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会社の人事採用の際、どのような面接を行ってらっしゃいますか?
当社を希望した理由は、当社ではどのようにして行きたいですか?
良くある質問は応募される方も対策をしてきています。

そこで、敢えて答えにくい質問をどう答えるのか。
相手の反応は予想しない質問の反応を見るのも一つの手です。

面接で本音を聞く方法

サービス業に携わっている私達にとって求める人材は、お客様に対して誠実な対応ができ、また様々なお客様と関わる為に、その都度変わる対応にきちんと対応出来るかです。

そこで苦労した末に辿り着いた面接方法は、予想だにしない質問をする事。

応募者は思わず口ごもってしまいます。その時、本来の応募者の姿が見えてくるのです。

この方法を取ると考える能力も同時に垣間見えます。今まで行ってきた方法と改善した方法をお伝えします。

意思決定が見える前の面接方法(本音が見えない面接)

  • 「貴方は何故この会社を選びましたか?」
  • 「他社と当社が違う点はどのような点ですか?」
  • 「前職はどのような理由でお辞めになられましたか?」

実際私が応募者に質問をしていた内容です。当たり前の事です。

応募者はそう言った質問を想定し、準備をしているのです。

返答はほぼまるで用意されているマニュアルのような感情のない言葉と、似たような言葉です。

今まで質問をしていた内容で実際働いて頂いた人材は、マニュアルを読み、マニュアル通りの対応のみを行おうとします。更に自分で考えるという事を極力避け、上司の指示を必ず仰ぐようになります。

そして、様々なクレームや様々な問題に直面した時、対応力がつかずに自分には合わないと辞めていくのです。

何故良い人材と言われる人達の入社がないのか

採用後、実際に働き、暫く経った後に高確率で
「私はこの仕事に向いていません。思っていた仕事と違いました」
という言葉を聞きます。
そして、まだほんの一か月程で会社を去っていくのです。

その度に、上司からは

  • 「最近の若者は根性が足らん」
  • 「一か月や二か月程度でこの仕事の何が分かるんだ」
  • 「どうせどこに行っても務まらない人材なんだ」
  • 「なぜあんなすぐ辞めそうな人材を採用したんだ」

と言った言葉を多々向けられました。

その時は、正直そのような考えで私もおりました。

職場環境的には、福利厚生も整っており、従業員同士も仲良く、残業もほぼなく、まして給料は高いと言われている職場。

それなのに、辞めていくのです。

何が辞める原因なのかと、辞めていく人に聞いた事がありますが、多くは精神的に続かないという答えでした。

何故なら、観光地に携わるサービス業の為、少しの間違いがクレームに繋がり、それが少しずつ積もる事で耐えられなくなるのです。

次から気を付けてと注意を促しますが、観光地での問い合わせは人それぞれで、こちらが用意していない質問を多々される事があります。急いでいる観光客も多い為、少しお待ち下さいと分かる者に確認している間に時間は過ぎ、そしてイライラが募り、怒鳴られるのです。

長い年月をかけていけば、覚えてスムーズになるのでしょうが、それまでに心が折れてしまうのです。

これは当社の教育指導が悪いのか、それとも元々この仕事が向いていないのか。一体何が悪いのか苦悩の日々が続きました。

面接方法を白紙に戻した結果生まれた、採用方法

そして私が辿り着いたのは、そもそも面接の仕方が間違っているという事です。

面接の仕方が間違っているからこそ、当社が求めている人材が入社してこない、という答えです。ここに辿り着いた時、自分が出したその答えを否定したい気持ちでした。何故なら、自分が今まで築き上げたものを全て否定するものだったからです。

ですが、改善は常に自分が今行っている方法は最善ではないと思う事です。
ならば、今私が行っている面接方法は最善ではないのです。

そして、当社には一体どのような人材が必要なのか、という事を考えました。
そして出した答えは、至って単純なものだったのです。

  • 予想してない質問や曲面に直面した時に、臨機応変に対応できるか。
  • 自分自身で考えて行動を起こす事が出来るのか。また自分の考えを持っているか。
  • 分からない事、また知らない事に関して教えられるだけでなく、自分自ら興味を持って動けるか。
  • なにより地元が好きかどうか。

たったその四点だけだったのです。

採用方法を変更した結果、辞める人が激減した

上司からは良い顔はされませんでしたが、説得を行い、私が考える面接方法を早速試す事にしました。

応募者は勿論緊張しています。

きっと質問されるであろう回答を用意し待っているはずです。そして私は質問したのです。

「お給料、大体どの程度欲しいですか?」

 

突拍子もない質問に、応募者は口をぽかんと開けたまま固まってしまいました。

私は笑顔のまま、応募者の反応を待ちました。

この質問をすると、大体の応募者が答えられずに、必死にどう答えようかというのを考えるのです。私がこの質問で求めたのは、答えにくい質問にいかに自分の考えを持って答える事が出来るかです。

そして中には御社の規定の金額でお願い致します、という返答があります。

私にとってこの答えは、辞めていく人材なのです。

指示を仰ぐタイプであり、自分から動けないタイプが多い為、自分で考えて行動が出来ないのです。私が採用したのは次のような返答があった方です。

「正直に申しますと、生活費に約20万は最低必要です。私は20万以上を望みます」

と質問に対し、自分なりの考えを答えられる人物です。
そして、もう一つ必ず聞く質問があります。

「貴方自身をアピールして下さい。ただし、何かに自分自身を例えて下さい」

 

すると、アピールだけをしようを思っていた応募者は、一番最後の言葉に戸惑います。

「何かに例えるのですか?」

と純粋に理解出来ない応募者もいます。

中には必死に自分なりに何かに例えようと考える応募者もいます。これで私が判断したいのは、臨機応変に相手が求める答えを考えて出すことが出来るかという事です。どんな下手な回答でも良いのです。

自分自身で予想もしなかった質問に考えて答えを出す。

 

という姿が見たいからです。中にはこちらが、なるほどと上手い返答を出す者もいます。そして結局アピールだけで中には例える事が出来ずに終わる者もいます。

こう言った、当社に必要な人材像を考え、相手が思いもつかない質問で反応を見る。こうして辿り着いた採用方法で採用した人物はその後、自分で考えて行動し、日々変化する状況に自然と対応出来る一員となり、当社を支えてくれるようになり、数か月で辞めるという事はなくなるようになりました。

まとめ

良い人材が欲しい。

そう思う事があれば、一度今のやり方が最善ではないと考えるのも一つの手です。常に改善をしなければ、その時代にあった選考方法にはならないのです。

白紙に戻し一から考え直す事は容易ではありません。ですが、改善をする事で今までと違った人材を得る事が出来る事も事実です。

それがベストだと思えば改善はしない。

一度、採用方法や採用での質問等を見直すのも一つの方法です。

 


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