2020年。時代は今、変革期を迎えているのかもしれません。後から振り返れば歴史的にみて、この年がどのように映るのか、そして新しい生活の先にあるものはなんでしょうか?
というわけで今回は「新しい生活と売れる物、売れない物とマーケティング」について詳しく説明致します。
新しい生活と売れる物、売れない物とマーケティング①【格差生じる市場】
「新しい生活と売れる物、売れない物とマーケティング」というテーマで最初に取り上げるのは「格差生じる市場」です。
2020年も気がつけば半年を過ぎようとし、これまでにない夏を迎えようとしています。
例年にないような今年の夏は、どのような風景を見せるのでしょうか?
気がつけば、残り半年となった2020年。本来であればオリンピックイヤーのこの年にとって変わったのは「新型コロナウイルス」です。
人類がまだ知る術もない脅威のウイルスは前例のないような事態となり、世界的パンデミックを引き起こしました。
経済活動や日常をもストップせざるをえない状況に世界中の多くの人々が戸惑うばかりでした。
現在でも、まだその火種はくすぶっており、沈静化したわけではありません。
長引く新型コロナウィルス感染拡大を懸念に世界的にも「新しい生活様式」が浸透しています。
今年はコロナの年というよりも、コロナとの付き合いがはじまった年なのかもしれません。
コロナ以前の生活様式や感覚では、生きていけないのです。
「生きる」為の対策として、人々はリスクにさらされる世の中で「新しい生活様式」を積極的に受け入れています。
今回のコロナ騒動は、我々日本人にとっても大きな出来事となりました。
現代に生きる人々にとっては、これまで経験したことのない未知の領域に踏み入れたことから、何が正しいのか、その判断基準もはっきりせず難しい対応を迫られたのです。
コロナ渦による経済への影響は、即座に現れはじめました。
商品などをコロナを基準として「売れるもの」、「売れない物」の明暗がはっきり別れました。
これを明らかにすることで、現在のマーケティング事情とトレンドが把握できるわけです。
実情を理解すれば、この先どういった展開を見せればよいのかが見えてくるはずです。
残念ながら2019年までにスケジューリングされていた全てのことは、コロナによって一旦リセットされてしまいました。
国、組織、団体、企業、個人、全てのカテゴリにおいて見直さなければならない状態となってしまったのです。
コロナ禍のな中、私達のライフスタイルに与えた変化とは、どのようなことなのか改めてまとめてみましょう。
如実にその影響を受けたのが小売業です。
やはり、不測の事態となると生活必需品というものの価値は高騰します。
生活必需品となると消費量が普段から多いことから、そもそもの生産量が多い為、これまでであれば、供給不足に陥ることはありませんでした。
これが今回のウイルス拡大に伴い、急激にニーズを高めたのが「マスク」でした。
日本国内では使い捨てマスクが浸透していました。
冬場になれば、インフルエンザウイルス対策や、花粉症対策の為、日本では比較的ニーズが高いもでした。
ある一定のレベルであれば、日本人のマスク着用という常識は既に存在していました。
諸外国などでは、マスク文化というものが全くない国も多数ありましたが、それに比べても日本人のマスク文化は高いものがありました。
しかし、コロナ渦の影響により、日本だけでなく全世界でマスクの需要が一気に高まりました。
これがニーズの高まりということです。
こうなると需要の急激な高まりを受け、在庫はすぐに底をつき、生産は追いつかず供給不足となります。
マスク需要がコロナな影響によるマーケティングトレンドと言えるものです。
仮に2020年にここまでのコロナの影響をマーケティング的に予測できていたとしていたら、どうでしょうか?
