクターです。昭和ライダーシリーズ、平成ライダーシリーズと区別され現在まで続いています。
平成から令和に時代が変わった今年も引き続き新作のライダーが制作されることになりました。今年のシリーズより、新たに令和ライダーシリーズとなり、3つ目の時代にも存在感を放つことになったのです。
そんな人気シリーズ「仮面ライダー」ですが、昭和から平成にかけては、一時シリーズが中断していた時代があるのです。
昭和ライダーは、人気のピークを迎えたことにより、シリーズそのものが一旦終了となります。そして昭和ライダーシリーズ終了から10年後の平成に入り平成ライダーシリーズとして復活を遂げたわけです。
平成ライダーシリーズは、開始から現在まで20作にも及ぶシリーズ化となるほどの人気ぶりで、昭和ライダーを完全にしのいだ人気となりました。
今ではすっかり定着している「ライダー人気」にも紆余曲折の時代があり、低迷期を乗り越え現在の令和へと繋がっているのです。
平成仮面ライダーシリーズが人気の理由と昭和ライダーシリーズとの違い
平成ライダーシリーズは、20年続きシリーズも20作連続で続くなど昭和ライダーを超えた人気シリーズとなりましたが、その人気の秘密とはいったいなんでしょうか?
エンターテイメントとしてのコンテンツとしては、まるでディズニー作品の様に長期に渡り人々から愛される非常に優れた物と評価できるでしょう。
平成ライダーシリーズの魅力は、映像コンテンツとしてのクオリティの高さとヒーローとしてのキャラクターの定着が成功の鍵となります。
全てにおいて昭和ライダーと異なるのが、平成ライダーシリーズの特徴です。もちろん制作時期や時代背景の違いによる影響も作品作りにおいては、大きく関わる1つの要素です。
単純に平成と昭和で違うのは、まず技術面での違いがあります。昭和と平成では撮影機材や撮影及び偏執技術まで全く異なります。
平成ライダーシリーズでは、映像的にもハイクオリティな映像作品として制作することができ、よりリアリティにより派手な仕掛けやアクションを行うことが可能となりました。
現代の映像作品のほとんどは、VFXなどの映像技術を作品に導入しています。その為、迫力ある映像を作り出すことができることから映像作品としての見応えも十分です。
そして昭和ライダーは、いわゆる「子供番組」として作られていましたが、平成ライダーでは様々な主人公の人間ドラマを描くことでストーリー的にも大人がみても十分面白い作品になっています。
映像面での美しさも大人が見ても十分なエンターテイメント性があるのです。
また、視聴者を飽きさせないスピーディーなストーリー展開もあります。ミステリー的な要素もあり、単純に見ていても連続物の次回が気になってしまう展開にいつの間にか引き込まれます。
そして、もう一つの大きな戦略がメディアミックスです。仮面ライダーというコンテンツを元に様々なメディアでの展開をしています。
例えば、映画、DVD、インターネット、ゲーム、イベント、玩具などなどあらゆるメディアに拡散しビジネスとしては、かなり大きな売上となります。
ヒーローキャラクターとしての「仮面ライダー」の基本フォーマットは既に完成されており、実は昭和の最初のライダーから基本スタンスは全く変わっていないのです。
基本フォーマットにその時代なりのエッセンスを加えたことによって一新されるという定型フォーマットは、もはや無敵と言えるでしょう。