オンラインでもオフラインでも、いつでも何でも手に入り物が溢れるそんな時代。顧客としては、様々な選択肢があるわけですが、そんな中、多くのファンがいるのが「IKEA」です。
というわけで今回は「IKEAに学ぶマーケティングの成功術」について詳しく説明致します。
IKEAに学ぶマーケティングの成功術①【顧客を魅了するIKEA】
「IKEAに学ぶマーケティングの成功術」というテーマで1つ目にふれるのは「顧客を魅了するIKEA」です。
情報社会の現代において、様々なビジネス戦略があり、いかにして多くの顧客を取り込むのかというのが、各企業の多くの課題と言えます。
消費天国の現代社会においてユーザー(顧客)が何を求めているかをいち早く知り、取り入れることが企業にとっては、実に大切なのです。
顧客ニーズを敏感にキャッチしいち早く対応することが、顧客からの信頼を得てトレンドを形成していくのです。
変化の激しい時代において、移り変わりが激しい世の中において、世界中から支持を受けている小売業者が、今回取り上げる「IKEA」です。
ご存じの方も多数いらっしゃるかと思いますが、皆さんはIKEAを訪れたことはありますか?
IKEAを一度でも訪れたことがある方ならわかるのですが、一歩店内に足を踏み入れると、その広いスペースに展示された商品と、見るからにオシャレなレイアウトとお店作りの雰囲気に飲まれてしまいます。
正にIKEAワールドと言われる世界に魅了されてしまいます。
IKEAは、家具小売業者ということですが、単なる家具屋とは、全く異なった場を提供しています。
買い物に行っているのに、まるでアミューズメントパークに出掛けているような、そんな雰囲気にさえ飲まれてしまいます。
これまでの日本のいわゆる「家具屋」のイメージで言えば、同じ種類の家具を1つのコーナーとして、1つの場所にまとめた家具屋然としたレイアウトが一般的でしたが、IKEAのレイアウトは全く違います。
日本に存在するIKEAの各店舗も広いのですが、その広さを活かした見るものを魅了するディスプレイ展示がされているのです。
IKEAの独特の商品展示方法ですが、家具に合わせたモデルルームを作成し、そこにIKEAの商品を展示するというスタイルなのです。
つまり、これはこんな部屋には、こんな家具がマッチしますよという提案とイメージをわかりやすく、具現化した形となっているのです。
家具を置いた部屋をイメージしやすい形で、顧客の創造力を増すと同時に、部屋そのもののトレンドを提案することで、家具という商品のみならず、ライフスタイルというトレンドを形成しているのです。
IKEAが工夫しているのがディスプレイの見せ方だけではなく、ディスプレイする順番も考慮されているのです。
まず、最初に高額の商品をモデルルー厶と一体化した世界観を顧客に見せることで、IKEAの世界にぐっと引き込みます。
その後で、「小物」など、生活によりそう便利グッズや必需品、価格的に安価なものを見せるというスタイルをとっています。
これは、見せ方1つで商品価値をさらに高めるということと、顧客をスムーズに自社ブランドの世界観に導くという明確なコンセプトがあるからです。
先にも述べましたが、IKEAの店内は非常に広く、さながらアミューズメントパークのようであり、じっくり商品を見ようとするならば、ゆうに2、3時間はかかるほどです。
その時間は、驚くほど早く、時が過ぎるのを忘れそうになってしまうほどです。
ここが家具の小売店だというのを、忘れてしまう方も多くいらっしゃるでしょう。
IKEAは、皆さんもご存じの通り日本企業ではありません。
スウェーデン発の世界最大の家具販売店であり、ヨーロッパをはじめ北米、アジア、オセアニアなど世界38カ国とワールドワイドに広がっているのです。
IKEAに学ぶマーケティングの成功術②【ブルーオーシャン戦略】
「IKEAに学ぶマーケティングの成功術」というテーマで2つ目にふれるのは「ブルーオーシャン戦略」です。