マーケティング的には、需要のあるものに対する商品やサービスの開発に注力したはずです。
これと同じように消耗品となるトイレットペーパーやティッシュペーパーの在庫不足が問題となりました。
これもコロナの影響により生産ラインの停止により供給不足となった場合を恐れ、消費者がいち早く動き、買い占め行動に走らせた結果と言えるのです。
今回のコロナによる影響は、ニーズとマーケティングトレンドが一気に変わった良い事例と言えます。
新しい生活と売れる物、売れない物とマーケティング②【売れる物、売れない物】
「新しい生活と売れる物、売れない物とマーケティング」というテーマで2つ目に取り上げるのは「売れる物、売れない物」です。
一方でコロナの影響により「売れない物」も存在しました。
様々な商品をカテゴリしたところ、特に目立った売上の下落率を見せたのが「化粧品」でした。
口紅、ファンデーション、化粧下地、美容液、アイシャドウなど女性にとっては「必需品」と言われる商品が50〜70%も下落したのです。
これによって如実になったのが、「新しい記事生活様式」が取り入れられたことです。
これまで女性にとって必需品だった化粧品が、必需品ではなくなったのです。
これは、新型コロナウイルス感染拡大防止策として外出自粛となったからです。
ビジネスについては、働き方もリモートワークを推奨されたことが大きく「化粧レス」という新たな常識を生み出したのです。
確かに外出しなければ、人に合わなければ、着飾る必要もありません。
となると化粧品は、必需品ではなくなるのは当然です。
化粧品の中でも最もニーズが下がったのが「口紅」です。
これはなぜかというと「マスク」の影響です。
「マスク」の需要が高まったことが影響しています。
「マスク」をしていれば、口元は見えないから口紅は必要ない、仮に口紅をしていてもマスクをしているなら、口紅がとれてしまって無意味だという理由から口紅は不要となったのです。
これは、ニーズのバランスの変化をダイレクトに受けてしまった影響と言えます。
マスクと口紅というわかりやすい事例をあげれば、新しい価値観や生活様式の変化というものが見えてきます。
マスクと化粧品のような関係性にある商品は、新しい生活様式、売れる物、売れない物を知る意味では、非常にわかりやすい例でした。
その他に現れた変化として「食品」があります。
やはり人間、どんな時でも「食」への欲求は尽きないものです。
外出自粛の中、家食のニーズが高まることにより、食へのこだわりは、これまで以上に高まりました。
外出自粛を受け、外食産業が苦境という状況の中、家食を豊かにする商品やサービスの需要が高まりました。
例えば食品であれば、小麦粉、ホットケーキミックス、ホイップクリーム、シロップ、バター、バニラエッセンスなど、お菓子の材料のニーズが高まったのです。
これは臨時休校となり自宅で過ごす時間が増えた子供達が要因となります。
その他、冷凍食品、レトルト食品、カップ麺、パスタやそば、うどんなどの麺類なども需用増となりました。
このように新たな価値観と日常による新たなトレンドが自然と形成されたのです。
その他、食へのこだわりとしてデリバリーサービスが流行したり、お取り寄せ商品なども注目を集めました。
新しい生活への変化は、あらゆる面で、需要と供給のバランスを変えていきました。
こうして「売れる物」、「売れない物」の変化を見極めることで、トレンドが見えてきて、次なるマーケティング戦略を導きだすことができます。
新しい生活と売れる物、売れない物とマーケティング③【グローバルスタンダードのその先へ】
「新しい生活と売れる物、売れない物とマーケティング」というテーマで3つ目に取り上げるのは「グローバルスタンダードのその先へ」です。
ここで考慮しなければならないのは、平時であればどうであるかということです。
需要と供給のバランスというのは、ニーズの高まりにより簡単に変わっていくということが改めてわかりました。
今回のコロナウイルスによる影響は、世界的レベルでのマーケティングにも多大な傷跡を残したことから、グローバルスタンダードとなっていくでしょう。
ここでいう「平時」というのは、あくまでも過去のこととなります。
これから先の「平時」というのは、アフターコロナの新たな常識を「平時」とするのがスタンダードとなります。