ローカルに目を向ければ、意外とその土地でしか認識されていないものというモノが何かと多いわけです。
そんな中、ローカル発として全国的に有名たなった静岡のローカルチェーン「さわやか」があります。
というわけで今回は「静岡最強のローカルチェーン『さわやか』のビジネス戦略」について詳しく説明致します。
静岡最強のローカルチェーン『さわやか』のビジネス戦略①【炭焼きレストランさわやかとは?】
「静岡最強のローカルチェーン『さわやか』のビジネス戦略」というテーマで1つ目に取り上げるのは「炭焼きレストランさわやかとは?」です。
首都圏への一極集中化が増々高まっており人口は、東京近郊に密集しています。
日本においては、メディアの中心となるのが、やはり「東京」ですから、東京を軸にして様々なものが展開されているようなところもあります。
特にマスメディアが主流だった頃には、東京中心というのが強くありました。このような形は、ある意味考え方や捉え方を一方的に見せることがあります。
しかし、現在ではインターネットの登場により様々な情報が発信されるようになりました。
様々な情報が、自由に飛び交うようになり、全国的にも知られるようになったのが、ローカルチェーンとして有名な静岡県のハンバーグ店「さわやか」です。
静岡県人なら知らない人はいないというほどの、地元では超メジャーなお店です。
現在では、ローカルチェーンとして認識された上で全国的にも、知名度は高まっています。
近年ではテレビなどでも取り上げられる機会も増加したことから、さらに人気度が高まり、今では行列の絶えない人気店となりました。
「とにかく並ぶ」ことでも有名なお店なのです。
「さわやか」として認識されているハンバーグ店ですが、店舗の正式名称は、「炭焼きレストラン さわやか」です。
静岡県でチェーン展開している「ハンバーグレストラン」なのです。
1977年、静岡県菊川市でオープン。
こだわりは牛肉100%の炭焼きハンバーグとして人気があります。
静岡最強のローカルチェーン『さわやか』のビジネス戦略②【さわやかが愛される理由】
「静岡最強のローカルチェーン『さわやか』のビジネス戦略」というテーマで2つ目に取り上げるのは「さわやかが愛される理由」です。
なぜ「さわやか」は、地元密着なのか?
その理由の1番としては、ローカルブランド戦略というビジネス的な要素というとでは全くありません。
実は「さわやか」が最もこだわっているのは、「品質」なのです。
ハンバーグをメイン商品としたお店であることは、皆さんも周知の事実として認識されていると思いますが、実際に「さわやか」のハンバーグを食べたら、やはりその美味しさには、納得できるのです。
「さわやか」では、加工したハンバーグをその日のうちに消費しているのです。
だからこそ、「静岡県限定」としているのです。
戦略的な根本にあるのは、いかにして品質を高く保つかということが、まず前提としてあるのです。
品質重視にこだわることが、ハンバーグの美味しさを高め、主力の商品に自信を持って提供することができるわけですが、単に品質重視のみにメリットがあるというわけでは決してありません。
「地域限定」とすることにより、ビジネス的観点からすれば、「ドミナント戦略」という効果も期待できるのです。
地域市場の占有率を高めることにより、ハンバーグ=さわやか というイメージを強烈に与えることができるのです。
つまり、静岡県民のためのハンバーグということです。
今でこそ、その知名度は全国区になった「さわやか」ですが、今でも「さわやか」のハンバーグが食べられるのは、静岡だけなんです。
静岡に行かないと食べられないという価値観が、レア感覚を生み、県外の利用客を導いているのです。
また、「さわやか」が、こだわっているのは「素材」です。
素材は、地産地消を心がけています。
つまり「静岡」にとことんこだわり、地域密着ということを強め、顧客の好感度を高めているのです。
静岡のための、静岡が生み出した店ということになります。
静岡県限定での店舗展開、そして地元静岡の食材を中心に取り扱い、地元ならではのレア感を出す戦略というのは、ビジネスモデルとしては、非常に明確な戦略ポイントとなっているのです。
