現代ビジネスにおいて、マーケティングはすでに必要不可欠な要素となっています。
マーケティングは顧客ニーズに応えることが最大の目的となりますが、今後は、さらにその先のニーズを見据えたマーケティングを行う必要が出てきています。
というわけで今回は「アフターコロナのマーケティングは、顧客主義から人間主義へ」について詳しく説明致します。
アフターコロナのマーケティングは、顧客主義から人間主義へ①【デジタルが生み出す負の産物】
「アフターコロナのマーケティングは、顧客主義から人間主義へ」ということで1つ目に取り上げるのは「デジタルが生み出す負の産物」です。
今、世界は急速なデジタル化の発展がさらに増しています。
そのきっかけとなったのは、2020年を境とした新型コロナウイルス感染拡大の影響となっています。
日本国内においては、情報化社会の幕開けとなった2000年、当時はIT革命と言われていた時代でした。
当時も既にインターネットはありましたが、現在ほど高速ネットワークは整備されておらず、情報量やコンテンツのクオリティという意味でも今とは、比べものにならない状態でした。
それから20年以上が経過し、さらなるデジタル化へとシフトしています。
グローバル規模な情報流通は、一気に加速となり、コロナショックにより、その加速度は一段とスピードアップしたのです。
そのような様々な環境は、当然ながらビジネスそのものを大きく変えていくことになり、企業においてのマーケティング活動を大きく変えていくことになりました。
ウェブやSNSによって、一般消費者に対しリリースされた情報は、一瞬にして拡散するわけですが、実際にターゲットとする顧客(消費者)に対し、メッセージが確実に届くわけではありません。
情報過多の時代により、ネット上に情報そのものはオープンになりますが、それを受け入れるかどうかは、ユーザー次第となるのです。
そのため、企業が行うマーケティング施策は中途半端なものでは、効果は薄れてしまい、すぐにユーザー(顧客、消費者)には、その薄っぺらさは見抜かれてしまいます。
なぜなら、消費者自身もリサーチしており、日常的に行っているリサーチ力は日増しに高まっているからです。
これを可能としたのは、スマートフォンの登場。
スマートフォンによってインターネットとユーザーの距離を確実に縮めたと言えます。
スマートフォンは常にオンラインの状態であり、いつでもどこでも情報を取得し発信することができるからです。
例えば、あるメーカーの営業マンがこれまで通りの営業を行っていたとしても、プロの営業マン以上に豊富な知識を持った一般消費者というのは多いものです。
知識不測の営業マンであれば、顧客のほうが多くの情報を得ていて、よく物事を知っている、なんてケースはありえるのです。
いくら営業マンが自社の商品に詳しいと言っても、一般消費者は、他社の商品も含めて商品を検討しており、それ以上に豊富な知識を持っている場合があるからです。
営業マンが一般消費者に太刀打ちできないようでは、営業失格ですし、その企業に対しての不信感も消費者には芽生えてしまうのです。
こうしたことの1つのきっかけが、1つの企業の信頼感を失わせてしまう要因となってしまうのです。
営業担当者としては、これまで以上の広い範囲の豊富な知識が必要となるのです。
もちろん自社製品だけではなく、他社の製品を含めた情報取得も可能とし、自社のプロダクトのみをアピールするわけではなく、市場全体と比較し公正に判断することが必要とされるのです。
日常においてのオンライン化の加速は、消費者の購買行動を無意識的に変化させていくことになるのです。
消費者がある商品を購入する場合にも、消費者は実際に購入する前にリサーチする事が当りとなってきました。
どの商品が自分のニーズにとってマッチしているか、そしてどこで購入すれば最も安く購入できるかなど、様々なリサーチをしています。
このように消費者が1つの商品を購入するまでには、購入までのプロセスというのが生じるようになったのです。
企業としては、中途半端な施策やセールスプロモーションは、消費者にはすぐに、その本質を見抜かれてしまうということになるのです。
アフターコロナのマーケティングは、顧客主義から人間主義へ②【これからのマーケティングは人間と向き合うこと】
「アフターコロナのマーケティングは、顧客主義から人間主義へ」ということで2つ目に取り上げるのは「これからのマーケティングは人間と向き合うこと」です。
企業が自社の商品やサービスをアピールするためには、様々な施策やプロモーションにより認知度を広めていくのですが、プロモーションを躍起になってすれば、それでよしという時代はとうに過ぎています。
人によっては、マーケティングそのものの認識が異なることも多々あり、マーケティングは、宣伝、プロモーションだと勘違いされている場合もありますが、それは間違っています。
プロモーション偏重型のマーケティングというのは、既に時代遅れと言ってもよいでしょう。
確かに自社の商品やサービスの認知度が高まれば、売りやすくなるのはわかります。
実際にはセールスやプロモーションではなく、ユーザーの根本的な欲求を満たしてあげることが真のマーケティングの目的なのです。
つまり企業は顧客に対し満足感を与え、成功体験を植え付けるような、新たなマーケティングを実践していく必要があるのです。
物があふれる時代において、消費者は欲しい時に欲しい物が、何でも簡単に手に入る時代なのです。
スマホからポチっとするだけ、翌日には家に届くという便利さがあります。
物理的なものだけでなく、ゲームや音楽、映画などの動画などのメディアコンテンツは、ダウンロードすれば、すぐにでも手に入るわけです。
そんなデジタルテクノロジーの恩恵に私達は、いつでもどっぷり浸かり、私達の日常生活を知らぬまに変えていきました。
デジタル化の波は、放っておいても高まっていくばかりですが、コロナショックにより、さらに変化は加速するようになりました。
変化の大波は、一般消費者に対し様々な利便性を提供しましたが、その便利さ故に消費者ニーズは、増々細分化していったのです。
デジタルシフトがさらに進み、テクノロジーが進化し続けるなら、それに応じてよりパーソナライズされたニーズへ向かうことになるのです。
パーソナライズされたニーズに向かうならば、企業としてはニッチなニーズを見つけ出そうとし、新たな企画を生み出すわけですが、安易な施策は、すぐに消費者に見透かされ見向きもされないようになり、顧客からしたら煙たがられるのが実情です。
デジタル化によるメリットとは、相当数ありますが、思わぬ負の要素というのを生み出してしまう可能性もあるので、企業としては、注意が必要です。
マーケティング的にとらえれば、従来の「顧客」を対象としたマーケティングから、さらにレベルアップし、「人間」に対するマーケティングへと、そろそろ転換していく必要があるのではないでしょうか。
消費者行動というのは、常に変わっていきますので、顧客ではなく人間としっかり向き合う必要があります。
アフターコロナのマーケティングは、顧客主義から人間主義へ③【成長するために行うこと】
「アフターコロナのマーケティングは、顧客主義から人間主義へ」ということで3つ目に取り上げるのは「成長するために行うこと」です。
新型コロナという時代において、様々なキーワードが生み出され、それを受け入れてきた私達です。
日常において新たなスタンダードをとらえるならば、ソーシャルディスタンスというスタンスが、デジタル化が進むリアルな対人関係を遠ざけているようなニュアンスがあると受け止めざるをえません。
これをビジネスをに置き換えるならば、デジタルではなく、やはり向かう先は人間なのです。
デジタル化が生み出す波に飲まれないよう、人間らしいをよりフューチャーし、価値を提供していくことが大切なのではないでしょうか。