IKEAの人気の秘密は、先にふれたような独特な顧客を魅了する店鋪作りの他、商品そのもののデザイン性の高さ、そして低価格というのも1つの魅力です。
商品そのものに自信があることは、確かですが、実際にIKEAの店鋪に訪れた時の楽しさを感じるのは、レストランやキッズルームなどもあり、来る者を楽しくさせる要素があるからです。
単なる家具の小売店というイメージでは、収まりきれないのです。
買い物が出来て、食事ができれば、広い店内を1日かけてじっくりと堪能することができます。
店鋪作りは、アミューズメントパークとしての「場」を提供しているとも言えます。
来店型店鋪に多いて大きいのが、いかにしてお客様を呼ぶかにかかっています。
お店は、お客様に足を運んでもらってこそ価値が高まります。
そうした中、IKEAが顧客をお店に導くにあたって明確にしているのが、ターゲティングです。
いかにしてターゲット層に対して「おもてなし」をしていくかを常に意識しています。
IKEAがターゲットとする顧客とは、どのような人達なのでしょうか。
ターゲットは、若いファミリー層を狙っています。
まだ、お子さんが小さく、パパ、ママも若い年代です。
そうしたファミリーを強く意識したようにIKEAでは、4歳から10歳を1時間無料で預かってくれるキッズルームがあります。
これは、若い夫婦がじっくり買い物を楽しめるような、おもてなしの心です。
確かにこのような気の利いたサービスを展開する家具屋は、日本にはありませんでした。
IKEAのお店作り、そして集客方法としては、ただ単に家具を買いに来た顧客だけをターゲットにしているわけではありません。
訪れてくれた顧客1人1人が楽しめるための施設としてのサービス提供をしており、これまでの家具屋の概念を完全に覆しています。
他社との圧倒的な違いを見せ、独自路線によって差別化をはかることに成功した実にわかりわすいマーケティング戦略の実例と言えるでしょう。
IKEAのマーケティング戦略を一言でまとめると、「ブルーオーシャン戦略」と言えます。
その唯一無二の存在感によって、業界では正に一人勝ち状態なのです。
IKEAに学ぶマーケティングの成功術③【保有心理】
「IKEAに学ぶマーケティングの成功術」というテーマで3つ目にふれるのは「保有心理」です。
具体的にIKEAのマーケティング戦略としての「ブルーオーシャン戦略」とは、いったいどのようなものなのか?
IKEAの商品自体にスポットをあててみると見えてくるのは、商品そのものが他社を圧倒しているわけではないということです。
確かに家具そのもののデザイン性は高く、オシャレな商品が多いのですが、デザイン性だけでみれば、デザインが突出しているわけでもありません。
また品質的にみても、最高品質というわけではありませんが、コスパは良いのです。
商品そのものを正当に評価するならば、他社を圧倒しているわけではなく、IKEAらしさはあるものの、それなりの商品を提供しています。
このような評価をするたIKEAフリークの皆さんには、怒られそうですが商品そのものは突出しているわけではなく、むしろ面倒な一面もあります。
なぜなら、IKEAの商品は自ら組み立てる必要があるからです。
これは、顧客にとっては、非常に手間だと感じる場合もあります。
そう、IKEAの家具というのは、「組立式家具」なのです。
それこそ、完成品を買えば顧客にとっては、楽だと感じる場合もありますが、IKEAが注目しているのは、顧客の「保有心理」だと言うことなのです。
つまり、顧客自らが組み立てる工程に対し、自ら投資をしたという感情を作る仕組みというわけです。
IKEAの商品に対する本質的マーケティングマーケティング手法は、実は「保有心理」なのです。
これだけ物が溢れ、何でも手に入る時代。
企業は顧客の興味を引くために様々なマーケティング手法を行い、サービス過剰とも言える、そんな時代において、あえて「組み立て」という手間を取らせることもIKEAのこだわりであり、明確なブランドコンセプトなのです。