食べたい時に自宅まで出来たての食べ物を自宅まで届けてくれるデリバリーサービスは、とっても便利ですね。
以前からデリバリーと言えば宅配ピザが頭に浮かびます。その代表格が「ドミノピザ」です。
というわけで今回は「マーケティング考察論。ドミノピザの経営戦略とトレンド」について詳しく説明致します。
マーケティング考察論。ドミノピザの経営戦略とトレンド①【飲食業界を取り巻く今】
「マーケティング考察論。ドミノピザの経営戦略とトレンド」というテーマで1つ目にふれるのは「飲食業界を取り巻く今」です。
2020年、飲食業界にとっては予期せぬ時代の到来となりました。
新型コロナウイルスの世界的感染拡大という状況を受け、世界ではロックダウン、日本国内でも初の緊急事態宣言発令というこれまでにないような大きな影響を及ばしました。
外出自粛、休校、テレワークの推進など様々な対応を迫られる中、どこよりも早くその影響が出たしたのが飲食店でした。
2月の時点で自主的な営業時間の短縮や休業なども行ったお店も見られましたが、4月に入り全国を対象とした緊急事態宣言により、さらに飲食店の経営を厳しくさせていったのです。
例え、お店を開けていても客は来ず、飲食店としては、開けても赤字、開けなくても赤字という四方八方塞がれた状態となりました。
営業時間短縮や臨時休業が二、三ヶ月も続けば、経営は行き詰まり閉店せざるをえないお店も数多く損しました。
苦境にたたされた中、生き残る為に飲食店が選んだ選択が、テイクアウトやデリバリーでした。
外出は控えられ客足は衰えても、人々の「食」に対する欲求は失われたわけではありません。家食が続く中、むしろ「食」に対するニーズは、高まったのです。
デリバリーやテークアウトの需要が拡大している中、これまでその提供手段を行っていないお店でも試みることが見られました。
そんな中、デリバリー、テークアウトという提供スタイルを長年行ってきたのがデリバリーピザ業界。
「宅配」と言える手軽なデリと言えば、真っ先に「ピザ」が思い浮かびます。
ふとした時の友人の来訪やホームパーティなどの際、皆で食べるには、大変便利なサービスです。
デリバリーピザは、少人数でも利用できることも使いやすさの1つのポイントです。
デリバリーピザチェーン店もいくつも存在します。
テレビCMなども大々的に行うマスマーケティングも積極的に行われています。
デリバリーピザと言えば、すっかり日常に定着していますが、そんなピザ業界の中でもトップをひた走るのが「ドミノピザ」です。
皆さんは、利用したことがありますか?
焼き立て熱々のピザが自宅に届いた時の感動というのは、特別なものがあります。
そんなドミノビザが、驚くべきサービスを開始したのです。
マーケティング考察論。ドミノピザの経営戦略とトレンド②【ドミノピザの新たなサービスと戦略】
「マーケティング考察論。ドミノピザの経営戦略とトレンド」というテーマで2つ目にふれるのは「ドミノピザの新たなサービスと戦略」です。
コロナによる苦境に経つこのタイミングで、なんと店舗でピザを購入する場合に限り「半額」にするというサービスなんです。
この「お持ち帰り半額」は、2012年から既に展開していました。
しかもこの半額が1枚目から可能で、枚数に制限はなく、全種類に対応しているということなんです。
この販売戦略には、現在のニーズを察知しさらに、そのニーズを拡大したいという意向があり、時代背景を捉えたマーケティング戦略を行ったことになります。
単身世帯が増加する近年の状況も踏まえ、一枚目からの半額というのは、1人暮らしや人数が少ない世帯への利用率を高めることになりました。
外で食べれない状況の中で、食事としての選択肢を1つ増やしたほどのインパクトがあります。
この戦略を躊躇なく行ったドミノビザには、リサーチによる勝利の確信があったのです。
緊急事態宣言は解除されたものの新型コロナウイルスの脅威がまだある中の5月下旬から調査した結果、宅配も持ち帰りもビザの購入頻度が増加したのです。
