日清食品と言えば、世界的にもメジャーな企業として知られており、世界中でカップヌードルが愛されています。
そんな日清食品の戦略とは、どのようなものなのでしょうか。
というわけで今回は「仕掛ける日清食品の商品戦略とは!」について詳しく説明致します。
仕掛ける日清食品の商品戦略とは!①【日清食品の歴史】

「仕掛ける日清食品の商品戦略とは!」というテーマで1つ目に取り上げるのは「日清食品の歴史」です。
日本人ならもちろん、今や海外でも有名な企業のひとつとして日清食品があります。
日清食品は、世界で唯一無二の企業であり、世界初、即席めんを生み出したのが日清食品です。
今では、スーパーやコンビニで非常に多くの商品がずらりと並んでいますが、そのはじまりが日清食品なのです。
チキンラーメンを発売したのがはじまりで、その後スナックめんとして、いつでもどこでも簡単に食べられる革新的な商品としてカップヌードルを発売しました。
日清食品は、常にチャレンジャーであり、開発型企業というスタイルで、これまでの企業としてのスタイルをここまで築いてきたのです。
カップ麵業界でのシェアを下記に示します。
- 日清食品: 40.5%
- 東洋水産: 15.0%
- サンヨー食品: 13.7%
- エースコック: 7.0%
- 明星食品: 6.9%
やはり業界のパイオニアで日清食品のシェアは圧倒的と言えます。
一言て゛即席めん類いっても、商品カテゴリ的には様々あります。
そのうち、袋めんということで限定的に見てみるとサンヨー食品が日清食品を上回り、32.0%を占めています。
次いで日清食品が 20.1%というように商品カテゴリによっても異なる勢力の違いというのが見てとれます。
袋めん市場においては、サンヨー食品に次ぐ第二位というポジションなのが日清食品であることは意外なような感じもしますが、逆に言えばカップ麺と言えば日清食品という企業が際立つということを認識しておかなければなりません。
スナックめん市場においてのシェア率としては、次のようになります。
- 日清食品: 50.5%
- 東洋水産: 15.2%
- エースコック: 9.7%
- サンヨー食品と明星食品で 4.7%
スナックめん市場では日清食品がシェア全体の半数以上ということで、圧倒的な強さを誇っているのです。
このように「即席めん市場」という国内の中では、次の五社が日本でのほとんどを占め、誰もが知っているようなメジャー企業として存在しているのです。
- 日清食品
- 東洋水産
- サンヨー食品
- エースコック
- 明星食品
日清食品は即席めん市場全体としても長い歴史をほこっておりスナックめん市場では 1975 年以降、業界のトップを走っているというのは驚異的なことなのです。
それほど、日清のカップヌードルというのは世の中での認知度というのは強烈となっているのです。
仕掛ける日清食品の商品戦略とは!②【日清食品の歴史】

「仕掛ける日清食品の商品戦略とは!」というテーマで2つ目に取り上げるのは「日清食品の歴史」です。
では、次にそんに日清食品の歴史について、紐解いていきましょう。
日清食品と言えば、企業としての強さの秘訣と言えば、やはり製品の開発力にあります。
まず、はじめに手掛けのが、皆さんも、よくご存じの「チキンラーメン」です。
チキンラーメンの開発者である創業者の安藤百福によって生み出された商品だというのは、有名な話しですよね。
チキンラーメンが発売されたのは、1958年とりますから、そこを出発点とすれば、それなりの歴史を積み重ねてきたことがわかります。
チキンラーメン生みの親である安藤百福が、このような画期的な商品を開発するようになったきっかけは当時の社会的状況によるものが大きく影響していました。
時代は「戦後」ということもあり、食料不足という状況でした。
現在のように食べるものが余るほどの飽食の時代とは全く環境そのものが違っていたのです。
そのような時代の中でも、一般大衆というのは、そんな時代の心を満たしてくれるラーメンには、ニーズがあったのです。
時代的背景による潜在的なニーズを察知し即席ラーメンの開発へと着手したというわけです。
開発環境としては、決して整備されているわけではなく、劣悪な環境下の中、行っていったのです。
基本的な人間の生活な条件として、まず満たされなければならないのは「衣食住」です。
その中で「食」というのは人間が生きていくためには必要不可欠なことであり、「食」が総てを生み出す基本と言っても過言ではないという考えの元、創業者である
安藤百福は、即席ラーメンの事業化を推進していったのです。
具体的に事業を進めていく上では、計画的に取り組むこと、そして明確な目標というのが必要となるわけです。
では、即席ラーメンの開発において具体的な食品開発目標として次の目標をたてたのです。
- おいしいこと
- 保存性があること
- 簡単であること
- 商品の価値に対する適正価格があること
- 衛生的で安全であること
上記のように5つの明確な目標を掲げ、理念をしっかり持ったうえで開発を行っていったのです。
このような開発プロセスを得て開発されたということは、今から考えても現代的なビジネス思考と言え、明確なマーケティング戦略と言えるでしょう。
仕掛ける日清食品の商品戦略とは!③【日清食品の経営戦略】

「仕掛ける日清食品の商品戦略とは!」というテーマで3つ目に取り上げるのは「日清食品の経営戦略」です。
即席めん市場そのもののが成熟したのは、昭和40年代になってからです。
既にこの頃になると一旦ピークを超えることになり、売上そのものには陰りがみえてきます。
既にこの時代になると飲食業界での資本の完全自由化が進められるようになり、日本においても食に関する価値観そのものが変わってきたのです。
ファーストフードなどの登場もあり、価値観の変化やライフスタイル、食スタイルそのものが大きく変化していったのです。
ある意味ファーストフードの登場自体が、即席めん市場にとっても脅威となり大きく影響を及ぼすこととなりました。
というのも、商品の特性的に近いところがあるからです。
主食性、簡便性という点で合致していることから、若者世代のライフスタイルに合致していったというわけです。
時代背景という条件の違いによって、生み出される製品というのは異なるわけです。潜在的ニーズにも気がつくかどうかが重要となるわけです。
その瞬間に気が付いたニーズをとらえたことにより、生み出されたプロダクトが、その後の未来に繋がる可能性というのもあるのですから。
ニーズをつかむということはビジネスとしての基本であり、非常に重要なこととでもあるのです。
カップヌードルの発想というのは、今でこそ既に商品が存在しているからこそ、当たり前だと感じられるものですが、これがない時代には、実際に即席めんというスタイルが袋めん中心であったことを考えれば、アイデアこそが発想転換力というものを生み出したということが如実にわかります。
カップに麺を入れてお湯を注ぐだけという発想自体が素晴らしいのです。
実は、このような発想の転換は、一瞬の閃きのみではありません。
これは、市場調査をしっかり行った結果なのです。特に欧米での食生活を観察した時、日本と違い丼を使うという習慣そのものがありません。
「丼と箸」というのは極めて日本的に独特の習慣であるのです。
つまり、どこにいても気軽に食事を楽しめるということがコンセプトとして重要であり、誰が、どこで、いつ、どう食べたいかを考えることが大切なのです。