折角コストと時間をかけて人材を集めるときに最も心配なのが、会社とその人のミスマッチです。適切な人材を見つけるこんなポイント、見逃していませんか?
しっかりとした会社に合う人材を見つける方法を伝授します!
目次
会社に合う人材を見つける方法
募集の手段は複数使うこと
昔ながらの企業で特にありがちなのが、人材募集のツールをハローワークだけに限っているケースです。
決してハローワークが人材募集に適さないと言うわけではありませんが、最近では就職活動を進める際、ハローワークはほとんど頼らず、自分で民間の求人サイトを見て応募してくる人の方がむしろ多いと考えた方が無難です。
特に若い人材を採用する場合、いわゆる「ごく普通」の人材を求める方法としては、ハローワークよりむしろ大手の求人サイトや転職サイトの方が有効でしょう。20代の若者の多くは、「ハローワークは失業保険をもらうところ」と割り切って考えています。
履歴書をチェックする視点を変えること
昔から履歴書の字には人格が表れると言われます。
たしかに、せっかくの履歴書を乱雑に記入してきたり、誤字だらけで提出して来たりする人は「自社に求める人材」としては適切ではないため、応募者をふるいにかける方法の一つとしては有用かもしれません。
ですが、毎日の業務を思い出したとき、手書きで作成した書類をお客様に手渡す機会がどれだけあるでしょうか?これから採用する人材は、字がキレイな人よりもむしろ「履歴書」というある程度フォーマットが決まった書類を正確にパソコンで作成できる人の方がふさわしいのではないでしょうか。
もし履歴書をパソコンで作って送ってきた応募者の方がいたとしても、それだけで不採用にするのはある意味「チャンスを逃している」かもしれません。
まずはこの2つのポイントを押さえた上で入社志望者を集めたら、いよいよ面接です。
面接で注目するべきは「志望動機」「退職理由」だけではない
実際に応募者と面接をするときには、まずほとんどの担当者の方が「なぜこの会社を志望したのか」、中途採用の場合は「なぜ前の会社を辞めたのか」という質問をするはずですよね。
もちろんどちらも不可欠な質問ですが、応募者もそれを聞かれていることは分かっています。当然どのように答えるか準備をしてくるはずですし、角が立たない言い方を工夫します。
ですので、
たとえば「新しい業界にチャレンジしてみたい」という志望動機に対しては、
- ではなぜこの業界なのか
- なぜ同業他社ではなくこの会社なのか
- なぜ同じ業界にいたくないと感じたのか
などといった質問が想定されます。
これらの質問にもよどみなく答えられた志望者は「応募動機がしっかりしている」というだけではなく、「目的達成のための準備をしっかりできる」人材だということにもなりますので、どの候補者を採用するか判断するときの基準のひとつになります。
社員の意見を聞きながら採用者を決めること
面接でとても気に入った人材がいた場合には、迷わずその人を採用したくなるのは当たり前ですが、「長く勤め続けてくれる人材」を見ぬくためには、実際に勤続している社員からの視点を取り入れて判断するのが合理的だと考えられます。
既存の社員も新入社員も互いへ気を使う羽目になってしまい、業務の効率が下がる可能性は高いですよね。配属予定の部署にマッチしそうな気質の候補者かどうかその部署の担当者に確認するだけでも、ミスマッチを防ぐことは十分に可能です。
また、見落としがちながらとても有益な判断基準を持っているのは「候補者にお茶を出したスタッフ」です。
自分の面接の合否を左右するスタッフに対して候補者が笑顔でしっかり応対するのは当たり前ですが、お茶出しのスタッフに対しては油断した一面を見せてしまうことが意外と少なくありません。全員へのお茶出しを同じ社員に担当してもらい、一通りの面接が終わったあと確認してみると、思わぬ意見が聴けることもあります。
以前勤めていた会社で実際にあったのが、人事部長が職歴ややる気いっぱいの態度を鑑みて採用しようと思っていた候補者について意見を聞いた時、「その方だけは私と一度も目を合わせなかったし、緊張していませんか?と尋ねても無反応でした」と返答された・・・というケースです。
そこで二次面接を設定し、職歴について再度よく聞いたところ、1回目の面接で聞いていた内容のほかに「今まで部下との人間トラブルで2回転職した」という思わぬリスクが発覚しました。担当者の目線だけで人を見抜くのは難しいことがよく分かる事例です。
雑談をしてみること
そして、1~4までを実践している担当者の方におすすめしたいのが、面接が終わったあとに「雑談」をすることです。
その内容は
- この面接が終わったら何をするのか
- 習い事はしているか
- 最近旅行に行ったか
など、本当にどんなことでも構いません。
用意していないことを聞かれるのは、ビジネスの現場ではよくある話ですよね。ところが、咄嗟に反応できずに黙り込んでしまう人や急におどおどしてしまう人が意外に多いのです。
「予定外のことに対応できる実務力」をカンタンに試せるのでおすすめの方法ですよ。