これは、以前に比べて確実に外出する人が減少したことの裏付けと言えるでしょう。
さらに細かく分析すると購入頻度が増加したのは、2人以上の世帯と比べて単身世帯の増加率が一気に高まったのです。
つまり、ピザの需要がこれまでとは異なり「個食」としての選択肢となりえたことが大きな変化でした。
このように外部環境の影響により、確実にニーズの変化が見られたということです。
これまでのピザのイメージと言えば、1人で食べるには、量が多くて食べたくても食べ切れない、その割に値段が高いということで、食事としての選択肢にすら入っていなかったのです。
それが値段を下げたことによって消費者にとっても納得できる条件になったというわけです。
これまでファミリーやグループ中心のターゲットで営業してきたドミノピザがターゲットを確実にキャッチし拡大する為の戦略なんです。
こうなると今後は、デリバリーよりもテイクアウトのニーズが増加するかもしれません。
テイクアウトによってピザが半額で買えれば消費者としてもメリットはありますが、ドミノピザにもメリットがあります。
デリバリーするには、必ず人員が必要となります。これがテイクアウトが増加すれば、デリバリー要員を減らし調理要員を増加させることができます。
このような顧客のニーズの変化から、ドミノピザは戦略的に攻勢をかけたわけですが、これに応じて企業としても体制の強化に乗り出したのです。
この需要に対してドミノピザでは、アルバイトなどの採用を強化することになりました。
緊急事態宣言最中の4月~5月で7400人を既に採用していましたが、さらに6月までには、5200人を採用する予定であることを発表しています。
新型コロナウイルスの影響により職を失う人が急増する中、ニーズによる人材の確保と積極的な雇用は、社会的な面でも雇用促進という大きなメリットをもたらすことになります。
ドミノピザの今回の決断は、正に時代のニーズを汲んだマーケティング戦略と言えます。
ニーズが高いうちに即実行に移す判断の速さも評価でき、ビジネスとしては学ぶべき点が多いです。
ドミノピザが考えているのは、常に顧客のニーズを叶えることを意識しており、顧客の為に最善の策を常に模索しています。
より多くの顧客ニーズに応えようとする動きが全国的な店舗拡大に繋がり地域社会に密着した存在となりえたのです。
あなたの近所でも、ドミノビザの宅配バイクをよく見かけたことがあるのではないでしょうか。
実はそれほどドミノビザを含めたデリバリーピザは世の中に認知され浸透しているのです。
現在ドミノピザの店舗数は、全国600店舗となっていますが、今後の目標として1000店舗のオープンを目指していることです。
さらなる攻勢をかけたマーケティング戦略により、1000店舗達成も現実となる日も近いでしょう。
マーケティング考察論。ドミノピザの経営戦略とトレンド③【ドミノピザとデジタルプラットフォーム】
「マーケティング考察論。ドミノピザの経営戦略とトレンド」というテーマで3つ目にふれるのは「ドミノピザとデジタルプラットフォーム」です。
ドミノビザが取り組んでいるのは、ニーズにあった販売戦略のみではありません。
顧客ニーズを満たす為に行っているのは、ニーズに応じた注文チャネルをさらに幅広く増やすことです。
その為に活用しているのがデジタルプラットフォーム。
デジタルプラットフォームによって、スピーディな注文対応が可能となります。
注文自体を店頭や電話での注文を減らしデジタル注文にシフトすることで、さらなる効率化と合理化を目指しているのです、
デジタルを最大限に活用したマーケティングコミュニケーションも行うなど様々な取組を行い、常に業務改善を続けているのです。
ドミノピザはデリバリーピザという業種ながら積極的なデジタルマーケティングに投資している企業でもあるのです。
顧客ニーズと市場トレンドをしっかり取り組んだマーケティング戦略ができる企業であり、それを実現させるには、最新のデジタル活用も行える企業でもあるのです。