現代日本は今、非常に大きな問題を抱えており、その問題は時間の経過と共に、より重いものとなってきます。
労働人口の減少により、様々な解決策が行われいますが、様々な社会的事情によはら、人材活用も多様化しています。
というわけで今回は「多様な価値観、多様な人材をどう活用していくか?」について詳しく説明致します。
多様な価値観、多様な人材をどう活用していくか?①【多様なニーズと企業の人材活用】
「多様な価値観、多様な人材をどう活用していくか?」というテーマで1つ目に取り上げるのは「多様なニーズと企業の人材活用」です。
「少子高齢化」という社会構造の歪みは、あらゆるところに影響を及ぼしています。
労働人口そのものが減少するわけですから、人材を欲しがる企業は人材確保が急務となっています。
とにかくマンパワーがなければ、企業としては、ビジネス戦略そのものが縮小せざるをえないのですから、資産としての人材は、とにかく欲しいわけです。
人材を確保するために企業が、その解決策として行っているのが「ダイバーシティ」です。
多様性を積極的に取り入れるという考え方が、現在では随分、浸透してきました。
人材の多様性とは、どういうことなのでしょうか?
それは、労働力として少しでも活用できる人材を有効的に活用していこうとする動きです。
具体的には、家事と育児と仕事を両立しながら働きたいという方や、介護をしながら仕事をしたい方、セカンドキャリア層の活用、サブワーク、クラウドワーク、外国人労働者などが該当します。
これらの人材というのは、非常に多くの人が当てはまることになりますが、勤務地や労働時間の縛り、条件面などを考慮すれば、仕事をできる人は増加するのです。
適材適所という意味でも、仕事の目的を達成するために、最大限にスキルを発揮したい人、また企業にとっては、そのスキルを利用したい人にとっても好都合であり、多様な働き方を受け入れるという姿勢が強まっているのです。
これまでの日本の企業の体質というのは、1日8時間という基準的な労働人口に意識として依存する傾向が非常に強かったのです。
労働者から見ても会社に朝早くから行って、夕方まで働き帰宅するという1日のルーティンが当り前のことでした。
しかし、それが時代による価値観の変化や、環境の変化、社会構造の影響により、大手企業を中心としたジョブ型雇用というのが続々と導入されるようになっていったのです。
インターネットが当り前になった世の中において、グローバル社会は増々進み、世界的な人材獲得を見据えるという動きが、既にはじまっているのです。
やはり、まずこのような動きは大手企業から、はじまっていますが、今後は、さらにこの動きが加速し、やがては、中小企業にも広がっていくことは、間違いありません。
多様な価値観、多様な人材をどう活用していくか?②【企業が変えていくこと】
「多様な価値観、多様な人材をどう活用していくか?」というテーマで2つ目に取り上げるのは「企業が変えていくこと」です。
現実的なところで言えば、少子高齢化の波というのは、抑えることはできません。
実際に新卒一括採用のみでは、賄えないという時代に突入しているのです、
雇用制度のシフトを行うことは、企業には必然となり、雇用についての意識を変えようとしない企業は、将来性に大きな不安を覚えることになるでしょう。
また、働き方の多様化をさらに推し進めるきっかけとなったのは、「新型コロナウイルス」による影響です。
これによりテレワークを導入する企業が増加したことで、さらに働き方は多用し、成果主義の側面が非常に強くなったのです。
世界的パンデミックという不測の事態ですが、奇しくもこれが、「雇用のあり方」そのものを大きく見直すきっかけとなったことは、間違いないのです。
このように日本企業独自の環境をとらえるだけでなく、世界的規模での雇用を考えれば、これまでの雇用そのものの考えれ方を変えていく必要があり、メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へシフトしていく動きになっているのです。
雇用そのものの考え方が変化することにより、企業には、どのようなメリットがあるというのでしょうか?
雇用の基準となるのは、「人」ではなく、「仕事」となるわけです。
つまり、先に「仕事」ありきで、「人」は、その仕事に合う人をあてがっていくようになります。
そうすることで、仕事に対して、より専門的なプロフェッショナルな人材を当てはめることが、できるようになるということになります。
専門性の高い人材を積極的に採用することが可能となるだけでなく、仕事の効率性と確実性を上げることも可能となるのです。
勤務地、勤務時間、業務範囲という条件を明確にし、絞り込むことで、専門的人材の積極的な採用というのも可能になってくるのです。
また、専門性の高い人材を積極的に採用することにより、仕事に対しての評価においても成果においてシビアになるのです。
ある意味、曖昧な評価というのは、できなくなります。
仕事に依存している雇用というわけですか、成果主義となる傾向が必然的に強まるのです。
かつての終身雇用という概念では、評価は曖昧なものになりがちでしたが、概念自体が変わったことにより、成果評価のほうがマッチした形となるのです。
テレワークなどの普及は、様々な条件を排除し、仕事と人の範囲を大きく広げることになりました。
企業としても人材の可能性が広がることによりビジネスそのもののチャンスを拡大することに繋がり、成果で評価すればよいことから、事業展開も非常にスムーズに進めれるということになります。
多様な価値観、多様な人材をどう活用していくか?③【働く側のメリット、企業のデメリット】
「多様な価値観、多様な人材をどう活用していくか?」というテーマで3つ目に取り上げるのは「働く側のメリット、企業のデメリット」です。
雇用そのものについて意識改革が行われるようになり、雇用は人ありきではなく、仕事ありきからとなった「ジョブ型雇用」が進むことにより、企業にも求職者にもメリットは、いくつもあります。
しかし、実際にはメリットばかりではなくデメリットも当然あるのです。
ジョブローテーションや人材育成が企業で減少していくことにより、ゼネラリストも減少していきます。
専門職は増加していきますが、総合的に業務をこなせる人材が企業内からは減少していくことになります。
1つの業務に対しての専門性が高まるということは、その業務1つにとって見ればよいことは明確になっていますが、他部署間での人材の移動というところでは不安が残るのです。
社内に適材な人材がいなければ、その時は外部から人材を見つける必要があります。
また、働く側としては、積極的なスキルアップの必要が出できます。
現在でも、マーケティング業務のエキスパートは、求められています。マーケティングの自動化やAI、データサイエンス、IoTというテクノロジーは進化するものの専門的スキルを持つ人材が一方で不足しています。
そのような人材不足を補うような人材に自らなれるようにスキルを磨くことによって市場価値を高めていけるのです。
基本的には、企業に依存しないというスキルが働く側としては、必要になってくるというわけです。
積極的な自己研鑽が必要となるわけですが、これが苦手な人は、ジョブ型雇用には、マッチしないということになるのです。
専門性が高まる一方で、自分のスキル外となる担当領域の仕事が無くなった時に、リスクがあるのです。
「仕事ありき」であるジョブ型雇用は、仕事がある時は問題ありませんが、仕事がなくなった時にリスクがあります。
しかし、リスクについては、働き手側のみではなく企業にとっても同じことが言え、景気に左右されたり、ニーズがなくなれば、存続自体が難しくなるため、全てにおいてリスクがあるということは、平等であるとも言えるのです。
また企業において雇用に対する意識を変えていく必要は、確かにありますが、制度そのものを大きく変えるとなると、簡単にはいかないわけです。