小学生の憧れの職業として人気が高い「ユーチューバー」。ビジネスとしてのユーチューバーは、非常に過酷な現実があることを前回①、②編で触れていきました。
第三弾となる今回は、完結編としてユーチューバーの実態や厳しい現状について解説していきましょう。
トップユーチューバーになる為に必要なこと
ユーチューバーの現実は、やはりそれなり下準備や実作業や戦略なども必要となります。
ユーチューバーは、言ってみれば総合クリエイターでもあるのです。映画で言えば、脚本家、演出家、役者、監督を全て兼務しているのと同じです。
パーソナリティがより重要とされユーチューバーには、表向きのキャラクター作りとしての演出効果も必要となり、タレントや芸能人のように話術、トーク力、演技力なども実は必要となるのです。
やはり、喋りが上手いユーチューバーは、確実に人気が高いのです。
ユーチューバーの場合は、機動力が高くよりパーソナルでコアなものが、求められることから規模的には、どうしても限られたものになってしまいます。
しかし、そこがyoutubeそしてクリエイターとしてのユーチューバーたる所以なのです。
経営戦略、営業戦略、マーケティング、集客などあらゆる要素がトップユーチューバーとなるには、実は必要なのではないでしょうか。
いかにも楽しそうに、遊んでいるように見えるユーチューバーでも、クリエイトすることには必ず生みの苦しみは存在するのです。
職業としてのユーチューバーの現実
将来、子供のなりたい職業ランキング上位に位置する「ユーチューバー」。
トップユーチューバーとならまだしも、現実的にユーチューバーの仕事は安定性に欠けるものと言わざるを得ません。
尚かつ、ユーチューバー1本で食べていくのは、現実的には、なかなか厳しいものがあるのです。
ユーチューバーの収益というのは、実は運営者であるyoutubeに握られているのです。
youtubeには収益化条件なるものが、しっかりと定められており、その条件は年々厳しさを増しているのが現状です。
例えば2018年に追加された条件としては、以下のようなものがあります。
チャンネル登録者数1000人以上
公開動画の総再生時間 過去12カ月で4000時間以上
厳しい条件な上に細かい設定で、この条件をクリアするのは至難の技です。
この条件を満たした上での1再生当たりの収益としては、0.05〜0.1円程となります。
1再生当たり0.1円を基準値として計算すると1ヶ月で300万再生を達成して月30万円ということになるわけです。
1日にして10万回の再生数をクリアしなければ、普通のサラリーマン並の月収を得ることができるというわけです。
再生回数を上げるには、それなりの手間も暇もかかります。その他、機材費、取材費、雑費などの諸費用を諸々含め、ユーチューバーで黒字にすることは、現実的には相当厳しいというわけです。
そのため、ほとんどのユーチューバーは、実際には専業として行っているわけではなく、副業として行っている方が大多数を占めているというわけです。
だとしても本気でユーチューバーを目指している方にとって、全くチャンスがないわけではなく、可能性はあります。
現にあの「HIKAKIN氏」も、そもそもは一般のyoutube動画投稿者だったわけですから。
youtubeの設定している厳しい収益条件は、キチンとクリアしているのは事実なのです。
これからユーチューバーを目指している方は、それなりの収益を上げる為には、それなりの準備期間が必要です。最初から専業ユーチューバーとしてやっていくことは、ほぼ不可能です。
本業をしっかり持ち、ユーチューバーとしての活動ができる為に初期段階は積極的に投資を、しっかりとした計画をたて続けることが必要になるでしょう。
手間も暇もお金がかかるのがユーチューバーの実態であり、それ以上に収益を上げるのが難しいのがユーチューバーなんです。
ユーチューバーのリスクとは
更にユーチューバーにはリスクがあります。youtubeの主導権は、実はクリエイターであるユーチューバーにあるわけではなく、youtubeそのものにあります。
全てのルールはyoutubeが決めるものなのです。予告なしに変更されるルールに従わなければユーチューバーとして活動することもできないのです。
これまで実際に不適切と判断されたアカウントがyoutube側により停止されたケースもあります。それが、例えトップユーチューバーであっても一定のルールから外れたものは除外されるのです。
つまりyoutube運営者は、ユーチューバーにとっては神であり、従うしかないのです。結局、運命はyoutube本体に委ねられています。
youtube運営側のさじ加減1つで、ユーチューバーの人生は左右されるということを認識しておきましょう。