日本全国どこに行ってもあるのがラーメン屋。
日本人はとにかくラーメン大好き国民であり、ラーメンは、日本の国民食と言ってもよいでしょう。
そんなラーメン屋のマーケティングとは、いったいどのようなものなのでしょうか。
というわけで今回は「ラーメン店のマーケティング戦略と味とターゲティング」について詳しく説明致します。
ラーメン店のマーケティング戦略と味とターゲティング①【万人受けするラーメン屋は存在しない?】
「ラーメン店のマーケティング戦略と味とターゲティング」というテーマで1つ目に取り上げるのは「万人受けするラーメン屋は存在しない?」です。
子供からお年寄りまで、老若男女が好きなのが「ラーメン」です。
日本人なら、ラーメンを食べたことがないという方を見つけるほうが難しいのではないでしょうか。
ラーメンが苦手、ラーメンが嫌いだという人は、あまり聞いたことは、ありません。
そんな国民食のラーメンを提供するラーメン屋は、日本中の至るところにあります。
いつでもどこでも日本中のあちこちで食べられるラーメン屋ですが、差別化が難しいとされる現代ビジネスにおいて、商品としての個性を放つことができるのがラーメンの面白さであり、奥深さなのです。
ラーメンの個性とは、一言で言えば、そのお店の、店主のこだわりであり、オリジナリティと味で様々なラーメンを生み出しています。
日本には、ラーメン激戦区と言われる、ラーメン屋が軒を連ねる場所がいくつかありますが、それでも各店舗が営業を続けられるのが、それぞれがそれぞれに個性をはなっているからです。
現代のラーメンには、実に様々な種類があります。
魚介、豚骨、鶏ガラ、白湯など代表的な種類から派生した様々なタイプがあり、バリエーションに富んでいます。
特に個人経営の店舗では、独自の味を追求した独特のラーメンが存在しています。
これが、今どきのラーメン店の経営戦略と言えますが、一昔前のラーメン屋は、誰もが気軽に食べられるという、そんなお店が非常に多かったのでした。
昭和の時代には、いわゆる大衆食堂という形式のお店が多く存在し、ラーメンもあれば、カツ丼もあり、定食もありという、なんでもあれのお店が多かったのです。
これは、「大衆」ということがコンセプトであり、狙いであるので、全ての人のニーズに応えることがポイントでした。
そしてこの大衆ニーズこそが、顧客から受け入れられ、繁盛するお店だったのです。
「食堂」というのは、どんな人でも食べたいものを揃えておくという安心感を顧客に与えていたのです。
顧客がここに行けば何でも揃っているから、いつ訪れても大丈夫だという安心感を売りとしているのです。
もちろん現在でも、この大衆スタイルのお店は、存在していますが、時代と共に変化する価値観によって、「食」のスタイルは、敏感に変化しているのです。
変化ということに着目するなら、先述したような昭和の家族像というのからは、現在は大きくかけ離れています。
いわゆる、サザエさん一家のような家族形態は、減少し核家族化が進んだことにより食事スタイルも変化していきました。
なお、さらに現在はサザエさん一家どころか、単身世帯が増加したことにより「個食」文化がさらに進んでいるのです。
ラーメン店のマーケティング戦略と味とターゲティング②【ターゲティングの重要性、誰を味方につけるべきか?】
「ラーメン店のマーケティング戦略と味とターゲティング」というテーマで2つ目に取り上げるのは「ターゲティングの重要性、誰を味方につけるべきか?」です。
こう見るとマーケティング的な観点と全く同じように、食の変化もまたニーズの多様化と同じ方向に進んでいるということになります。
食を提供する飲食店としても売上を伸ばすためには、多様化するニーズの応えるのではなく、「個」のニーズを満たすためのメニュー開発を行う方向に進んでいくのです。
つまり、万人受けより、他との差別化をはかり、個を意識した商品(メニュー)で、顧客にアピールしていこうということです。