今でこそ、全国な人気を誇る「さわやか」ですが、これまでの歩みを振り返れば、決して順風満帆というわけではありませんでした。
経営そのものも、決して順調とはいえない時期もあったのです。
さわやかの店舗名は変更されていますが、この時期に急速な店舗拡大をしたのですが、それが逆効果となり、客足は遠のいていきました。
店舗拡大したことにより、味や品質が低下してしまったことが根本的な原因となったのです。
競合他社がひしめく飲食業界において、提供される商品クオリティが以前より落ちれば、顧客はすぐに反応するものです。
味が落ちたお店にわざわざ足を運ぶ顧客というのは、多いわけはないからです。
また、一時期BSE問題により牛肉消費の落ち込みも影響したことがありました。
この時には、客足が離れ、存続の危機にさえあったのです。
そのような逆境があった上で、それを乗り越え現在のちいを確立したのです。
静岡最強のローカルチェーン『さわやか』のビジネス戦略③【あくまで静岡限定にこだわるローカライズ】
「静岡最強のローカルチェーン『さわやか』のビジネス戦略」というテーマで3つ目に取り上げるのは「あくまで静岡限定にこだわるローカライズ」です。
「静岡」という土地柄、日本の中央に位置する文化というのは、関西圏、関東圏のどちらの影響も受けており、独特の文化が存在しています。
言ってみれば、東でも西でもない静岡特有の文化がありますが、そこに住む人達も、非常にゆったりした方が多いというのも静岡県人ならではの特徴と言えます。
ビジネス的に言えば、流通面に関しても、東西どちらにも行きやすいことから、静岡を中心に全国展開していくことも可能となるわけです。
そんな「静岡」という一地方にこだわる「さわやか」は、やはり地元に対しての強いこだわりと愛着があることをひしひしと感じられるようになりました。
「さわやか」が登場した当時は、全国的には全く無名で、地元の人しか知らないような、ファミリーレストランとして知られていましたが、ハンバーグの美味しさが評価され、今では、静岡と言えば「ハンバーグ」というイメージが付くまでに定着したのです。
という方程式がすっかり消費者のイメージとして結びついたのです。
また一方で、「さわやか」が静岡にこだわるのは、何も地元愛が強いからというわけだけでは、当然ありません。
それは、「さわやか」ならではの、品質を守るためという理由もあるのです。
「静岡限定」にこだわる理由としては、ローカルブランドとしての明確なマーケティング戦略ということだけではく、その本質は顧客のことをまず最初に大切にしているからとなります。
「さわやか」が全国区になったのは、何も「さわやか」自身が企業として行ったプロモーション活動や地道なマーケティング戦略によるものではありません。
「さわやか」が全国区になったのは、外部からの拡散であり、県外の人が静岡を訪れてSNSに上げたり、ネット上での情報から拡散していったのです。
TV番組や各種メディアが取り上げることで、全国区になりましたが、「さわやか」がブレないところは、これを一時のブームとしては、捉えていないということです。
一時の熱が冷めてしまうというようなトレンドに乗るではなく、スタンス的には、昔から全く変わっていないのです。
だからこそ、外部から情報は拡散し全国になったというわけです。
「さわやか」が有名になったのは、口コミ効果によるものも非常に大きいのです。
飲食店というのは、やはり実際にそのお店に足を運び、そこの料理を口にしてから、しっかりとした評価がされるというわけです。
結果的に「さわやか」は、訪れる客を満足にし高い評価を受けていることは、間違いありません。
特に県外から訪れる方は、静岡に来たんだったら「さわやか」に行こうという考えもありますし、「さわやか」に行きたいから静岡に行くという考えもあり、地元静岡と常に密着しており、高い相乗効果を生み出しているのです。
基本的には、「さわやか」は、「素晴らしい飲食店」であることは、間違いありません。
だからこそ全国的な有名ローカル飲食店として認識されているのではないでしょうか。