特に飲食店は、数が多く、競合店がひしめきあっている状態です。
その中でもラーメン屋というのは、万人受け入れられる食べ物でありつつ、メニューの改良がしやすく、個性を出しやすいのが特徴と言えるのです。
実際に街を歩けばラーメン屋に当たるわけです。
もちろん全てのラーメン屋が単独で個性的ではなく、万人受けする大手チェーン店などもあります。
チェーン店は、ラーメン屋に限らずチェーン店なりの安定感と良さがあるのです。
ここでは、個性のあるラーメン屋の場合の戦略として、まずターゲティングがあります。
先述したように他店との違いを作り、個のニーズに応えていくためには、ターゲティングを絞る必要があります。
つまり、ターゲット以外は切り捨てる覚悟が必要なのです。
飽食の時代において、厳しい飲食業界を生き残るためには、ターゲットを絞り込む必要があり、絞り込んだら他は切り捨てるという考えが必要なのです。
中途半端な状態では、顧客もそのお店をどう評価してよいかわからなくなり、曖昧であれば個性や特徴がなく、どこでもいい店として認識されてしまうわけです。
ラーメン屋であれば、塩ラーメン専門であるとか、その店独自のウリを明確にアピールする必要があるのです。
ラーメン屋の売りを作るには、様々な方法があります。
ストレートに味で勝負するのか?量で勝負するのか?コスパで勝負するのか?激辛などのインパクトで勝負するのか?
まずは、自店の特徴を絞り込み、どんな顧客をターゲットとするのかを明確にする必要があります。
大食いのお客なのか?ラーメンマニアなのか?辛いもの好きなのか?学生向けなのか?などターゲットとする顧客に対してのコンセプトでお店を作るのです。
ラーメン店のマーケティング戦略と味とターゲティング③【顧客ニーズにマッチさせるマーケティング】
「ラーメン店のマーケティング戦略と味とターゲティング」というテーマで3つ目に取り上げるのは「顧客ニーズにマッチさせるマーケティング」です。
ラーメン屋とマーケティングと聞くと、ピンとこないかもしれません。
しかし、全てのビジネスに対してマーケティングは既に必要不可欠であることは、間違いありません。
店舗経営において共通して言えるのは、「集客」です。
来店型の店舗では、顧客が足を運んでくれてこそ売上を上げることができます。
「集客」するためにマーケティングは、必要です。
顧客にとっては、この店は、自分に合っていると感じてもらう必要があるのです。
マッチング度が高いお店と感じる店に客は足を運ぶわけですし、そこから常連客となるわけです。
常連客というのは、定期的にそのお店を訪れるわけで、味やサービス、価格、環境など様々な背景から、自分自身にマッチしたお店を選ぶわけです。
実際に店舗を運営する立ち場からすれば、顧客は多い方がいいことはわかっています。
だからこそターゲットを自ら絞ることは、客数が減るのではないかと、不安になってしまうことがあります。
しかし、時代は、万人受けではなく、「個性」を求めています。
そこでしか食べられない味を顧客は求めているのです。
現在のニーズというのは、誰にでも受け入れられるような万人受けのお店は、逆に個性がなく誰からも支持されないお店となってしまうのです。
そして、ラーメン屋においての集客においては、顧客が途絶えることなく、常に顧客がくるような回転率の高いお店にすることがポイントです。
顧客を集中的に呼び込む戦略としては、サービス戦略があります。
時間帯や曜日、顧客によって、サービスを提供するのです。
例えばランチタイムサービスや学生さん限定サービス、終日無料サービスなどです。
終日無料でよくあるのが、ライスの無料サービスです。しかも、おかわり自由の食べ放題サービスを終日展開しているラーメン屋めあります。
また、曜日限定や時間帯限定のサービスメニューや味玉などのトッピング無料サービスなど、サービスでお店としての個性を出す手段もあるのです。